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子宮外妊娠の症状まとめ&対処法

子宮外妊娠の症状まとめ~兆候にいち早く気付くために~

子宮外妊娠の症状とはどのようなものがありいつから自覚症状が出るのか、基礎体温の推移と妊娠検査薬の反応の変化、腹痛や不正出血などの特徴、症状から分かる重症度や治療方法について詳しくチェックしていきましょう!子宮外妊娠は早期発見が大切です!当てはまる症状があればすぐに受診しましょう。

子宮外妊娠の症状まとめ~兆候にいち早く気付くために~

妊娠したけれど…もしかして子宮外妊娠?

生理が遅れ、妊娠検査薬に反応があったけれど病院で胎嚢が見えないと言われた場合は、「子宮外妊娠」が心配になります。

身近に子宮外妊娠をした人の話などを聞いて不安になっている方もいらっしゃるかもしれません。
子宮外妊娠は、発見が遅れると大変怖い病気です。どんな病気かを知って、早期に対処しましょう。

子宮外妊娠の症状をチェックしていきましょう

薬を探す産婦人科の看護師

子宮外妊娠の症状を知っておくことは、早期に子宮外妊娠に気づき、軽い症状のうちに治療ができるよう、子宮外妊娠の初期にでも感じる症状から、重篤な症状まで子宮外妊娠の症状について知っておきましょう。

子宮外妊娠は、重い症状が現れた時には緊急手術が必要な状態になっていることが多いので注意が必要です。

基礎体温の動きに異常が目立つ

基礎体温を記録し続けることは、子宮外妊娠の判断の一つの助けになります。
正常な妊娠であれば、妊娠12週あたりまで高温期が続きます。一方、妊娠が成立しなかった場合は、生理とともに低温期に切り替わります。子宮外妊娠の場合は、このどちらにも当てはまらず、基礎体温が上下動します。受診の際は、基礎体温の記録を忘れずに医師に提出しましょう。

妊娠超初期の基礎体温の変化の仕方と非妊娠時との違い
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下腹部痛

子宮外妊娠をした場合、約90%の人が下腹部痛を感じます。
子宮外妊娠の場合の下腹部痛の感じ方には、いくつかの特徴があります。特に、卵管が破裂した際は立っていられないほどの激痛が起こります。

子宮外妊娠のお腹の痛み方

・下腹部全体か、わき腹が痛む
・締め付けられるような痛みがある
・痛みが長期間続く
・痛みが日に日に強くなる
・破裂した時は下痢のような激しい痛み

こちらは卵管破裂した人の体験談です。生理痛とは比較にならない痛みが起こることがわかります。

突然の痛み

かおり


突然お腹に激痛を感じた私。母に電話したけれどまともに話すこともできないほど。その後病院に行ったら、体内の血の3/4が出血していたことがわかりました。

健康第一

こじろう


卵管破裂した時、手術前の痛みのピーク時は、陣痛よりも痛かった!
健康第一だなぁと思いました。

不正出血

下腹部痛がほとんどの人に現れるのに対し、不正出血は起こらない人も多くいます。
色は暗赤色やピンク色で、生理と見分けがつきづらいこともあります。

不正出血が起こるタイミングは、妊娠5週目頃であることが多いです。
卵管で妊娠が終了した場合も、腹痛と共に不正出血が起こります。

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吐き気、胸の張り、熱っぽい、脚の付け根が痛い

子宮外妊娠も妊娠の一種なので、ホルモンバランスが変化し、正常妊娠の初期症状と同じような症状が現れることもあります。

妊娠によって引き起こされる症状は人によって様々です。
つわりのような症状が出たり、着床によってチクチクと痛みを感じたりします。
しかし正常な妊娠の時よりも妊娠反応としては弱いものなので、症状も正常な妊娠の時よりも弱くなります。

フラフラする、冷や汗をかく、寒気がする、顔面蒼白

つわりやめまいが激しく辛い表情の女性

胎嚢が大きく育って卵管が破裂してしまうと、多量の出血が腹腔内に広がりショック状態に陥ります。
フラフラする、冷や汗をかくなどの症状は、多量に出血し、血圧が下がることによって出現するものなので、これらの症状は自覚症状の中で最も危険な症状と言えます。

排尿痛、頻尿

非常にまれなことですが、子宮頚管で妊娠が成立してしまう場合もあります。
確率としては、95,000例に1例とも言われています。
子宮頚管で妊娠すると、近くにある膀胱や尿道を圧迫するので、排尿痛や頻尿といった症状が現れます。腰痛を感じる人もいます。

妊娠検査薬の反応の変化

妊娠検査薬は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンに反応しますが、子宮外妊娠の時でも正常な妊娠の時と同様、hCGは上昇します。

