妊婦健診の頻度と費用、検査内容

妊婦健診の頻度は?1回の検査でかかる費用の平均

妊婦健診とは、尿検査や内診、エコー検査など複数の検査を行い、妊婦さんや赤ちゃんに異常がないか調べるための制度です。妊婦健診の頻度や妊娠週数による受診間隔、1回の費用や自己負担を減らす補助券のもらい方、里帰り出産の注意点、お得な確定申告の方法を紹介。旦那さんも一度同伴してみては?

妊婦健診の頻度は?1回の検査でかかる費用の平均

妊婦健診とは?費用や回数、補助券のもらい方やかかる費用を解説!

妊婦健診とは「妊婦健康診査」の略で、妊娠によってママの身体に異変が起こっていないか、赤ちゃんの発育や健康状態が良好かどうか定期的にチェックする健康検査です。

妊婦健診には毎回行う体重や血圧、腹囲測定などに加えて、妊娠週数に合わせて行われる血液検査やノンストレステストなどがあります。

妊婦健診の頻度や回数、検査内容、かかる費用や補助券の使い方、おすすめの服装や旦那さんの付き添いの注意点をまとめました。

妊婦健診の頻度や回数は?基本は出産まで14回!

妊娠中は自覚症状がなくてもトラブルが潜んでいる可能性が常にあるため、定期的に検査を行う必要があります。

妊婦健診の初回受診時期

妊婦健診の初回時期はエコーで胎児が確認できる妊娠6~8週頃

市販の妊娠検査薬で陽性反応が出たら、次は産婦人科にかかります。産婦人科では膣の中から超音波を当てる経膣エコー検査が行われ「妊娠が正常に成立しているか」の判断が行われます。

あまり早すぎる時期に行っても子宮の中は何も見えないことがあるため、胎児の心拍が確認できるようになる妊娠6〜8週頃に受診するといいでしょう。

妊娠何週で心拍確認とれる?できた・できないときの流産率
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妊婦健診の頻度と間隔

妊婦健診の合計回数は妊婦さんの経過や出産週数によっても異なりますが、標準的な受診回数は合計14回で、自治体発行の補助券も14回分が基本です。

厚生労働省は、妊婦健診の標準例として、以下の表のような間隔や回数を提示しています。
しかし、実際の妊婦健診は必ずこの通りの頻度になるとは限らず、次回の健診時期はママや赤ちゃんの経過を見ながら医師が決定します(注1)。

妊娠週数 受診間隔
妊娠初期~23週(6ヶ月) 4週間に1回
妊娠24(7ヶ月)~35週(9カ月) 2週間に1回
妊娠36週(10ヶ月) 出産まで週1回

妊婦健診は必ず受診しなくてはいけない?

妊娠中は表面的にはわからない赤ちゃんやママの状態をエコー検査や血液検査などで定期的にチェックするものです。男女雇用機会均等法では、事業主に健康診査等のために必要な時間の確保を義務付けています。元気な赤ちゃんを産むためにも、妊婦健診が必ず受診してください。

仕事を休みづらい、上司に説明するのが大変と感じる方は、厚生労働省のサイトから「健康診査・保健指導申請書」をダウンロードし、通院する日や時間と妊娠週数を記載の上、会社に申請しましょう。

つわりがひどいなど、母子の状態によっては母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)を活用する方法もあります。
厚生労働省のホームページから書式をダウンロードし、医師に必要事項を記入してもらい、そのカードを会社側に提出します。会社側は記載内容に応じ、通勤時間の変更、勤務時間の短縮などを認め、業務内容によっては配置換えを行う義務があります(注2)。

許すまじマタハラ・原因や妊娠出産×会社のトラブル対策
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妊婦健診におすすめの服装と持ち物は?

妊娠初期は経膣エコー検査があるため、脱ぎ着しなくても検査を受けられるスカートがおすすめします。妊娠中期以降の経腹エコーはおなかから当てるため、スカートとパンツどちらでもOKです。

ただし、ワンピースは胸までめくる必要があるため、あまりおすすめできません。妊娠中は冷えも大敵なので、特に寒い季節には体を冷やさないように腹帯や靴下を着用しましょう。

持ち物は基本的に保険証、母子健康手帳、妊婦健診補助券、診察券、お金があればOKです。日常生活の中で気になることがあった場合、先生に質問したいことを書いたメモを持っておくとスムーズに受診できます。

妊婦健診の服装は?内診&エコー検査時のコーディネート
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妊婦健診にかかる費用は?補助券で自己負担はどのくらいになる?

妊婦健診の費用は住んでる自治体やかかる病院によって違う

妊婦健診でかかる費用は、自治体や病院によって異なりますが、大部分は自治体が発行する補助券によって賄えます。

妊婦健診の費用は?

