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妊婦の花粉症、薬の利用と対策

妊婦の花粉症に薬はOK?妊娠中に花粉の季節を乗り切る方法

妊婦の花粉症対策、「薬は飲めないし…」と悩んでいませんか?花粉症を持つ人にとって花粉が飛散する季節をひたすら忍耐で乗り切るのはあまりにもつらい…!妊娠中の花粉アレルギー薬の利用は本当にNGなのか、妊婦がつらい日々を乗り切るにはどうしたらよいのか、まとめてお伝えします!

妊婦の花粉症に薬はOK?妊娠中に花粉の季節を乗り切る方法

妊婦の花粉症対策は?アレルギー薬はダメ?花粉の季節の乗り切り方

春先になると、悩まされる花粉症。いつもなら薬を使ってしのぐという方も、お腹に赤ちゃんがいる妊婦の状態では「薬を使っていいのかどうか」と迷ってしまうのではないでしょうか。また、これまでは花粉症なかったのに、ホルモンの変化や妊娠による体調の変化で、花粉症を発症したり、悪化したりする妊婦さんも多いようです。

妊婦さんは、どのように花粉症の季節を乗り切るとよいのでしょうか。薬のことや日常生活でできる対策など、まとめてお伝えします!

そもそも花粉症になる理由は体内のアレルギー反応

春先の花粉症はスギやヒノキの花粉が原因となることが多いようですが、そもそも花粉症になる理由は何なのでしょうか。せっかくですから、この機会に簡単に勉強しておきましょう。

今にも花粉が飛びそうな木

花粉症が発症するまで

1.花粉という異物が体内に入る。
2.リンパ球が花粉に反応して、IgE抗体という物質を作る。
3.IgE抗体が肥満細胞の表面に付着する。
4.再度、花粉が体内に入る。
5.花粉が肥満細胞の表面に付着したIgE抗体に反応する。
6.肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が分泌される。
7.ヒスタミンなどの化学物質が神経や血管を刺激する。
8.くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を引き起こす。

本来なら体にとって害のないものであるのに、それが体内に入り「害のある異物だ」と判断して免疫システムが異常な反応をしてしまうことをアレルギー反応といいます。花粉症もアレルギー反応の1つです。

妊婦さんと花粉症の薬のつき合い方

アレルギー反応は、薬でおさえることができます。花粉症にも、症状を和らげるための薬がたくさん出ています。おおまかには、飲み薬、目薬、点鼻薬があります。また飲み薬は、「抗ヒスタミン剤」と「抗アレルギー剤」に分けることができます。妊婦さんが、これらの薬を使って大丈夫かどうかは、妊娠週数や薬の種類によって変わってきます。

毎年花粉に悩まされるマスクをした女性

つらいときには医師の判断を仰ぎ、ガマンしすぎない

厚生労働省による『鼻アレルギー診療ガイドライン』には、「妊娠初期(妊娠週数15週目まで)の薬の服用は、原則としてしないほうが安全」という内容が記されています。

ですが、医師が「薬を飲んで花粉症に対処したほうが、母体や胎児のためにもよい」と判断して、安全性の高い薬が処方されることもあります。また、目薬や点鼻薬などは局所を治療する薬のため、まず心配ないとされています。

都内にある病院が開設している「妊娠と薬相談外来」を担当している産婦人科医によると、抗ヒスタミン剤に関しては、「長年に渡り妊婦が服用してきた実績がある」のだそうです。そのため「危険性はほとんどなく、必要に応じて使用することができる」という判断を示しています。一方、抗アレルギー剤の中には、まだ使用実績が浅いものがあるので「心配であれば、妊娠初期の服用は控えること」をすすめています。

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「妊婦は薬を使わずにガマンして当たり前」という考え方が広く行き渡っていますが、それがかえって妊婦さんや赤ちゃんにとってよくない場合もあるようです。大切なのは「妊娠中だから」と、自己判断で薬を飲まない選択をしてガマンをしないこと。
ただし、市販薬は安全性には疑問符がつくものもないとはいえないようです。花粉症がつらいときには医師に相談し、症状に応じた薬を処方してもらうのがいちばんです。

花粉を寄せつけない日常生活の工夫をしよう

花粉症対策の基本は、アレルギー源である「花粉」との接触をできるだけ減らすことです。様々な刺激に敏感になっている妊娠中だからこそ、少しでも症状がおさえられるように工夫をして生活をしていきましょう。

花粉症の時期に大活躍する大量のマスク

1.花粉の多い日や時間帯は外出を避ける

花粉症のシーズンになると、天気予報でも花粉の飛ぶ量を予測して知らせてくれますが、次のような日は、花粉が多く飛ぶとされています。また花粉はお昼ごろに舞い上がり、夕方に舞い降りるのだそうです。ですから外出するときは、できればこれらの条件を避けるようにするとよいでしょう。

