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乳糖不耐症治療用ミルクの種類

乳糖不耐症用ミルクの種類と注意点&飲まないときの対処法

乳糖不耐症用のミルクとは赤ちゃんの長引く下痢の原因である乳糖不耐症の治療期間に用いられる無乳糖ミルク。赤ちゃんの長引く下痢は母乳やミルクが原因の乳糖不耐症かもしれません。乳糖不耐症用ミルクの特徴や種類、ミルクを飲まない場合の対処法などを解説します。

乳糖不耐症用ミルクの種類と注意点&飲まないときの対処法

乳糖不耐症治療用ミルクの種類|赤ちゃんがミルクを飲まないときの対処法

生後3~4ヶ月を過ぎれば、赤ちゃんもしょっちゅう風邪をひくこともありますので、乳糖不耐症になる可能性はどのお子さんでもあるといえます。風邪は治ったはずなのに、下痢だけが長引いている場合はこの乳糖不耐症の可能性が高いと言えます。

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3ヶ月の赤ちゃん、関わり方はこれで大丈夫?体重が増えない、湿疹が気になる、生活リズムが整わない、どんなおもちゃや遊びがいいかわからない…そんなお悩みにひとつずつ丁寧に答えていきます。

一時的な「乳糖不耐症」は、風邪などの影響で腸の粘膜が傷ついたり弱まったりすることで、体内にある乳糖を分解する分解酵素である「ラクターゼ」の分泌が低下したときに起こります。分解できなくなっている状態の体に、ふだんどおりの母乳や粉ミルクを与えて乳糖を摂取させてしまうと、消化不良や下痢などの体調不良を引き起こします。

こうした状態から回復するには、乳糖の摂取量をいったん少なくすることが大切。乳糖不耐症の治療は消化器官の回復を促すものですので、乳幼児の場合は乳糖不耐症治療用ミルクへの切り替えが必要になります。

乳糖不耐症の治療方法と自宅で確認する病院の受診目安
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乳糖不耐症の治療はどのようなものなのか、症状など赤ちゃんの状態から判断した治療法を解説します。下痢や嘔吐など自宅で症状から判断して病院に受診する目安も紹介します。

乳糖不耐症治療用の治療と代替ミルク

ミルクが必要な赤ちゃんは、普段飲んでいるミルクの代わりに「乳糖を含まないタイプのミルク」を使います。乳糖を含まないミルクには、生産工程で乳糖を除去したミルクと、大豆等のもともと乳糖を含まないものを原料としたミルクがあります。

こぼすほどミルクに夢中な赤ちゃん

市販では「ノンラクトミルク」や「ラクトレスミルク」などの乳糖が含まれていない「無乳糖ミルク」が各社から販売されています。病院での診断の結果、こうしたミルクが処方されることもありますし、病院からの説明をもとに、ドラッグストアなどで購入する場合もあります。

乳糖不耐症ミルクはいつまで使う?切り替え時期の見極め

ミルクが飲みたくて目で訴える赤ちゃん

乳糖不耐症のミルクを使うことで、消化器官が回復するまでの間「乳糖」を除去すれば、下痢などの症状が落ち着いてきます。しかしながら、乳糖は赤ちゃんの健やかな成長には大切な成分のひとつです。栄養面で工夫されている無乳糖ミルクが多いのは事実ですが、乳糖以外にも、ふだんの粉ミルクや母乳にはあって、無乳糖ミルクには欠けている栄養素もあります。

症状が落ち着いてきたら、それまでのミルクに戻していくことになりますが、決して自分自身で判断してしまわないようにしてください。ミルクの戻し方やタイミングも大切で、戻すタイミングが早すぎると、下痢などの症状がぶり返してしまいます

赤ちゃんの乳糖不耐症治療用ミルクと通常のミルクの切り替えは、医師の指示に従い行うようにしましょう。

乳糖不耐症の治療用「無乳糖ミルク」の種類と注意点

これからミルクを入れられる哺乳瓶

乳糖不耐症の赤ちゃんのために、色々な種類の無乳糖ミルクが販売されています。生産工程で乳糖を除去したミルクと、もともと大豆等を成分にしているため乳糖を含まないミルクなどがあります。
乳糖が含まれていない点で安心ではありますが、まれに乳糖以外の成分に反応して、アレルギーを起こす場合もあります。

たとえば、乳糖不耐症になった赤ちゃんが大豆成分の無乳糖ミルクを飲んだ際にアレルギー症状が出て、大豆アレルギーが発覚することがあります。初めて飲む場合には少量から試し、飲んだ後にいつもと変わった様子はないか、注意して見ておくと安心です。何か気になる症状が出たら、必ず再度小児科を受診するようにしてくださいね。