妊婦健診には1回あたり実質3,000円〜1万円程かかっていますが、国や自治体による助成制度があります。助成金額は自治体によって様々ですが、平均9〜10万円程度です。

しかし、妊娠中に妊婦さんや赤ちゃんに異常がわかり特別な検査を行った場合や、予定日を過ぎて検診が多く必要だった場合など、補助券の枠を超えてかかった費用に関しては自己負担する必要があります。

初診でかかる費用

初診の段階では、まだ補助券が交付されていないため、全額自費で負担する必要があります。金額は病院によってことなりますが、診察、エコー検査、初期検査などの費用がかかり、基本的に5,000円程度かかります。病院によっては血液検査や子宮がん検査まで行うところもあり、その場合2万円程度かかることもあるため、余裕を持ってお金を用意しておきましょう。

補助券のもらい方

妊娠6週~10週の健診で赤ちゃんの心拍が確認されたら、自治体へ妊娠届けを提出する必要があります。このとき、母子健康手帳とともに妊婦健診費用がカバーされる補助券も合わせて手渡されます。

窓口へ持参するものは各自治体によっても異なりますが、本人確認書類、マイナンバーカードが必要な場合が多いです。窓口へ行って申請書を記入しますが、妊娠週数、分娩予定日、診断を受けた医療機関名と所在地を書く項目があるため、事前にメモをして行くと安心です。

補助券を使った上での自己負担額はどのくらい?

母子手帳とともに交付される妊婦健診の補助券は、だいたい妊娠10週前後の健診から使える自治体が多く、一部~全額の検査費用の支払いが免除されます。助成される金額などは自治体によって異なり、特別な検査がない限り毎回の負担額は無料〜5,000円程度でおさまりまります。

里帰り出産する場合、補助券は使える?

里帰り出産をする場合は、妊娠32〜35週頃を目安に出産する病院で妊婦健診を受診しますが、市区町村をまたいでしまうと補助券が使えなくなるため、一度全額自費で支払う必要があります。産後自宅へ戻ったあと、健診の領収書と補助券の原本を持って、お住いの自治体で申告を行えば、補助券分の金額は戻ってきます。

里帰りの移動や出産、入院などでバタバタしてしまい補助券を無くしてしまった場合、補助券は再発行してもらえない可能性もあります。仮に再発行してもらえたとしても、医療機関に受診証明書などを用意してもらい、手続きがたいへんです。保管には注意を払ってください。

確定申告で還付金が受けられる!

確定申告の書類を書いてる女性の手

妊婦健診で補助券の負担額を超えた分は、自己負担しなければなりません。しかし毎年2〜3月頃に申請する確定申告で医療費控除の申請を行えば、払いすぎた税金から還付してもらえます。

妊婦健診の他にも、妊娠にまつわる費用で申請できる項目はたくさんあるため、領収書をとっておき、交通費などのメモも忘れないようにしましょう!

医療費控除とは?家族全員の医療費が10万円を超えると対象に!

医療費控除とは1月1日〜12月31日の1年間で医療費が10万円を超えた場合、確定申告をすることで払いすぎた税金が戻ってくるというものです(所得が200万円以下の世帯は所得の5%戻ります)。

10万円はママひとりの合計金額ではなく、家族全員分の医療費が対象となるため、パパや上のお子さんがいる場合は合算した金額になります。

妊婦健診費用も医療費控除の対象です。それに加えて通院時の電車代、薬代や入院中の食事代なども申請できるため、一世帯10万円を超える可能性は十分にあります。

医療費控除の対象になるもの一覧

  • 妊婦健診(実費で支払った金額)
  • 分娩費、入院費
  • 治療に必要な薬代
  • 妊婦健診通院時の電車代やバス代など交通費(領収書は必要ありませんが、手帳や家計簿にかかった費用をメモしておく必要があります)
  • 分娩時のタクシー代
  • 入院時の食事代 など

確定申告の方法

申告は2〜3月の確定申告期間に、住民票がある地域の税務署で行います。e-taxというシステムを利用して作成した書類を郵送で提出することも可能ですが、初めて申告を行う場合は、申告会場に税理士さんがいる場合が多いため、会場で相談しながら申告書類を作る方が安心でしょう。還付金は申告をしてから1ヶ月程度で指定した口座に振り込まれます。

病院の領収書は忘れずにとっておいて!