花粉の量が多くなる日

・よく晴れた気温の高い日
・乾燥して風が強く吹いている日
・雨が降った次の日

2.外出のときはマスクやメガネでガードする

外出を避けるといっても、花粉がたくさん飛んでいる日にどうしても出かけなければならないことも当然ありますよね。そのようなときは、できるだけ花粉が体につかないように工夫をしましょう。花粉はおもに、鼻や口、目の粘膜を通して体の中に入りますから、口と鼻はマスク、目はメガネやサングラスでガードすることが基本です。

また、花粉を体につけて家の中に持ち込まないようにするために、できるだけ髪をまとめて帽子をかぶる、コートやジャケットを着用して肌を露出しないなどの対策をとることも大切です。家に入る前に、帽子とコートについた花粉をブラシなどで払い落とします。ツルツルした素材のものだと、花粉が落ちやすくて便利です。

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3.外出から帰ったら、うがいと手洗いを必ずする

外出から帰ったら、うがいと手洗いは忘れずにしましょう。シャワーを浴びて体の花粉を流し、着ていた服もすぐに洗濯してしまえば、ベストです。もしも目や鼻の状態が気になるようでしたら、生理食塩水を使って洗浄しましょう。

帰宅後手洗いで花粉を落とす妊婦

生理食塩水は薬局で購入することもできますし、自分で作ることもできます。市販されている目の洗浄剤もありますが、周囲から菌が入る可能性もあるため、「積極的にはすすめない」という医師もいるようです。

生理食塩水 500ml分の作り方

1.1リットルの水を10分ほど沸騰させ、塩素などを取り除く。10分経ったら火を止め、500ml分は、ふたをして冷ましておく。残りは工程②で容器の熱湯消毒に使う。
2.生理食塩水を作る容器を、①で沸騰させたお湯500mlを使い熱湯消毒する。
3.熱湯消毒をした容器に、①で冷ましたお湯100ml入れ、塩を5g入れる。
4.容器にふたをして撹拌し、塩が水に溶けたら残りのお湯を500mlになるまで加える。

4.家の中は基本的に閉めきっておく

窓やドアは閉めきっておくことが基本です。ただし、まったく換気をしないというのも考えものです。朝や夜など、あまり花粉が飛んでいない時間帯を見計らって、さっと空気の入れ替えをするようにしましょう。

風が吹くとカーテンに花粉がついてしまうこともありますので、そんなときは空気清浄機があると便利です。空気清浄機は、赤ちゃんが生まれる生活を考えると、1台用意しておいてもいいかもしれませんね。

5.掃除は濡らした雑巾を使う

掃除をするときに掃除機を使うと、ほこりと一緒に床の花粉が舞い上がってしまいます。そんなときに便利なのが、濡れ雑巾を使った拭き掃除です。四つんばいになる拭き掃除は、いい運動にもなるので一石二鳥ですよ。

6.洗濯物は室内干しにする

花粉は洗濯物にも付着します。なので、できるなら室内干しにしたほうが安全ですが、やはり外に干してお日様に当てたいものですよね。そんなときは、花粉が少ない日や時間帯を狙っていきましょう。なお、ふとんを干すのは花粉が飛ばなくなるまでガマンしたほうが無難です。

7.免疫力を落とさない生活を心がける

体の免疫力が落ちると、花粉症の症状がひどくなってしまいます。食事はバランスよく摂り、睡眠も十分にとって体を休めてあげましょう。

リラックスして体の免疫を強くするためのアロマ

医学的に証明がされているわけではありませんが「ヨーグルトが効く」「てん茶が効果的」という声もよく耳にします。妊娠中に摂っても差し障るものではありませんから、試しみてもよいのではないでしょうか。

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鼻づまりがつらいときいには、アロマの香りも効果的です。ミント、ユーカリ、ローズマリーなど、少しツンとした刺激のある香りをかぐとスッキリしますよ。

つらい時には薬を使い、ストレスのない妊婦生活を

花粉症の妊婦さんの中には「くしゃみは流産や早産につながるのでは?」と心配する向きもあるようですが、花粉症のくしゃみで流産や早産になることはまずありませんので、安心してくださいね。ただ、もしもお腹に明らかな異常を感じたときには、すぐに医師の診察を受けましょう。これは、くしゃみをしたか否かに関わらず大事なことです。

症状の重い人にとっては、本当に辛い花粉症ですから、「お腹の赤ちゃんのために薬は飲まない」と頑なになることは「かえってよくない」ということもお伝えしました。つらい時には診察を受け、薬を処方してもらってくださいね。医療機関の利用や日々の生活の工夫で乗り切ることは、赤ちゃんのためでもあります。1日も早く花粉症から解放され、健やかな赤ちゃんが生まれますように。