しかし、子宮外妊娠の時はhCGの値が正常な妊娠と比較して低いので、妊娠検査薬の線の色が薄く出ていた、という人もいます。

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子宮外妊娠の重症度は3つに分けられる

子宮外妊娠は、早期に発見するほど症状が軽く済みます。子宮外妊娠の重症度は、症状から3段階に分類できます。

子宮外妊娠の重症度

・軽症:下腹部痛は無いか非常に軽い/貧血は無い/患部の大きさは親指の頭より小さい
・中程度:軽い下腹部痛がある/中程度の貧血がある/患部の大きさは親指の頭より大きく、血腫もでき始めている
・重症:激しい下腹部痛がある:重度の貧血がある/卵管が破裂している

この分類から、お腹が痛いと感じた時には既に子宮外妊娠の症状が進行していることがわかります。

子宮外妊娠が引き起こす怖い症状

出血があり子宮外妊娠を疑う女性

子宮外妊娠は早期発見が何より大切です。その理由は、発見が遅れればその分、胎嚢が大きく育ってしまうためです。胎嚢は、個人差はありますが1日1mm程度のスピードで大きくなっていきます。一方、子宮外妊娠が最も起こりやすい卵管は、太さがわずか1ミリほどしかありません。

卵管は、子宮のように柔軟に伸びる器官ではないので、胎嚢が大きくなれば破裂してしまいます。妊娠7週目を過ぎると、卵管は胎嚢の大きさに耐えられず破裂してしまう可能性が高いです。
卵管が破裂すると大量に出血し、腹腔内に出血が広がります。出血量は、多い場合で2~3リットルにも達し、輸血が必要になることもあります。

また、そのような緊急時には素早く処置が可能な開腹手術が行われるので、腹腔鏡手術と異なり術後の回復にも時間がかかります。最低10日ほどは開腹した傷の痛みで日常生活もままならない状態です。10日~14日くらいで退院できますが、その後1ヶ月は自宅で安静にするよう指示があることが多いです。

子宮外妊娠の仕組みとは?

子宮外妊娠の仕組み

子宮外妊娠は、正式には「異所性妊娠」と呼ばれ、子宮ではないところで妊娠が成立してしまうことをいいます。
多くの場合、子宮でないところに着床してもそのまま育つことはできず、流産という結果になるのですが、稀に成長を続けてしまうケースがあります。それが子宮外妊娠です。

子宮外妊娠はどこでおこる?

お腹の中に誕生した命の原型と言える受精卵は、子宮を目指して卵管の中を移動していきます。無事に子宮にたどり着き、子宮内膜に根を張りしっかりと着床することで妊娠が成立します。
では、子宮外妊娠はどうでしょうか?

最も多い子宮外妊娠

子宮外妊娠で最も多いのが、子宮目指して卵管を移動している最中に卵管で着床が起きてしまうケースです。卵管で妊娠が成立してしまうケースは子宮外妊娠の90%以上を占めます。特に、卵巣に近く卵管の一番広い場所である「卵管膨大部」での妊娠が多くみられます。
そのほかでは、卵巣や、卵管の終わりと子宮の入り口の境目である卵管間質部での妊娠があります。
避妊治療の過程で子宮頚管での妊娠成立もしばしばみられます。

稀なケースの子宮外妊娠

最も稀なケースとして、腹腔で妊娠が成立してしまう腹腔妊娠というものがあります。

子宮外妊娠特有の症状としては、下腹部痛と不正出血があります。また、正常な妊娠ではないものの妊娠が成立していることに変わりはないので、妊娠した時と似た諸症状が現れます。
子宮外妊娠の症状については、後の項でも詳しく説明します。

子宮外妊娠したときの身体の状態

子宮外妊娠をしても脳は妊娠している状態だと判断し、妊娠時に分泌されるホルモンhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を分泌します。そのため、子宮は柔らかくなって大きくなり、子宮内膜は厚くなります。生理が終わったばかりの子宮内膜の厚さは1mm程度ですが、子宮外妊娠でも子宮内膜は1cm程度まで厚くなります。

しかし、正常妊娠時と異なり、子宮外妊娠ではやがてhCGの分泌は減ってきます。hCGの分泌が下がると、子宮内膜から出血します。これが、子宮外妊娠の時の不正出血です。

また、子宮外で妊娠が成立しても、胎嚢は徐々に成長していきます。子宮は胎嚢と一緒に大きくなることができますが、その他の臓器は大きさを変えることができないので、胎嚢が大きくなりすぎると破裂してしまうリスクがあります。

