破水に気づかないとどうなる?

破水に気づかないとどうなる?破水を見分ける4つのポイント

破水したことに気づかない妊婦さんは実は珍しくありません。しかし、破水に気づかず、そのままお風呂に入浴したりすると、胎児の細菌感染のリスクが高くなってしまいます。尿漏れやおりものと、少量の破水を見分けるポイントを紹介。破水に気づかない原因となる高位破水についても知っておきましょう。

破水に気づかないとどうなる?破水を見分ける4つのポイント

破水したのに気づかない妊婦は珍しくない!

破水したのに気が付かず、そのまま過ごしてしまう妊婦さんは珍しくありません。
「破水」と聞くと、水風船のように水(羊水)で満たされた容器が割れ、中の水が一気に出てくるイメージを持っていませんか?実はこれが間違いなのです!

もちろん、出産直前にそのように破水するケースは多いのですが、尿漏れと見間違うような程度にしか水が出ない破水のパターンもあるのです。

破水に気づかないでいると、赤ちゃんや母体が危険に晒されてしまう可能性もあります。
そもそも破水とはどのような状態なのか、注意が必要な破水について知っておきましょう。

破水とは

胎児を包む卵膜と羊水

破水とは、子宮内に胎児を包む「卵膜」という膜がありますが、この卵膜が破れて中に入っている羊水が外に流れ出ることを指します。

子宮口が開き、いつでも出産できるように妊産婦さんの身体が整ってから破水することもありますが、子宮口がまだ開かず、陣痛も来ていない状況で破水することも珍しくありません。

破水したことに気づかない原因

通常は破水をすれば気づきますので、何日も破水に気づかないで生活してしまうというようなことにはなりません。

ですが、破水の種類や妊娠中の症状によっては、破水に気が付かないというケースもありえるのです。なぜ破水に気づかないのか、原因を見ていきましょう。

高位破水

通常は子宮口から近い位置(低い位置)の卵膜が破れて破水しますので、中に入っている羊水は重力に従って勢いよく外に出ます。そのため、破水したことに気づかないという状況にはなりにくいはずです。

ですが、子宮口から遠い子宮上部(高い位置)の卵膜が破れて破水すると、中の羊水が外に出る勢いは弱くなり、破水したこと自体に気づきにくくなってしまいます。

このように子宮の高い位置で破水することを「高位破水」と呼び、赤ちゃんの感染症が高まるリスクの1つとされています。

高位破水

高位破水が起こった時の出産はどうなる?

正産期で高位破水が起こった場合は、陣痛促進剤や帝王切開などの処置をして、そのまま出産することが一般的です。

ですが、妊娠週数34週未満のときなど、妊娠継続する方が良いと判断されるタイミングで高位破水が起こったと時は、入院して、羊水に抗菌剤を投与したりする等の処置や管理を受けることになるでしょう。

危機一髪!?高位破水が自然に治ることも…

子宮の高い位置で卵膜が破れる「高位破水」。破水と言っても卵膜が大きく裂けるのではなく針でついたような小さな穴ができる程度ですので、場合によっては自然に穴がふさがり、知らないうちに高位破水が治ってしまうこともあります。

卵膜に穴が開いているときに細菌が子宮内に入り込むことがなければ、特に問題なく妊娠は継続されますが、そうでないときは感染症などに罹患してしまう恐れもあります。医師の指示に従い、こまめに妊婦健診に通うことで危険を回避しましょう。

妊娠中に多くなる尿漏れやおりもの

妊婦さんによっても個人差がありますが、妊娠中はおりものが増える人は多いです。また、妊娠後期になると大きくなったお腹が膀胱を圧迫し尿漏れが起こる人も多くいます。
そのため、妊娠期を通しておりものシートや尿漏れシートが手放せなくなる人も少なくありません。

お腹を押さえる女性

おりものシート等が濡れている状態が普通になっていると、破水によって濡れていたとしてもいつもの濡れや汚れとの違いに気づかない可能性があるのです。

妊婦さんが尿漏れしやすい理由&尿漏れトラブル対処法
妊婦さんが尿漏れしやすい理由&尿漏れトラブル対処法

破水に気づかないことで起こるトラブル

破水に気づかないと、どうなる可能性があるのでしょうか。起こり得るトラブルについて探っていきましょう。

細菌感染

破水をするということは、卵膜に穴が開くということです。穴が開いた部分から細菌が侵入し、羊水を介して胎児にまで感染してしまうリスクがあります。高位破水によって罹患しやすくなる病気として、絨毛膜羊膜炎などがあります。

絨毛膜羊膜炎とは、卵膜を構成する絨毛膜と羊膜が細菌感染して炎症を起こす病気です。絨毛膜羊膜炎に罹患すると、卵膜自体が弱くなって妊娠継続が難しくなったり、子宮収縮が起こって早産となる可能性があります。

胎児の細菌感染のリスクは重大

出産後、赤ちゃんは温度や湿度が激しく変わる外気やさまざまな細菌に触れ、抵抗力を増していきます。ですが、胎内では同じ温度と湿度、羊水に囲まれたほぼ無菌状態にいますので、外から侵入した細菌への抵抗力がほとんどありません。そのため、細菌感染により、重篤な症状に陥ってしまうケースもあります。

