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妊娠超初期の腹痛の特徴と原因

妊娠超初期の腹痛|特徴と原因・生理前の症状との見分け方

妊娠超初期の腹痛は、チクチク、ズキズキ、感じ方は人それぞれです。出血や下痢などの症状を伴うことがあり、現れる時期が生理予定日前なので、PMS(月経前症候群)と間違えることも少なくありません。これらの症状は、具体的にいつから始まるのか、原因は何か、生理前との見分け方などを解説します。

妊娠超初期の腹痛|特徴と原因・生理前の症状との見分け方

妊娠超初期症状のひとつ「腹痛」

妊娠を待ちわびている方にとって、次の生理予定日の前は、ドキドキ、ソワソワ、少し落ち着かないかもしれませんね。実際に妊娠していたとしても、まだ妊娠検査薬での陽性反応がみられる前なので、体の少しの変化にも、敏感になってしまうものです。
ちょうどこの頃は、「妊娠超初期」といわれる時期にあたり、少しずつ体の変化が現れ出すため、これらの症状を「妊娠超初期症状」と呼んでいます。

妊娠超初期症状のひとつとして、下腹部にチクチクとした痛みや、違和感が現れることがあります。時期も症状も「PMS(月経前症候群)」とよく似ているため、妊娠によるものかを判断するのは難しいかもしれません。ただ、「後から思えば、普段のPMSと少し違った」という声も多いため、日頃から、自分の体のことを知っておくことは、とても大切なことなのです。

妊娠超初期の腹痛はいつからいつまで続く?

妊娠の超初期症状で腹痛に苦しむ女性

「妊娠超初期」とは、次の生理予定日の前後1週間(妊娠3~4週)の計2週間のことをいいます。医学的な言葉ではありませんが、妊娠と判明する前に、さまざまな症状が現れることから、こう呼ばれています。

妊娠による腹痛は、早い人だと着床してからすぐに始まります。着床がみられるのが妊娠3週頃で、ちょうど次の生理予定日の1週間前にあたるため、PMSと区別しにくいのです。また、一時的なもので終わる人もいれば、1ヶ月ほど続く人もいて、個人差がみられます。

薬の服用などに注意

妊娠4~7週はじめ(28~50日)は、おなかの赤ちゃんの脳や心臓などの主要な器官が作られていて、外からの影響を最も受けやすい「絶対過敏期」にあたります。
風邪薬や頭痛薬など、薬局で手軽に買えるほとんどの市販薬は、おなかの赤ちゃんには影響がないといわれていますが、とてもデリケートな時期だけに、安易な服用は避けたいものです。特に、普段からPMSの薬の服用が習慣になっている方で、もし妊娠の可能性があるならば、病院で相談した上で処方してもらう方が良いでしょう。

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妊娠超初期の腹痛と生理前の腹痛の違い

生理痛か妊娠か分からず考えこむ女性

妊娠超初期の腹痛も、生理前の腹痛も、原因はさまざまですが、これらの原因の元となっているのが、ホルモンバランスの変化だといわれています。では、主な女性ホルモンの働きと、妊娠・生理前で、それぞれホルモンがどう変化するのかをみてみましょう。

女性の体をコントロールする2つのホルモン

普段、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2つの女性ホルモンが、女性の体をコントロールしています。
約28日の生理周期のなかで、生理開始から約2週間は、エストロゲンの分泌量が多く、排卵日を境に次の約2週間は、プロゲステロンの分泌量が逆転して増えてきます。こうして、周期的に交互に増減をくり返しているのです。

エストロゲン(卵胞ホルモン)の働き

「エストロゲン」は、女性らしさ・若さをつくるホルモンです。

  • 子宮を発達させ、子宮内膜を厚くする。
  • 乳房を発達させ、丸みのある女性らしい体をつくる。
  • 髪や皮膚に、艶やしなやかさを与える。
  • 自律神経のバランスを整える。

プロゲステロン(黄体ホルモン)の働き

「プロゲステロン」は、妊娠を助けるホルモンです。

  • 子宮内膜の厚さを維持し、着床しやすい状態を保つ。
  • 基礎体温を上げ、妊娠中の状態を安定させる。
  • 体内に水分を溜め込む。
  • 食欲を増進させる。

妊娠超初期の腹痛:特徴と原因

着床がみられると、「hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)」というホルモンが分泌され始めます。hCGとは、妊娠して初めて分泌されるホルモンで、妊娠週数が進むにつれて分泌量も増えていきます。このhCGには、プロゲステロンとエストロゲンの分泌を促す作用があり、これらのホルモンのバランスの変化が、腹痛をはじめとした、さまざまな症状として現れてくるのです。

どんな痛み?

チクチクと鋭い痛み、ズキズキと鈍い痛み、筋肉が引っ張られるような痛みなど、さまざまな痛みがみられます。

原因は何?

