妊娠中の胸の痛みの原因と対処法

妊娠中の胸の痛みはなぜ起こる?辛い痛みを緩和する方法

妊娠による胸の痛みはなぜ起こるのか?妊婦さんにはよくある症状なので心配はいりませんが、触れたり、寝返りをするだけで強く痛む方もいます。妊娠初期・中期・後期など、時期よって症状には違いがあるので、不快感の原因を知り、対処していきましょう!痛み以外に見られる胸の変化も解説します!

妊娠中の胸の痛みはなぜ起こる?辛い痛みを緩和する方法

妊娠中の胸の痛みの原因とは?

妊娠中に胸の痛みを感じる妊婦さんは多いです。症状は人それぞれ違いがありますが、生理前や生理中に胸が張る症状とよく似ています。

胸の痛みの原因は、おっぱいの中にある「乳腺」という母乳の分泌に必要となる組織が発達するためです。

妊娠することによって女性の体内は妊娠や出産に対応できる身体になるため、ホルモンのバランスが急激に変化します。それによって乳腺が大きくなることで、胸が張り始める時に、痛みを感じます。

生理時の胸の痛みとの違い

生理時の胸の痛みは、胸全体が広がるようなジワジワとした痛みや、普段よりも胸が大きくなるように張る症状が見られます。

苦しそうに胸を押さえる女性

しかし、生理時に感じる胸の痛みは、生理前から生理中にかけての何日間かで治まりますが、妊娠による胸の痛みはその後も継続します。

胸の張りに関係するホルモンは「プロゲステロン」といって、通常は血管を拡張する働きがあります。妊娠時には妊娠を維持する働きがプラスされるので、生理時よりも分泌量は多くなります。そのため胸の張りや痛さも生理時より強くなるのが一般的です。

妊娠が判明する前に、胸の痛みを感じる女性もいる

胸の痛みは、妊娠初期の妊婦さんに起こりやすいですが、中には妊娠検査薬が反応する以前、次の生理予定日1週間前(妊娠3~4週)に妊娠超初期症状として胸の痛みを感じる女性もいます。

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妊娠中期以降の痛みは『肋間神経痛』の疑いもある

妊娠中期を過ぎても、胸の痛みが続く場合、肋間神経痛の疑いもあります。

妊娠中期になると、子宮も大きくなり、内臓や骨を圧迫します。その際に肋骨に沿うように位置する肋間神経が挟まれてチクチクとした痛みを感じることがあるのです。

妊娠初期の胸が張るような痛みとは違い、妊娠中期以降のしびれるような痛みは肋間神経痛の疑いがあるので、あまり傷みがひどいようなら担当の産科医に確認してみましょう。

妊娠時期によって違う痛みの症状

妊娠によって起こる胸の痛みは時期によっても症状が違います。
まだ妊娠したことが判明しない超初期から後期までの痛みの違いを知っておきましょう。

妊娠超初期~妊娠初期

妊娠2~3週目の妊娠超初期から胸の痛みを感じる人もいます。妊娠超初期はホルモンバランスが急激に変化する時期なので、胸の痛みの他にも、吐き気や倦怠感、眠気、肌荒れなどの症状が出る場合もあります。

胸に手を当てて顔をしかめる女性

妊娠初期は、最も胸の痛みに悩む人が多くなり、張りがひどく、内側からはちきれそうにな感覚を抱くケースもあります。痛みや違和感は中期に入るまで続き、中にはうつ伏せの姿勢で寝るのが辛い、歩くだけでも胸が痛いという妊婦さんもいます。

妊娠超初期~初期に見られる胸の痛みの症状には、以下のような特徴が挙げられます。

胸がピンッと張る

本来であれば乳房は柔らかいのが普通ですが、張りが出てくると固くなって皮膚がピーンと張りはちきれそうな感じになります。サイズアップするのは嬉しいですが、歩くだけでも振動で痛かったり、寝返りを打つと痛みで起きてしまったりなど悩みも増えます。
特に寝起きは痛みが強く、ベッドから起き上がるのが辛いという妊婦さんもいます。

乳首がヒリヒリする

胸の張りは生理前と同じくらいですが、さらに乳首がヒリヒリして下着をつけるのが辛いこともあります。超初期で治まる場合もありますが、中には妊娠中期に入るまで続く場合もあります。また乳首の色が濃くなるという見た目の変化も表れはじめます。