大豆由来の無乳糖ミルク

牛乳成分を使わず、大豆たんぱく質(レシチン)を用いて作ったミルクです。乳成分を含まないので、通常の粉ミルクが飲めない赤ちゃんでも飲むことができます。

大豆由来のミルクの注意点

豆乳には乳糖は含まれないのですが、大豆アレルギー等の可能性もあるので、始めて飲ませるときは様子を注意してみるようにしてください。また、遺伝子組み換え大豆を原料に使用している可能性もありますので、気になる方は購入時に確認なさってください。

ボンラクトi360gの画像
出典:www.wakodo.co.jp

ボンラクトi360g

価格 : 1,100円(税別)

乳成分は一切使わず、大豆たんぱく質を用いて作られています。炭水化物は、デキストリン、ぶどう糖、オリゴ糖をバランスよく使用しているので、赤ちゃんに必要な栄養面でも安心ですね。 顆粒状です。比較的味もおいしいという声をよく聞きます。 大豆アレルギーの赤ちゃんには飲ませられません。

牛乳由来の無乳糖ミルク

ミルクアレルギーの乳児用に開発されたミルクですが、生産過程で乳糖を含まないように製造されているため、乳糖不耐症の赤ちゃんにも使用できるミルクとなっています。あらかじめアレルギーの原因となるたんぱく質等が消化吸収されやすい形にまで分解されています。
ただし、重い牛乳アレルギーの場合には使わないほうがよいとされているものもありますので注意してください。

ミルクアレルゲン除去食品・無乳糖食品の画像
出典:catalog-p.meiji.co.jp

ミルクアレルゲン除去食品・無乳糖食品

価格 : 2,700円(税抜)

ミルクアレルギーの乳児用に開発されたミルクですが、乳糖を含まないため、乳糖不耐症の赤ちゃんにも使用できるミルクです。大豆アレルギーの方でも使用できます。母乳に含まれている乳清たんぱく質を分解し、アレルゲン性を通常のミルクの100分の1程度まで抑えてつくられています。 乳糖は一切含みません。DHAをつくるα-リノレン酸やリノール酸をバランスよく含み、できるだけ母乳に近づけることで、消化管の負担を軽減しています。顆粒状です。


森永乳たんぱく質消化調製粉末 ニューMA‐1の画像
出典:www.hagukumi.ne.jp

森永乳たんぱく質消化調製粉末 ニューMA‐1

こちらもミルクアレルギーの乳児用に開発されたミルクで、同じく乳糖を含まないため、乳糖不耐症の赤ちゃんにも使用できるミルクです。大豆成分も含まれていないので、大豆アレルギーの方でも使用できます。アレルギー性を最小限におさえた乳たんぱく質消化物とアミノ酸を配合し、母乳のバランスに近づけています。赤ちゃんの成長に重要なビタミンK、ヌクレオチド、β-カロチンなどを配合しています。

製品HPによると、賞味期限が2016年12月15日以降の商品には、従来の多くのアレルギー用ミルクで不足しがちだった成分(ビオチン・カルニチン)を国際規格に合わせて適量配合されるなどの改良が加えられています。

その他の無乳糖ミルク

乳たんぱく質を分解し、乳糖を含まないように生産されたミルクです。大豆由来成分が含まれているものが多いので、アレルギーにはそれぞれ注意が必要です。

森永無乳糖調製粉末 ノンラクトの画像
出典:www.hagukumi.ne.jp

森永無乳糖調製粉末 ノンラクト

乳たんぱく質を分解し、乳糖を含まないようにした乳糖不耐症に使えるミルクです。良質の乳たんぱく質に、脂質や炭水化物、ミネラル、ビタミンをバランスよく配合したミルクです。大豆由来成分も含まれ、栄養面で非常にバランスよく配合されているのが特徴です。

母乳(特に初乳)に多く含まれ、重要なたんぱく質であるといわれているラクトフェリンを配合しています。また、母乳に含まれる5種類のヌクレオチドをバランス良く配合しています。赤ちゃんの発育に大切な12種類のビタミンと、8種類のミネラルの量とバランスを調整するとともに、β-カロテンやイノシトールを適量配合しています。牛乳アレルギー、大豆アレルギーの方には使用できないので注意しましょう。


明治ラクトレススティックパック 14gx10の画像
出典:catalog-p.meiji.co.jp

明治ラクトレススティックパック 14gx10

価格 : 670円(税抜)

乳たんぱく質に脂質、糖質などをバランスよく配合した代替ミルクです。糖質としてぶどう糖や可溶性多糖類を使用し、乳糖やしょ糖は一切含まれません。スティックになっており、1本に100mlの量のミルクが作れる量が入っています。ミルクアレルギー疾患用ではないので、ミルクアレルギーの方は使用できません。大豆由来成分も含まれますので、大豆アレルギーの方も使用できません。
※2016年3月末で製造を終了し、在庫が無くなり次第販売終了。


ビーンスターク ペプディエットの画像
出典:www.beanstalksnow.co.jp

ビーンスターク ペプディエット

価格 : 17,00円(税抜)

