アクティブバースとは?

アクティブバースを選択するメリットとデメリット

アクティブバースを選択する妊婦さんが増加中!欧米では人気の出産方法ですが、日本の病院ではまだ馴染みが薄いアクティブバース。妊婦さんが自由に選べる姿勢での分娩は、出産の負担が軽減できると徐々に人気が高まっています。アクティブバースのメリットとデメリットを見ていきましょう!

アクティブバースを選択するメリットとデメリット

アクティブバースとは?自分で選べる出産スタイル 

アクティブバースとは、妊婦さんがアクティブに(積極的に)出産に対しての情報を収集し、医療機関ではなく自分が主体となって、自分がベストだと判断した分娩体位で出産することです。

一般的な自然分娩では、分娩台で仰向けになって行うスタイルが大半ですが、アクティブバースでは、実際に産む妊婦さんが一番楽な体位・体勢で出産に臨みます。そのため、リラックスした状態で分娩に集中できるというメリットがあります。

アクティブバースの際に選べる分娩姿勢

横向きに寝て抱き枕を抱く妊婦

陣痛・分娩中にとれる体勢には以下のようなものがあります。事前に「この体勢で産む!」と決める必要はなく、陣痛の強さやいきみながら、臨機応変に体勢を変えても問題ありません。

横向き

お腹が大きい妊婦さんの中には、横向きに寝るのが一番楽な人もいます。アクティブバースでは、出産の時もお腹を圧迫しないように横向きになり、いきみやすいように抱き枕やクッションを挟みながら出産に臨むことも可能です。

四つん這い

意外にいきみやすいのが四つん這いです。馬や牛など動物は四つん這いのまま出産をしますが、私たち人間も同じ動物の種類だと考えれば自然な出産体勢だと考える人もいます。

膝をつく

四つん這いは地面に手をつきますが、椅子や机など少し高い位置にある物に手をついて膝を床につく姿勢での出産スタイルもあります。

立つ

立ったまま出産すると、背筋が伸びて腰痛を和らげることができます。重力に逆らわないので胎児が出やすいという考え方もあります。支えが必要なので壁に手を付いて立つ、介助してくれる人の肩を借りて立つ方法もあります。

もたれかかる

立った状態でお辞儀をするように上半身だけ机にもたれかかる、また介助してくれる人にもたれかかりながらいきむ方法です。何かにもたれかかることで楽に出産できるという経験者の声も多いです。

バースプランを考えよう!出産方法はいろいろある!

出産計画ノートを書く妊婦

アクティブバースでは、妊婦さんが主体となり、積極的に出産の情報を収集することが大切です。どのような出産がしたいか書き記す「バースプラン」の作成は必須事項と言っても良いでしょう。

出産が楽しみになるバースプランとは?
出産が楽しみになるバースプランとは?

バースプランを考えているうえで、アクティブバースとしての分娩体位を決定する以外にも、他の出産方法に興味がわいたり、陣痛・分娩の際に取り入れたい呼吸法などが見つかることも珍しくありません。

自分らしいお産をするうえで、知っておきたい出産方法や呼吸法をご紹介します。

自然分娩(ナチュラルバース)

極力医療が介入せず自然の流れに任せて出産することです。自然に陣痛がくるまで待ち、赤ちゃんが出てくるのを待つスタイルです。

ただし、双子や逆子の場合は母体と胎児へのリスクを考えて、自然分娩が行われない場合が多く、したくてもできない妊婦さんもいます。

無痛分娩

出産に伴う痛みを麻酔によって軽減しながら行う出産方法です。麻酔は背骨にチューブを入れて注入するのが一般的です。意識がないまま出産するわけではないので、生まれてきた赤ちゃんをすぐに確認できます。

何よりも傷みが少ないのが大きなメリットで、体力の消耗も少なく済みます。1人目のお産が大変だった場合、2人目に無痛分娩を希望する人も多いです。

無痛分娩とは?母子の負担を軽減する無痛分娩の方法や費用
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帝王切開

お腹を切開して子宮から赤ちゃんを取り出す方法です。昔は大きな傷が残りましたが、今は目立たない程の傷で済むので安心です。

帝王切開で出産した場合は2人目を妊娠するまでにある程度の期間を開けた方が良いとされています。また、ほとんどの場合、それ以降の出産も帝王切開となります。

帝王切開のリスクとは?術中・術後の母体と赤ちゃんへの影響
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フリースタイル