臍帯脱出

胎児が充分に子宮下方に下りてきていないときに破水が起こると、へその緒だけが先に下りて膣外に出てしまうこともあります。このような状態を臍帯脱出と言います。

臍帯脱出が起こると、赤ちゃんの頭が子宮口を下りてくるときに臍帯が挟まれてしまいますので、赤ちゃんに充分な酸素が供給されなくなってしまう可能性があります。

破水に気づく4つのポイント 

破水に早めに気づくことで胎児の健康を守ることもできますし、正産期になっていない場合は妊娠継続に必要な処置も受けることができます。下着やおりものシート、妊婦さんの身体の様子から、破水に気づくためのポイントをいくつか紹介いたします。

看護師が匂いの違いを教える

においをチェック

下着やおりものシートが濡れているとき、まずはにおいをチェックしてみてください。アンモニア臭が感じられる場合は尿漏れだと考えられるでしょう。ただし、羊水のにおいは人によって異なります。ほぼ無臭のこともあれば生臭いにおいのものもありますので、アンモニア臭以外の場合は破水を疑うようにしてください。

色・形状をチェック

白っぽいものが出ているときは、おりものである可能性が高いです。羊水は一般的には透明ですが、稀に黄色っぽいときや黄緑色っぽいときもありますので、白以外のものが出ているときは、羊水の可能性があると考えることができるでしょう。

また、水っぽくさらさらとしていることも羊水の特徴です。下着やシートについた水分の粘性が少ないときは、羊水を疑ってみることもできます。反対に、ぽろぽろと固まっている場合や粘性がある場合は、羊水や尿漏れではなくおりものの可能性が高いと見ることができます。

お腹の痛みをチェック

液体が出るだけでなく、お腹の痛みを伴う場合は、破水が起こっている可能性もあります。陣痛がはじまりかけているかもしれませんので、早めに病院に出向いて診察を受けましょう。

自分の意思で止められるかチェック

尿漏れが起こっても、自分の意思である程度止めることができます。じわじわとおりものシートが濡れているときに自分の意思で止められないなら、羊水である可能性が高いです。

「少量の破水」も十分にありえる!

少量の破水は決して珍しいことではありません。例え高位破水をしてしまっても、早期に病院を受すれば、感染症罹患のリスクを減らすこともできます。

普段から下着やおりものシートをしっかりと観察し、例え少量の水分であっても破水の可能性があるということに留意して下さい。

少しでも「破水の疑い」がある時はすぐに病院へ

病院で診察を受ける妊婦

破水の疑いがあるときは、すぐに病院に連絡しましょう。少しでも「破水かな?」「何か様子がいつもと違うな」と思ったときには、病院に行くことを強くおすすめします。

病院に行く前に入浴とシャワーはしない

破水をしたときは、感染症罹患のリスクを下げるためにも、おふろやシャワーは避けて下さい。汗をかいているときはさっぱりとしてから病院に行きたいと考えるのは当然ですが、感染症の罹患リスクを下げるためにも、入浴せずにそのまま病院に行きましょう。そのためにも、普段からすぐに病院に行けるように、入院準備をかばんにまとめて玄関に置いておくことが大切です。

破水が疑われるときの検査内容

破水が起こっているかどうかは、病院で膣内の水分を検査することで調べられます。BTB試験紙法と呼ばれ、リトマス試験紙のような紙を使い、膣内のpHを調べるだけの簡単な検査です。

高位破水をしたとしても適切な処置を迅速にとるなら、正常な期間、妊娠を継続することも可能ですし、正産期ならそのまま出産となり、元気な赤ちゃんを出産できます。

破水かどうか迷った時は、すぐに病院に行くようにしてください。

高位破水しないために覚えておきたいこと4つ

破水に気づかない原因となる高位破水。赤ちゃんを細菌感染から守るためにも、高位破水はできるだけ避けたいものです。高位破水を防ぐための4つのポイントを紹介します。

定期的に妊婦健診を受ける

定期健診を受ける妊婦

高位破水しても羊水は少しずつしか出ませんので、自覚症状もほとんどなく、なかなか破水したことに気がつかないケースは珍しくありません。

ですが、定期的に妊婦健診を受けるなら、早めに高位破水に気づくことができます。妊娠後期に入ったら2週間に一度、臨月に入ったら1週間に一度、妊婦健診は必ず受けるようにしましょう。

お腹に力を入れ過ぎないようにする

お腹に力を入れた瞬間に破水してしまうこともあります。重いものを持ったり、お腹に力を入れる姿勢をとったりすることは、高位破水の可能性がある場合だけでなく妊娠中全体を通して控えるようにしましょう。

妊娠中の喫煙はNG

喫煙する女性

喫煙も、高位破水の可能性を高めるリスクの1つになり得ます。妊娠したことが分かったら、また、妊娠を望むなら、喫煙習慣を改めるようにしましょう。もちろん、副流煙を吸い込むことも喫煙と同じです。

副流煙のある場所には近づかない、家族も妊婦さんの近くでは喫煙しないようにしてください。

高齢出産の場合は要注意!

35歳以上の初産婦は高齢出産となります。高齢出産の場合、前置胎盤や妊娠高血圧症候群等、出産の上でのリスクが高まります。高位破水が起こるとさらにリスクを高めることになりますので、特に注意が必要になります。

こまめにおりものシートや下着を観察したり、妊婦健診に出向いたりすることで、高位破水に早く気づけるようにしましょう。

妊娠中は慎重すぎるぐらいでちょうどいい!

少しでも「いつもと様子が違うな」「シートの濡れが続くな」と思ったときは、間違っていても良いのでとにかく病院に行くようにしてください。対応が遅くなって困ることはあっても、対応が早すぎて困難な状況を招くことはないからです。

特に妊娠中は、病院に行くことに対して身がまえないことが大切です。軽いフットワークで病院に行くことが、あなたと大切な赤ちゃんを守るのだと覚えておきましょう。

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