牛乳アレルギー疾患、乳糖不耐症、ガラクトース血症の乳幼児用のミルクとされています。酵素分解により、アレルゲン性を十分に抑えた牛乳たんぱく質分解物を配合しています。赤ちゃんの成長に大切なヌクレオチドや、タウリン、ビタミンKなどを配合し、母乳の栄養バランスに近づけています。顆粒状です。ミルクアレルギーの方の使用はOKですが、大豆由来成分が使用しているため大豆アレルギーの方には使用できません。

赤ちゃんが乳糖フリーミルクを飲まないときは…

1.商品・メーカーを変える

無乳糖ミルクは今まで飲んできた粉ミルクとは違う味がしますから、赤ちゃんが嫌がって飲まない場合もあります。前述していますが、乳糖不耐症用のミルクは各社から色々出ていますから、もしどうしても飲んでくれない場合には別のメーカーのものに変えてみるなどして工夫してみましょう。
その場合、商品があればスティックタイプに小分けされたミルクで試してみるのがおすすめ。

通常の粉ミルクでも味の好き嫌いはありますよね。乳糖不耐症用のミルクでも同じだと考えてください。

2.乳糖分解酵素薬を飲ませる

どうしても飲まない場合には医師と相談したうえで、母乳が出る場合には、乳糖分解酵素薬を飲ませながら下痢が治るまで母乳オンリーにすることもあります。
母乳育児が難しい場合には、乳糖分解酵素薬を飲ませて乳糖の分解を助けながらふだんの粉ミルクを飲ませるように言われたりする場合もあります。

ふだんの粉ミルクを使う場合の調乳(目安)

通常時:ミルク・軽量スプーン3杯 お湯:60ml


治療時:ミルク・軽量スプーン3杯 お湯:80ml

赤ちゃんが相手だと、嫌がって泣きじゃくるのに無理やり飲ませるわけにもいきませんから、処方されたものをどうしても飲んでくれない、などの場合は迷わず再度受診して相談しましょう。お子さんに合った解決方法は必ずありますよ。

母乳の場合は服薬で授乳を継続する

母乳育児で育てられている赤ちゃん

母乳なら赤ちゃんの消化吸収にやさしく、比較的下痢になりにくい、という場合が多いようですが、母乳にも乳糖は含まれていますので対策は必要です。
母乳をメインで育てている場合は、乳糖の分解を助けてくれる乳糖分解酵素薬(ミルラクトやガランダーゼ)が病院で処方してもらえるので、それを赤ちゃんに服用させて乳糖の分解吸収を補いながら母乳を与えるのが基本です。

あまりにも症状がひどい場合には、乳糖を含まない粉ミルクを使ってみるように病院から言われることもあります。

赤ちゃんの乳糖不耐症は病院の受診が必要

「乳糖不耐症」とは母乳やミルク、牛乳に含まれる「乳糖」という成分を体内でうまく分解できなくなる体質や症状のことで、乳糖を含むものを摂取したあとに、気分が悪くなったり、多くは下痢をしてしまったりします。
大人でも牛乳を飲むとお腹を壊しやすい人がいますよね。日本はもともと乳製品をとる文化ではなかったこともあり、日本人のおよそ4割の人が「乳糖不耐症」の体質であるとも言われています。

乳糖不耐症の診察を受ける母親

赤ちゃんの場合、もともと生まれ持った体質が乳糖を分解できにくい体質だったという場合もありますが、風邪や胃腸炎をひいたりした後に一時的に「乳糖不耐症」になるケースがほとんど。風邪や胃腸炎の影響で腸がダメージを受け、もともと機能していたはずの体内の乳糖分解酵素がちゃんと働かなくなってしまうのです。

先にも触れたとおり、乳糖不耐症の治療は一時的に乳糖をシャットアウトすることで腸の回復を促しますが、「乳糖」は赤ちゃんの発育にとって必要不可欠な栄養素。
もし原因不明の下痢が続いていたり、風邪などの感染症のあとに下痢が長引いたりしている場合は、自己判断で治療用ミルクを使用するなどはせず、必ず小児科を受診するようにしましょう。症状が出た前後の状況もあわせて医師に伝えたうえで、乳糖不耐症の可能性が診断されると思います。

赤ちゃんの下痢が治らない原因や対処法とホームケア
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乳糖不耐症は適切な治療をすれば深刻にはなりません

乳糖不耐症の症状や治療法、代替の無乳糖ミルクについて述べました。
先天的な体質でなくても、風邪などをひいたあとに腸が弱ることで乳糖不耐症になることもあるということをまずは覚えておいていただければと思います。また、代替用の無乳糖ミルクについてもいろいろ種類がありますので、アレルギーの有無、飲ませたときの赤ちゃんの反応などを見ながら医師とも相談のうえ、使用を決めていかれたらよいと思います。無乳糖ミルクからふだんの粉ミルクに戻すタイミングも医師と慎重に判断なさってくださいね。

以上のようなポイントをおさえながら、医療機関をしっかり受診すれば、重症化することも少なく快方に向かいますので、安心して治療にあたってくださいね。