妊娠中期

ベッドに腰掛けて俯く妊婦

妊娠中期には一旦胸の痛みが治まり、7~8ヶ月に入ると再び出てくるケースもあれば、初期からずっと継続して痛みが続くケースもあります。7ヶ月頃になると乳腺が発達しはじめるので、それまでよりも強い痛みを感じる妊婦さんが増えます。

妊娠中期は悪阻の症状が終わる人が多く、胸以外に、お腹が目立ってくるという身体の変化もあります。

以下のような症状が中期には見受けられます。

乳房の内側からくる痛み

胸が張るというよりも乳房の中の方からズキズキするような痛みを感じます。超初期から感じている「張り」にはある程度慣れて、中期は内側からの違和感に対して敏感になります。

乳首がチクチク痛む

妊娠中期に入ると赤ちゃんにあげる母乳を作る準備に入ります。乳腺の発達が盛んになり、乳頭が大きくなり乳輪も広がります。同時に乳首周辺も敏感になり、チクチクと針で刺されるような痛みを感じる人もいます。

妊娠後期

苦し気にお腹に手をのせる妊婦

妊娠後期に入ってからの胸の痛みはホルモンバランスの影響ではなく、母乳を作る準備をし始めることが原因です。母乳がスムーズに送られるように乳腺が発達するので、痛みというよりは「張る」という表現の方が近いでしょう。出産に近付くにつれて痛みが激しくなることもあります。

息苦しい

妊娠後期になると大きくなった子宮に内臓が圧迫されて胸の張りや痛みと同時に、息苦しさを覚えます。動機や息切れという症状が表れる妊婦さんもいますが、あまりひどくて辛い場合は担当医に相談してみましょう。

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「副乳」が痛む場合もあり

脇の下あたりに膨らみがあり、おっぱいと同時にその部分にも痛みを感じる妊婦さんがいます。これは「副乳」といって、簡単に言えば「第二のおっぱい」です。

人間は哺乳類から進化した動物ですが、他の哺乳類のおっぱいは基本的に4つ以上あります。人によっては脇の下やお腹などに乳房組織が残っていることがあり、これが副乳です。

通常は副乳があっても、ほくろと区別がつかず、気が付かない人が多いのですが、妊娠中や産後はホルモンバランスの影響で副乳が膨らみ、色が変わるので目立つようになります。

あくまで人類の進化の名残ですので、病気ではありませんし、授乳が終わり、ホルモンバランスが元通りになれば再び目立たなくなります。痛みがある場合は、患部を冷やす対応が効果的です。

ただし、まれに産後母乳が出てくることもありますので、痛みが強く、目立っている場合は、担当医に相談してみましょう。

妊娠中に胸の痛みがないと、母乳は出てこない?

胸の痛みがないと心配する女性

妊娠中の胸の痛みは、乳腺の発達のためであり、母乳を分泌するための準備です。そう聞くと、妊娠中に胸の痛みや張りがないと、産後に母乳が出ないのではないかと心配する方もいます。

しかし、妊娠中に現れる症状には個人差があり、胸の痛みや張りも例外ではありません。「痛みがない=乳腺が発達していない」ということではないので、気にする必要はありません。

また、妊娠中に胸の痛みがピタッと止んだからといって、母体や赤ちゃんに異変が起こったわけではありません。

経産婦は胸の痛み方が違う?

経産婦さんは、前回の妊娠で乳腺が発達していたり、胸が張ったことで皮膚に余裕ができているので、特に痛みや張りなどの違和感がない場合もあります。

しかし、やはり個人差が大きい症状です。1人目の時は痛まなかったのに、2人目の時に痛くなる方も珍しくありません。正確な原因はわかっていませんが、ホルモンの分泌量の違いが関係していると言われています。

妊娠中の胸の痛みへの対処法

胸の痛みは、ほとんどが一時的な症状に過ぎません。痛みの度合いも、妊娠週数が進むにつれて少しずつ弱くなるケースが多いので、自分なりの対処法で乗り切りましょう。

下着に配慮する

胸の痛みの原因である「プロゲステロン」の分泌量が増えると、乳腺が発達して胸が大きくなります。それまでのブラジャーではサイズが小さくなり、胸が締め付けられると、痛みを強く感じやすくなります。

