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赤ちゃんの百日咳の症状や特徴

赤ちゃんの百日咳の症状や特徴/治療法とワクチンについて

赤ちゃんが百日咳になったときの「カタル期」「痙咳期」「回復期」の3つの症状や死に至る可能性がある危険な合併症についてと病院の治療法や赤ちゃんを百日咳から守るための四種混合ワクチンについてです。大人が感染源にならないための予防も解説します。

赤ちゃんの百日咳の症状や特徴/治療法とワクチンについて

百日咳とは?赤ちゃんの症状や特徴と治療法

百日咳とは連続した長く続く咳が特徴の感染症で、予防接種を受けていない赤ちゃんや、近年では大人にも流行の兆しがあります。百日咳菌が呼吸器官に付着することで感染し、新生児から生後6ヶ月以内の赤ちゃんが百日咳に感染してしまうと長く続く咳が原因で呼吸ができなくなるなど命にかかわる可能性が高くなります。

稀に百日咳脳症という合併症に罹ることもあり脳内出血など非常に危険な状態になることもあります。この百日咳脳症はてんかんや知能障害や視力障害など深刻な後遺症を赤ちゃんに残すこともあります。

生後6ヶ月未満の赤ちゃんがいるママは特に気をつけたい、危険な感染症である百日咳の詳しい症状や特徴と治療法、大人になった時の百日咳についても触れていきます。

赤ちゃんの咳が長引くときの対処法&注意したい咳の特徴
赤ちゃんの咳が長引くときの対処法&注意したい咳の特徴
赤ちゃんの咳が長引くとママたちは心配ですよね。そんな時は赤ちゃんの咳の音や特徴をよく観察しましょう。そして、どんな咳をしたら病院を受診するべきかを知り、正しいホームケアの方法も身につけましょう。

百日咳とはしつこい咳が100日続く呼吸器感染症の一種

百日咳とは急性気道感染症で呼吸器感染症の一種で、年間を通じて発生しますが特に多いのが6月から8月にかけての期間です。完治するまでに2ヶ月から3ヶ月要することから「百日咳」と言われています。

百日咳に罹り苦しそうにしている赤ちゃん

1歳未満の赤ちゃんが罹りやすい病気だったのですが2010年の国立感染症研究所のデータによると

  • 0歳9.3%
  • 1歳4.6%
  • 2歳から3歳8.2%
  • 4歳から5歳7.6%
  • 20歳以上51.3%

このような結果が発表されています。この数字をみると近年は大人に多い病気だということが分かりますが、19歳以下に注目すると、0歳が最も多いので赤ちゃんに危険を及ぼす病気であることは間違いありません。世界的に存在する病気で感染力が強いため、予防接種を受けていない地域の場合は3年から5年周期で流行しています。

死亡率は1%から2%程度ですが、特に生後6ヶ月以内の赤ちゃんが百日咳に感染すると呼吸困難や合併症を発症し死に至る、または後遺症を残す可能性がある危険な病気です。また赤ちゃんはしつこい咳により体力が消耗しミルクが飲めなくなること、飲んだミルクを吐き出してしまうことから脱水症状になることがあります。赤ちゃん様子をしっかり観察してすぐに病院に診察してもらいましょう。

生後6ヶ月未満の赤ちゃんに多い合併症

生後6ヶ月未満の赤ちゃんが特に気を付けたいのは百日咳により肺炎や脳症などが合併して、非常に危険な症状を引き起こすことです。この時期には百日咳の特徴的な症状があまり見られないため感染しているのに、普通の風邪だと思い込むことがあるので注意しましょう。

病気の赤ちゃんを診察する小児科医師

赤ちゃんが痙攣をおこす、突然呼吸が止まりそうになる、顔色がすぐれないなどいつもと違う様子が伺えたらすぐに病院で診察してください。新生児から生後6ヶ月の乳児に起こりうる合併症は

肺炎

百日咳の合併症で最も多いのが肺炎で約20%程度の確立で発症します。百日咳菌や細菌の二次感染が肺炎を合併する理由です。

百日咳脳症

赤ちゃんの血中酸素の減少で脳症を発症します。痙攣や意識障害を引き起こし、てんかんや知能障害や視力障害など重大な後遺症を残すこともあります。

無呼吸

特に新生児から生後3ヶ月未満の赤ちゃんに多いのが無呼吸の症状です。死亡例もあるので、赤ちゃんの呼吸を確認して無呼吸が疑われる場合は早めの診察で百日咳の重症化を防ぐ事ができます。

百日咳の「カタル期」「痙咳期」「回復期」症状や特徴

百日咳は1週間から2週間の潜伏期間があります。その後百日咳の症状が出始め「カタル期」「痙咳期」「回復期」の3つの期間を経過することで自然治癒しますが、赤ちゃんの場合は免疫力が弱いので経過をみて病院で診察するようにしましょう。

咳が止まらず息苦しい仕草をする赤ちゃん

1.約1週間から2週間続く「カタル期」

何も症状が見られない潜伏期間を経て、鼻水やくしゃみなど普通の風邪のような症状がでる期間をカタル期と呼びます。カタル期の症状は普通の風邪との区別が難しい時期ですが、痙咳期に入る2週間前後には徐々に咳が強くなります。


またその期間は百日咳の感染力の強さがピークを迎える時期なので最も注意が必要です。周囲の大人は風邪の症状がでたらマスクをする習慣を付けることで赤ちゃんに感染するリスクを抑えることができます。