自由な体勢での出産方法という点ではアクティブバースと同じです。
ただし、アクティブバースは医療の介入を極力避けて、妊婦さんの主体性や積極性を優先するという点がプラスされます。

フリースタイル分娩のメリットとは?こんな体勢もOK!
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ラマーズ法

「ヒッヒッフゥー」という呼吸法でお馴染みの出産方法です。呼吸法をリズミカルに規則正しく行うことで、いきみやすくなるというメリットがあります。

ラマーズ法とは?陣痛の痛みを和らげる呼吸法を覚えよう
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ソフロロジー法

精神面で出産を楽にするために、身体と気持ちをリラックスさせた状態で出産に臨む方法です。ソフロロジー法では陣痛は赤ちゃんを産むためのエネルギーだと捉えられています。陣痛が来てもパニックになることなく落ち着いていられるように、ヨガや禅を取り入れている出産方法です。

ソフロロジー式分娩の呼吸法とは?トレーニングやメリット
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リーブ法

リラックスと集中力を高めるために、腹式呼吸を取り入れた出産方法です。妊娠中からイメージトレーニングを行うことで、出産時に「赤ちゃんと一緒に頑張っている」とポジティブな気持ちになれる効果があります。

LDR(Labor Delivery Recovery)

通常の出産時は陣痛室→分娩室→病室と部屋を移動して行う場合がほとんどですが、すべて一緒の部屋で行うのがLDR出産です。辛い陣痛時に、また出産後まもなく移動をするのは妊婦にとって苦痛になりますし、リラックスできない人もいますが、そのようなデメリットが解消されます。

LDR出産をした体験談~陣痛・分娩・回復が同室のメリット
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水中出産

水中での出産も自然分娩に近い方法です。水には浮力があるので、身体に力が入ることなくリラックスした状態で出産に臨めます。お腹の中の赤ちゃんは羊水の中にいるので、水の中で産まれても特にビックリすることはないので安心して出産できます。

日本では水中出産できる施設は数が限られていますが、アクティブバース希望者の中には水中出産やお湯の中での出産を選択する人もいます。

水中出産のメリットとデメリット・費用や注意点とは?
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アクティブバースのメリット

様々な出産方法の中でも注目度が高い「アクティブバース」ですが、そのメリットとして考えられることを挙げてみました。

出産への幸福度が増す

笑顔の妊婦

出産と言えば産婦人科医に任せっきりで、妊婦は受け身である場合が多いです。
もちろん経験豊富な医師の指示に従うのが一番安心できるという考えもあるのですが、出産する本人が積極的に関わり、さらに主導権を握ることで、出産後に感じる達成感には差があります。

また、初産の場合、「出産が怖い」という感情の根本には、自分の身体や子供のことなのに、なにがどうなるのかわからないという出産という未知の現象への恐怖や戸惑いがあるものです。

アクティブバースによって、受け身ではなく、積極的に主体的に出産について考えることで、出産への恐怖が和らぐ効果も期待できます。

産後の育児に前向きになれる

アクティブバースで出産をするためには、出産時の体勢を決めるだけではなく、妊娠中の体調管理や出産に対する知識を積極的に身に付けて準備する必要があります。
結果、自分にとってベストな出産方法を選ぶことができれば、その後の自信にもつながります。

出産の疲労が軽減され、精神的に前向きになれれば、産後の忙しい毎日も楽しく過ごすことができるでしょう。

重力を利用できる

紐につかまって出産する女性」」

アクティブバースでは、立ったり、しゃがんだりしながら、重力の力を借りて出産することが可能です。日本では昔から、天井から吊り下げられた紐を握って、座りながらいきんで出産する方法が取り入れられていました。

分娩台に仰向けになって出産する方法は西洋医学から取り入れた方法で、医師や助産師が産道の状態を確認しやすいというメリットがあります。しかし、地に足がついていないために、思いっ切り踏ん張ることができず、いきみにくいと感じる人も少なくありません。

アクティブバースでの出産は、重力の力を借りるため、いきみやすいと感じる妊産婦さんが多くいます。

出産時間が短い

アクティブバースの姿勢は、重力の力を借りられますし、出産の進行に合わせて妊産婦さんが生みやすい体勢をとれます。その結果、分娩時間が短くなり、体力消耗も軽減されます。