胸の痛みを感じたら、ワイヤーの無いブラジャーやカップ付きのキャミソールなど締め付けの無い下着に変えて、圧迫しないようにしましょう。

ブラジャーには様々な素材がありますが、肌に当たる部分がレースになっていたり、化学繊維の場合は、肌に刺激を与えて胸の痛みにつながる場合もあります。

やはり妊娠中はマタニティーブラを使用するのが1番すすめです。初期からでも使えますし、胸を締め付けないデザインになっています。

母乳パッドでの対応も可能

母乳パッドとブラ

乳首がすれて痛みを感じる場合は、下着と乳首の間に母乳パッドを入れてください。妊娠後期になると乳首から母乳が染み出ることもあるので、母乳パッドは早めに購入しておくと便利です。

胸を冷やす

胸の痛みが強いときは、冷却シートやタオルにくるんだ保冷剤で冷やすと張りや痛みが和らぎます。胸が痛くなる原因のひとつに、ホルモンバランスの関係で血管が拡張することがあります。血行が良くなるとさらに痛みが増してしまうので、温めるよりも冷やした方が効果的です。

入浴はシャワーで済ませた方が良い?

胸は冷やした方が良いとはいえ、妊娠中に身体が冷えるのは良くないので、冷却は胸の痛みが治まるまでにしておきましょう。入浴すると血行が良くなりますが、寒い季節はある程度身体が温まるまで湯船に浸かった方が健康的です。痛みがひどい場合は、入浴前後に胸を冷やして対処しましょう。

胸を保湿する

胸の皮膚が乾燥することによって、痛みや痒みを引き起こし、症状が悪化する可能性があります。保湿にはこまめなケアが一番効果的なので、毎晩お風呂上りにボディークリームを塗る習慣をつけましょう。

やさしく洗う

胸はデリケートな部位であり、痛みや張りは刺激を受けることによってさらに強くなることがあります。入浴時に身体を洗う時は柔らかめのタオルか手で優しく洗うようにしてください。

食生活に気を配る

血液の流れがスムーズになれば胸の痛みが緩和されやすいので、食生活では塩分やカロリーを控えめにして、サラサラな血液をキープしましょう。やはり野菜が多く摂れて、カロリーも低い和食がおすすめです。胸の痛みの他にも妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、体重増加を予防できます。

さらに産後の母乳量を増やしてくれたり、妊娠前の体型に戻したい時にも和食中心のメニューにすると効果的です。産後の生活も考えて、栄養バランスの良い食生活を習慣化しておきましょう。

ストレスを解消する

お茶を飲みながら笑う妊婦

妊娠中はただでさえホルモンバランスが崩れているので、ストレスや疲労が加われば、更に体のトラブルが多くなり、胸の痛みが増すこともあります。

とくに妊娠初期は、ストレスを抱えているとつわりの症状がひどくなる場合もあります。仕事や家事が辛いと感じたら、身体を休めて、リラックスした時間を過ごすようにしましょう。

妊娠中に見られる「痛み」以外の胸の変化

痛み以外にも、妊娠中は胸部に不快感や違和感を覚えることがあります。妊婦さんが悩まされることの多い症状や胸の変化には、他にどのようなものがあるのでしょうか?

胸の痒み

胸が痒くなる妊婦さんもいます。妊娠中は身体のあちこちに痒みを感じる場合がありますが、これは「妊娠性掻痒疹」(にんしんせいそうようしん)という症状の可能性があります。湿疹ができたり乳首の皮が剥けたりする場合もあります。

また乳首を塞いでいる皮膚が剥がれたり、乳首に老廃物が溜まっていることが原因でかゆみを感じることもあります。

保湿に気を付けたり、乳首を清潔に保つことが対処法として効果的です。なかなか改善されず痒みが強くなる場合は、担当医に診てもらいましょう。

乳首がブツブツになる

妊娠中は乳輪にブツブツしたものができることがありますが、これは「モントゴメリー腺」と呼ばれる皮脂腺です。もともと身体に備わっているものですが、授乳に備えて皮脂を活発に分泌し、赤ちゃんが吸う乳首や乳輪を守るために目立つようになります。

自然な身体の働きですので、心配はいりません。どうしても見た目が気になるようなら、美容整形外科では処置が可能です。

妊娠中の胸の痛みは自分なりの方法で和らげよう!

妊娠中には個人差はあるものの様々な身体の変化が見られます。胸の痛みもそのうちのひとつですが、赤ちゃんが産まれてくるために必要なことだと思えば気が楽になります。胸が痛い時はご紹介したような対処法を試みて、自分に合った方法を見つけてみてください。

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