着床痛

妊娠3週にあたる、生理予定日の約1週間前に着床がみられます。
着床すると、すぐに母体から酸素や栄養を得ようとして、「絨毛(じゅうもう)」と呼ばれる組織が、子宮内膜へ深く根を下ろし始めます。このとき、子宮内膜の組織や血管を傷つけるので、着床痛があるといわれています。
しかし、実際には、着床痛というものがあるかどうか、医学的にははっきりと分かっていません。

卵巣痛

妊娠超初期の卵巣痛は、卵巣の腫れが原因といわれていて、左右の下腹部に、チクチク・ピリピリとした痛みを感じます。
排卵を終えた卵胞が黄体に変化し、その黄体がプロゲステロンを分泌しますが、妊娠することで黄体が維持されると、卵巣自体も腫れた状態が続くため、卵巣痛が現れるのです。
一般的に、卵巣の腫れは、妊娠14週頃までに落ち着くといわれているので、長いと2~3ヶ月ほど下腹部の違和感が続くこともあります。

子宮が大きくなる

妊娠することで、子宮が大きく成長します。このときに、子宮を支えている周りの筋肉が引っ張られることで痛みを感じることがあります。

便秘や下痢

プロゲステロンには、胃腸の筋肉の働きを弱める作用があります。また、体内に水分を溜め込む特徴もあり、自律神経の乱れも重なると、血行不良で体が冷えてしまいます。すると、下痢や便秘の症状が現れるのです。

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対処法は?

妊娠超初期の腹痛は、下腹部を温めると痛みが和らぎます。腹巻きをしたり、カイロを使うなど、体を冷やさないようにしましょう。
また、胃腸の働きが弱っているので、脂っぽいものや生もの、冷たいものは避け、やわらかく煮たおかゆやうどん、りんごなど、消化の良い食事を心がけましょう。

生理前の腹痛:特徴と原因

生理前で気持ちも落ち込む女性

PMSと分類される原因の数は、150とも200ともいわれています。その中でも腹痛は多くの人にみられる症状で、原因はやはりホルモンのバランスの変化と考えられています。
排卵から次の生理までは、プロゲステロンが多く分泌され、妊娠しやすいように体の環境を整えます。そのときに、生活習慣が不安定だったり、ストレスを抱えていたりすると、プロゲステロンに対する感受性が高くなり、PMSの症状として現れてしまうのです。

どんな痛み?

チクチクと鋭い痛み、ドーンと鈍い痛み、重い、だるいなど、さまざまな症状がみられます。

原因は何?

リラキシンが分泌されるため

「リラキシン」とは、卵巣ホルモンの一種で、骨盤の関節を緩める働きがあります。
生理前になると、実際に妊娠していなくても、出産の準備として、恥骨の結合部分を開き、赤ちゃんが通りやすい状態にするのです。この緩んだ関節を支えようとして、周りの筋肉に負担がかかってしまうため、腰痛や下半身の痛みが起こります。

プロスタグランジンの分泌量が多い

生理前になると、プロゲステロンと同時に「プロスタグランジン」という女性ホルモンも分泌されます。
このプロスタグランジンは、子宮を収縮させる作用があり、生理時には、剥がれ落ちた子宮内膜を体外に押し出す働きをします。このホルモンの分泌量が多いと、子宮の収縮が過敏になってしまい、下腹部の痛みが起こるのです。
また、プロスタグランジンには痛みを強める作用があるので、頭痛や腰痛の原因にもなるといわれています。

対処法は?

バランスの取れた食生活は、肉体的にも精神的にも基本となるもので、PMSの緩和にも繋がります。コーヒーや紅茶などカフェインが入っているもの、チョコレートなど血糖値を急激に上げるもの、塩分やアルコールなどは、PMS症状を悪化させてしまうため、避けた方が良いでしょう。
また、軽い運動をして代謝機能に働きかけると、症状が和らぎます。PMSは気分も塞ぎがちになるので、気分転換にもなる軽い運動やストレッチはおすすめです。

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妊娠超初期と生理前の腹痛の見分け方

妊娠超初期と生理前にみられる腹痛は、それぞれ原因は違いますが、時期と症状が似ています。その見分け方のポイントは、基礎体温と腹痛以外の妊娠超初期症状にあります。

基礎体温

妊娠超初期と生理前の違いは、基礎体温を記録しているとはっきり分かります。
エストロゲンの分泌量が多く、生理開始から排卵までの約2週間が「低温期」、プロゲステロンの分泌量が多く、排卵から次の生理までの約2週間が「高温期」と、低温期と高温期がはっきりとしているのが正常な基礎体温です。
妊娠するとプロゲステロンの分泌量が増え続け、高温期が続きます。本来、低温期に入る生理予定日(妊娠4週)以降も高温期が続いていたら、つまり、排卵日から高温期が2週以上続いていたら、妊娠している可能性が高いといえるのです。

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腹痛以外の妊娠超初期症状

妊娠超初期症状には、下腹部の痛みの他にも、さまざまなものがみられます。これらの症状が現れているかどうかも、妊娠の目安になります。ただし、まったく現れない人がいたり、いくつも当てはまる人がいたりと個人差があるので、確実な判断基準ではありません。

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妊娠超初期のこんな腹痛には要注意!