医療費控除の申告をする場合、領収書を提出する必要があります。領収書を紛失してしまうと申告の対象外になってしまうため大切にとっておくようにしましょう。

出産までにかかる費用ってどれくらい?平均額と節約方法
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妊婦健診の内容

妊婦健診は毎回行う検査や、妊娠週数に応じて行う検査など様々なものがあります。出産までの間に行われる一般的な健診内容を紹介します。

尿検査

妊婦健診では診察前にトイレで採尿を行い、尿検査で尿たんぱくや尿糖の有無などを調べます。尿たんぱくがプラスの場合は妊娠高血圧症候群や腎臓のトラブルの可能性があり尿糖がプラスの場合は妊娠糖尿病の可能性が疑われます

妊娠中は体調も変わりやすいため、1回の検査でプラスになったとしてもすぐに異常であるとは限らず、妊娠中の経過を見ながら特別な検査の必要性を医師が判断します。

体重測定

妊婦さんにとって体重は健康を調べるための大切な指標です。増えすぎても、増えなさすぎても妊婦さん自身やおなかの赤ちゃんに支障があるため毎回体重を測定します。急激に体重が増えてしまうと妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などにかかってしまう危険が高くなります。

体重増加の目安は身長と体重BMI値によって異なりますが、自分の目安体重範囲内に納めるように食事内容を見直すきっかけにしましょう。妊娠前が標準体重であれば出産までに7〜10kgの増加に抑えると理想的です。1週間に500g以上、1ヶ月で2kg以上体重が増えた場合は、産院側から厳しく指導されるケースもあります。

妊婦の体重管理のコツは?適正体重と体重増のリスク
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血圧測定

妊婦健診で血圧を測られてる妊婦さん

妊婦健診では診察前に血圧測定も毎回行い、妊娠高血圧症候群の兆候がないかチェックをします。最高血圧が140mm/Hg以上、最低血圧が90mm/Hg以上のときは注意が必要です。

不安や緊張などによっても血圧は変動するため、最高血圧130mm/Hg以上、最低血圧80mm/Hg以上の場合にはもう一度測り直します。妊娠中は血圧が変動しやすいですが、異常な上昇はなんらかの病気が潜んでいる可能性があります。

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腹囲測定

仰向けになった状態でおへそ付近のおなかが最も膨らんだ部分と、子宮底長と呼ばれる「恥骨の上端から子宮の一番上までの長さ」を測ります。腹囲と子宮底長の測定によって赤ちゃんの発育や羊水の量が正常化どうか確認します。赤ちゃんの成長に伴って徐々にお腹周りは大きくなっていきますが、羊水過多などがおきた場合は急激に腹囲が増すことがあります。

超音波検査(エコー検査)

初診や妊娠初期の検査では、経膣エコーで、妊娠しているかどうか、正常な妊娠か、子宮筋腫などのトラブルがないかといった内容を確認します。

妊娠中期〜後期になると、お腹にエコーを当てる経腹エコーになります。赤ちゃんの発育や心音、胎盤の位置などを調べます。赤ちゃんのエコー写真をもらえる産院もあり、妊婦さんにとっては楽しみな検査の一つです。

エコー写真の見方|性別やダウン症の特徴、胎児の成長経過
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内診

内診とは、膣内に医師が指や医療器具を入れて、子宮や卵巣の周辺を触診することです。下着を脱いで内診台に乗り、検査を受けます。妊娠初期の検診では子宮や卵巣の異常を調べ、出産が近づくと子宮口の硬さや開き具合などを調べます。

問診

医師から前回の健診時から何か気になる点があるか問診を受けます。このとき、先生に質問をしたい内容をあらかじめまとめておいたメモを用意しておけば、慌てず、聞き漏らしがないためおすすめです。回答を記入するための筆記用具も持っておくといいでしょう。

旦那さんも積極的に妊婦健診に参加しよう!

超音波検査でもらった赤ちゃんのエコー写真をみて笑顔の夫婦

男性は妊娠の報告を受けても、なかなか実感が湧かない方もいらっしゃいます。しかし、エコー検査のモニターを夫婦で見られる病院も多く、動いている我が子の姿を見たときに初めて父親になることを実感したというエピソードを持つパパもたくさんいます。

妊婦健診に旦那さんが同伴可能な病院も多く、一度だけでもエコー検査を一緒に見ると、良い思い出になります。

旦那さんの振る舞いには要注意!

赤ちゃんの様子をエコーで見た感動のあまり大きな声で話したり、女性ばかりの産婦人科が珍しいのか待合室でキョロキョロしていたりすると、他の患者さんが不快な思いをすることもあります。
つわりで気分が悪い妊婦さん、不妊治療、婦人科の治療で来院している方もいますから、旦那さんのマナーには要注意です。「旦那さんの同伴は遠慮してほしい」という方針の病院もあるため、事前に確認しておきましょう。

妊婦健診はママと赤ちゃんを守るもの。欠かさず受診してください!

妊娠中は、様々な変化が起きやすく、トラブルも生じやすい時期です。妊娠中、妊婦さんや赤ちゃんに異常が見つかったとしても、早めに対処すれば大事に至らずに済むこともあります。
元気な赤ちゃんを産むためにも、必ず医師から指示された期間に欠かさず検診を受けましょう。

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