子宮外妊娠の診断

体調が思わしくない女性の診察をする医師

子宮外妊娠の診断は、妊娠検査薬に反応するホルモン「hCG」の値を計測することと、経膣エコーによって行われます。

hCGの値は、子宮外妊娠でも妊娠検査薬に反応する程度には上昇しますが、正常な妊娠と比較するとその上昇率が小さくなります。市販の妊娠検査薬では線が出るか出ないかということしかわかりませんが、病院ではhCGを値で計測できるので異常の有無がわかります。

胎嚢は妊娠5週後半ではほぼ100%、確認することができます。その時点で胎嚢が見えなければ、子宮外妊娠の可能性が高くなるというわけです。胎嚢がいつの時点で見えていないのかということが、子宮外妊娠の診断にとって非常に重要です。
妊娠週数を正しく先生に把握してもらうために、自分の生理周期をしっかりと確認しておきましょう。

エコー以外の診断方法

エコーで診断ができなかった場合には次のような診断方法もあります。

  • 子宮内掻把(そうは):子宮内膜を一部取って検査します。
  • 腹腔鏡検査:おへその下からスコープを入れて卵管を診ます。
  • ダグラス窩穿刺(かせんし):子宮の後ろに溜まった液体を注射器で吸い取って中身を調べます。その液体に血液が含まれていれば子宮外妊娠と診断できます。
  • MRI:子宮と卵管の境目あたりで妊娠している場合、エコーで診断するのが難しい場合があります。その際にはMRIが使われることもあります。

子宮外妊娠がわかったときの対処・治療

妊娠検査で産婦人科へ向かう女性

子宮外妊娠がわかるのは、胎嚢がはっきり見える妊娠5週後半以降です。それ以前では、正常に妊娠していても胎嚢が見えない人もいるので診断が困難です。しかし、妊娠7週を過ぎると今度は胎嚢が大きくなっているので卵管破裂の危険性が出てきてしまいます。

よって、子宮外妊娠は妊娠5週~妊娠6週ころに見つけ、すぐに対処しなければいけません。

自然治癒(待機療法)を待つ

早期に発見できた場合、何も治療をしなくても子宮外妊娠が治る場合があります。妊娠反応はあったけれどhCGの値が低かった人が該当します。そのような人は、特に治療をしなくても自然に妊娠が終了するか、胎嚢が体内に吸収されるなどする場合があります。自然に妊娠が終了する確率は約20%です。待機療法によって治る確率は70%ほどであり、高い確率で治癒が期待できます。

卵管切除手術

子宮外妊娠の重症度や、子宮外妊娠をしている場所によっては卵管を切除する必要が出てきます。
卵管を切除すると、切除した側からの排卵では妊娠できなくなりますが、もう片方の卵管が残っていれば自然妊娠することが可能です。

卵管切除をしなければいけないのは、hCGの値が高い、胎児の心拍が確認されている、破裂の危険がある、など子宮外妊娠の症状が進んでいる場合です。部位としては卵管の一番広い卵管膨大部や卵管峡部です。
手術方法は、緊急を要する場合は開腹手術になりますが、多くの場合は腹腔鏡で手術が行われるので、身体に小さな穴をあけるだけで済みます。

保存療法

子宮外妊娠の発見が早ければ、卵管を保存することができます。

卵管を保存する手術は、卵管を少し切開して胎嚢や血腫を除去する方法で行われます。
胎児の心拍が確認されている場合は、胎盤の元になる絨毛が既に発達しており、この絨毛が卵管に残ってしまう可能性があるのでこの手術方法は適用されません。

また、保存療法のほうが卵管を切除する手術よりも子宮外妊娠の再発率が高くなります。

薬物療法

薬物療法では、抗がん剤の一種であるMTXという薬を使って治療します。抗がん剤は、急に成長する細胞に作用するものなので、成長する胎嚢に対して作用します。薬物の投与方法にはいくつかのパターンがあります。

  • 1回筋肉注射する。
  • 1日おきに複数回筋肉注射する。
  • 経口投与する。
  • 点滴で投与する。
  • 腹腔鏡手術や開腹手術によって胎嚢に直接投与する。
  • 薬物療法では、卵管を保存できるメリットがありますが、副作用もあります。
  • 1回の筋肉注射で終わらせる方法は比較的副作用が現れにくいですが、その他の方法では口内炎や吐き気などの副作用が現れやすくなっています。

子宮外妊娠の早期発見には日ごろの身体の管理が重要!

子宮外妊娠は、自分の体調、生理痛の強さや痛み方、生理が来るタイミング、基礎体温などが「いつもと違う」と認識することで早期に発見することができます。

早期に発見するほど、身体への負担が小さい治療法を選択できます。少しの症状でも見逃さないよう、日ごろからご自身の身体の状態について良く把握しておくことが大切です。