リラックスして出産に臨める

診察室や分娩室の独特な雰囲気に、緊張感を覚える妊産婦さんは少なくありません。看護師さんが優しく声を掛けてくれたり、家族がそばにいてくれたりしても、ふと冷静になると、様々な医療機器が並んでいて無機質な印象を受けます。

アクティブバースを取り入れている助産院や病院では、過ごしやすい環境を意識し、自宅のような雰囲気の部屋が用意されていることが多いのが特徴です。そのため、リラックス効果が期待できます。

また少数ではありますが、実際に自宅での出産を行ってくれる助産婦さんもいます。

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パートナーが出産に参加しやすい

アクティブバースの場合、立ち会い出産をするパートナーは、ただ横で手を握って励ますだけではなく、肩を貸したり抱き合う姿勢になったりしながら、介助者として出産に積極的に参加できます。自分も一緒に頑張ったという実感があれば、その後の子育てにも影響するでしょう。

アクティブバースのデメリット

アクティブバースのメリットは沢山ありますが、現実問題としてデメリットがあるのも事実です。出産に関して優先することは人それぞれなので、デメリットも知っておく必要があります。

異常があった場合は断念しなければいけない

お腹を押さえる女性

アクティブバースは、出来るだけ医療措置には頼らない出産方法と定義されています。しかし、何よりも優先すべきは母体と胎児の命ですから、医療介入が必要な場合はすぐに処置を行います。

アクティブバースを取り入れているのは、病院よりも助産院が多いのですが、助産婦さんは医療行為を禁じられているので、分娩時に異常があれば中止して医療機関に任せるしか方法はありません。ほとんどの助産院は病院と提携していて、何か異常が見つかれば即座に搬送されます。

せっかく自分で積極的に関わって決めた出産方法を断念しなければならないのは非常に辛く、中には挫折感を味わう方もいます。ですが、母体と赤ちゃんのことを考えれば諦めるしかなく、無事赤ちゃんが産まれてきたなら、それだけで良いと気持ちを切り替えましょう。

助産院での出産はメリットとリスクの両方を理解して!
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母体や胎児の状態によって選択できない

施設によって条件は異なりますが、以下に当てはまる場合はアクティブバースでの分娩ができない可能性があります。

・帝王切開の経験者
・40歳以上で初産の場合
・過去の出産時に異常があった場合
・妊婦さんの身長が149㎝以下の場合
・胎児が小さめの場合

選択肢が多すぎて決められない

迷う妊婦

妊婦の主体性を重んじるアクティブバースを行うにあたっては、ある程度出産についての知識が必要です。中には選択肢があり過ぎて、どうしたらいいかわからないと悩んでしまう人もいます。

陣痛の痛みの和らげ方も、分娩の仕方も妊婦さんの意見が問われますが、それよりも受け身の状態で医師の言うことを聞きながら分娩した方が楽だという意見があるのも事実です。

特に分娩台での出産を経験していない初産の方の場合、「自分で決めてよい」といわれても、出産時のことを上手く想像できず、戸惑いを覚える方も多いでしょう。

家族が反対する場合もあり

出産するのは妊婦さん本人ですが、家族から反対される可能性もあります。妊娠中で精神的に不安定な時期に家族の反対に遭うことで、辛い思いをする場合もあるでしょう。

病院でのアクティブバースなら医師もそばにいますが、助産院では異常があれば医療機関への搬送となります。「移動のために処置が遅れるのが怖い」と考える気持ちも理解できますので、話し合いを重ねましょう。

対応している病院が少ない

メディアでも取り上げられて以来「出産はアクティブバースが良い!」と考える妊婦さんも増えてきましたが、まだまだ日本にはアクティブバースに対応している病院が少ないのが現実です。

個人病院や助産院では対応しているところもありますが、大きな病院を希望するのであれば難しいのが現状です。

芸能人などが産院として選ぶ「セレブ産院」と呼ばれる施設では対応しているところもありますが、一般的な出産費用と比べ高額ですし、東京などの都市部に集中しているため、ごく一部の方しか選択できません。

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アクティブバースで思い出に残る出産に!

出産するのはあなた自身なので、自分の好きな方法を選ぶ権利があります。
アクティブバースが選択できる施設がお住まいの地域にある場合は、選択肢の一つに入れてみてください。予約で埋まってしまうこともあるので、分娩予約をとりたいなら、早めの行動が鍵となります。
出産の達成感を味わうことで、出産後の生活に対するやりがいも沸いてくるはずです。

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