赤ちゃんに見られる症状も大人と同様で、鼻水やくしゃみなど初期の風邪との区別が付き難いです。赤ちゃんの場合は合併症になる危険性もあり重症化しやすいため、赤ちゃんの様子に違和感がある場合は自己判断せずに医師に相談しましょう。

2.約2週間から3週間続く「痙咳期」

徐々に咳が強くなり百日咳の特徴的な「コンコン!エホッエホッ!」という連続した咳の後に急な息の吸い込みによる「ヒュー!」というような笛のような音が出始めます。この特徴的な発作を「発作性けいれん性咳そう」と言います。注意が必要なのは発作性けいれん性咳そうは幼児によく見られる症状で、生後6ヶ月未満の赤ちゃんや大人には見られない症状ということです。


赤ちゃんの様子をしっかり観察し、激しい咳で呼吸が辛そうな場合は肺炎などの合併症を起こしている可能性もあります。放おって置くと重症化するので早めに病院で診察しましょう。

3.約2ヶ月から3ヶ月後に「回復期」

合併症や重症化が懸念される、赤ちゃんにとって危険な「痙咳期」を経過すると、咳は徐々に収まっていき、「回復期」に入りますが、風邪をひいたときの咳込みが強くなることが半年ほど続く傾向があるので、油断しないよう注意して経過を見守りましょう

抗生物質で治療、赤ちゃんは入院することも

百日咳の治療にはエリスロマイシンやクラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が使用され、約5日から1週間で百日咳の感染力はなくなりますが、再発症防ぐために約2週間の継続服用が必要になります。カタル期にこの治療を受けることが出来ると痙咳期に進行しない、または症状を軽くすることができるのですが風邪と百日咳の判断が難しいため殆どの場合は痙咳期から治療することになります。

赤ちゃんの診察に使う聴診器

百日咳の症状にも個人差があるので詳しい治療方法や治療期間は担当の医師の指示に従うようにしましょう。また生後3ヶ月未満の赤ちゃんの場合は合併症を引き起こす可能性、重症化する可能性があることから入院する必要があり、呼吸器や酸素補給や点滴など症状に適した治療をすることになります。

百日咳から赤ちゃんを守る方法

百日咳はママから感染を防ぐだけの十分な抗体が移行しないため、赤ちゃんが感染しやすい病気ですが四種混合ワクチンで予防することができます。生後3ヶ月から受けることができるので早めに接種しましょう。

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百日咳に罹らないように予防されている赤ちゃん

四種混合ワクチン(DPT-IPV)で百日咳を予防

2012年8月以降に誕生した赤ちゃんと、これまでにポリオワクチンや三種混合ワクチンを接種していない赤ちゃんは原則として四種混合ワクチン(DPT-IPV)を接種します。

  • ジフテリア
  • 百日咳
  • 破傷風
  • ポリオ

を予防することが出来ます。接種時期は1期と2期があり、1期に四種混合ワクチンを計4回接種し、2期に二種混合ワクチンを1回接種します。

1期の四種混合ワクチンの接種時期と回数

生後3ヶ月から接種可能。3週間から8週間の間隔で3回接種し、3回目から約1年~1年6ヶ月後に1回の計4回接種します。

2期の二種混合ワクチンの接種時期と回数

11歳から二種混合ワクチンを1回接種します。

百日咳に感染させないためにママができる感染対策
百日咳に感染させないためにママができる感染対策
百日咳に感染するのは子どもだけではありません。現在は、自覚がない大人の百日咳によって感染が拡大しています。ママやパパが赤ちゃんの感染源にならないためにも百日咳の特徴や感染予防を理解しておきましょう。

同時接種とスケジュール

生後2ヶ月から受けられるB型肝炎、ロタウイルス、ヒブ、小児用肺炎球菌の予防接種と、生後3ヶ月から受けられる四種混合ワクチンを同時接種すると早期に赤ちゃんが病気に罹るリクスを抑えることができます。

同時接種の安全性については、日本はもちろん世界で認められているので接種年齢を満たしているのであれば早めに受けるべきです。どのような予防接種をどのような時期に受けるのか、病院の医師と打ち合わせをして最適なスケジュールで赤ちゃんの健康を守りましょう。

0歳までの予防接種スケジュール画像

出典:www.know-vpd.jp

大人の百日咳は感染拡大に注意

百日咳は赤ちゃんや子供の病気と思っている方が多いと思いますが、近年は大人に流行の兆しが見えています。2010年の国立感染症研究所のデータでは20歳以上の百日咳の割合が51.3%を超えていることから、大人にも感染のリスクが広がっていることが分かっています。

大人の百日咳の特徴は少なく、普通の風邪の症状との違いが分かり難い、重症化の可能性も少ないため百日風邪と気付かずに周囲に感染を拡大させている可能性があります。

この感染力の強さが百日咳の最も注意する点です。百日咳は飛沫感染や接触感染でうつるので、いつのまにか大人があかちゃんの感染源になっている可能性があります。うがい手洗いを徹底して、風邪のときはすぐにマスクを付けることを習慣化することで赤ちゃんへの百日咳感染を防ぐことができます。

大人は赤ちゃんと比較して免疫力が強いので、多くの場合は自然治癒することができます。あまりにも長引いて症状もすぐれないときは無理せず病院で受診しましょう。