危険な腹痛を調べている女性

妊娠超初期の腹痛で、出血を伴うこともあります。
着床時に少量の出血がみられる「着床出血」であれば、正常妊娠の症状のひとつなので問題はありませんが、異常妊娠の場合、危険なものもあるため、注意が必要です。

異常妊娠が原因

妊娠が継続できなくなる病気を、総じて「異常妊娠」と呼んでいます。
異常妊娠と判明するときには、多くの場合、おなかに赤ちゃんの存在はありません。しかし、異常妊娠は、妊娠の状態になってから起こることなので、タイミングによっては妊娠検査薬で陽性反応がみられることがあります。

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通常、妊娠検査薬の陽性反応や、赤ちゃんが育っているサインである「胎嚢(たいのう)」が確認できるのは、妊娠5週(生理予定日の1週間後)以降になってからです。その時期に、あるはずの胎嚢が確認されないことなどで、異常妊娠と発覚します。そのため、妊娠超初期(妊娠3~4週)の段階で、腹痛や出血があったとしても、異常妊娠と気付けないことが少なくありません。

異常妊娠の中でも、「子宮外妊娠」「胞状奇胎」は、放っておくと母体が危険な状態になってしまいますが、早期発見で治療できれば、重症化せずに済みます。そのため、妊娠検査薬で陽性反応が出たら、正常妊娠か異常妊娠か診断してもらうためにも、早めに病院へ行って診察を受けましょう。

化学流産

「化学流産」と聞くと、激しい腹痛や大量出血をイメージされるのではないでしょうか。実際には、そのような症状はなく、腹痛や出血があったとしても、生理と同じくらいの場合がほとんどです。そのため、化学流産を起こしていても、生理と間違えたり、気付かないままの場合も少なくありません。
化学流産は、一度は着床したものの、妊娠の状態を維持することができずに起こります。
原因は胎児側の染色体異常によるものなので、どれだけ食生活や睡眠などに気をつけていたとしても、防ぐことはできません。決して母体側の原因ではないので、もし化学流産を起こしたとしても、決してご自身を責めるようなことはしないでくださいね。

子宮外妊娠

「子宮外妊娠」は、子宮内膜以外に着床してしまうことです。
卵巣と子宮をつなぐ卵管に着床する「卵管妊娠」の場合がほとんどで、主に、感染症や子宮内膜症などにより、卵管が炎症してしまうことで起こります。稀に、腹膜や卵巣、子宮頸管に着床することもありますが、いずれも子宮環境に何らかの問題があることで起こり、原因はさまざまです。

妊娠超初期には、軽い下腹部の痛みや少量の出血が現れます。しかし、妊娠週が進むと出血量も痛みも増えてきます。さらに進行すると卵管破裂を起こし、非常に危険な状態になる可能性もあります。

胞状奇胎

正常妊娠では、着床時に「絨毛(じゅうもう)」と呼ばれる細かい毛のような組織が、母体から酸素や栄養を得ようとして、子宮内膜の奥深くまで根を下ろします。

「胞状奇胎」とは、この絨毛組織が水泡状に異常増殖する病気です。その様子が、ぶどうの房に見えることから、「ぶどうっ子」ともいわれています。胞状奇胎が、絨毛の全体にみられる場合は、赤ちゃんの存在はありません。絨毛の一部のみにみられる場合は、おなかの赤ちゃんが異常なく育つこともありますが、絨毛癌になりやすいので、治療や厳重な管理が必要となります。
妊娠超初期には、目立った自覚症状はありませんが、妊娠週が進むと、茶色のおりものや出血、吐き気や嘔吐などの症状が現れます。さらに進行すると、絨毛癌となり、非常に危険な状態になる可能性もあります。

妊娠以外が原因

愛想の良い婦人科の受付をする看護師

妊娠以外の腹痛は、卵巣や子宮などにみられる、婦人科系の病気も考えられます。
子宮の壁に腫瘍ができる「子宮内膜症」や、卵管が細菌などに感染し炎症を起こす「卵管炎」などさまざま病気があり、激しい腹痛が起こる場合もありますが、中にはほとんど痛みを感じないまま病気が進行してしまうものもあります。
不正出血がみられたり、生理期間がいつもより長い・短いなど、少しでも心配なことがあれば、すぐに婦人科を受診しましょう。

妊娠超初期の腹痛は慌てずに見守ろう

妊娠超初期の腹痛や着床出血は、心配のないものがほとんどで、時間とともになくなってきます。これらの症状がみられても、焦る必要はありませんが、もし不安であれば病院へ相談してみるのも良いでしょう。

妊娠しているか判明するまでは、期待や喜び、不安やストレスなど、さまざまな感情が入り交じり、精神的に不安定になりがちです。この時期は、体調も変化しやすいので、まずは、気持ちを落ち着かせて、ゆっくりと過ごすことが大切です。