産後の便秘を解消する方法

産後の便秘を解消する体操や食べ物は?使える薬も紹介!

産後、便秘に悩んでいるママに向けて、便秘解消に効果が期待できる「運動」「食べ物」「薬」を紹介。産後1ヶ月前からできる体操、お通じを良くする栄養素、母乳育児中でもOKな便秘薬を知って、改善を目指しましょう。会陰切開や分娩による切れ痔など、産後ママが便秘になりやすい原因も解説します。

産後の便秘を解消する体操や食べ物は?使える薬も紹介!

産後は便秘に悩むママが多い!便秘になりやすい原因とは?

産後に頑固な便秘になってしまうママは多くいます。中には、なかなか出なくていきみすぎ、切れ痔になって出血してしまうママも…。他にも、便意は感じないのにおならばかり増える。いつも腹痛を感じるなど、産後ママの便秘にまつわる症状は様々です。

なぜ出産後は便秘になりやすくなるのでしょうか。

会陰切開の傷が気になっていきめない

トイレに座るママ

会陰切開は、初産の多くのママが経験します。会陰切開、または会陰裂傷でも、縫合してから2日ほどで抜糸できます。しかし、1週間ほどで縫合部分の痛みや違和感はなくなるともいわれていますが、痛みの感じ方には個人差があります。

つっぱった感覚や痛みを長く感じ、裂けてしまうのではと恐怖を感じているとトイレで上手くいきめません。

そのため、会陰切開の縫合部分は約1ヶ月後に完治しますが、傷が完治するまでに便秘になってしまう人も珍しくないのです。

会陰切開はなんのために行うの?

会陰は肛門と膣の間の部分ですが、会陰が充分に伸びないまま分娩すると、会陰部が裂けてしまいますし、赤ちゃんが産道を上手に降りてこられません。また、会陰切開をしないと、会陰が裂傷(裂けて破れてしまうこと)するリスクが増大します。
裂傷すると傷跡が複雑になり、縫合が大変になります。そのため、分娩の途中で会陰切開を行い、術後は一直線に簡単に縫合するのが一般的です。

会陰切開の痛みはどのくらい?切開の痛み具合~術後の経過
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出産時に痔になってしまい、いきめない

分娩による強いいきみによって、痔になってしまうママは珍しくありません。
一度、痔になると、排便時にいきみにくく、便秘になりやすくなります。そうして、便秘になってしまうと、今度は痔が痛くて上手くいきめません。産後の便秘と痔は、密接に関係しています。

便を柔らかくする生活習慣を意識しつつ、まずは肛門科を受診しましょう。便秘解消と、痔の治療を同時に進行していく必要があります。

産後の痔の治し方が知りたい!いぼ痔・切れ痔の原因とは?
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水分が不足するから

水分を十分に摂る

母乳が出ると、汗や尿以外にも水分が体外に出ることになりますので、ママの身体は水分が不足しがちです。水分が不足すると便も出にくくなりますから、授乳中の方は、意識して水分補給をしないと、慢性的な便秘になってしまいます。

運動不足になりがちだから

赤ちゃんが生まれたばかりのママは、とにかく忙しいですよね。赤ちゃんに母乳を上げたり、おむつを替えたり、一緒に遊んだりと、いつも何かしらの用事があります。

とはいえ、身体が完全に元に戻ったわけではありませんから、ちょっと動くだけで疲れてしまう時期でもあります。そのため、忙しく身体が疲れている割には運動不足になってしまい、便秘になりやすい状態です。

生活リズムが不規則で排便リズムが乱れるから

育児で忙しいママ

規則正しい排便リズムをつけるためには、規則正しい生活リズムが必要になります。同じ時間に食事をして同じ時間に起床・就寝することで、規則正しく排便しやすくなるのです。

ですが、赤ちゃんが小さいうちはそんなことは言っていられません。赤ちゃんが泣いたら真夜中でも昼間でも関係なくおむつを替えたり母乳を上げたり、抱っこしてあやしたりしなくてはいけません。

そのため、出産直後のお母さんは生活リズムが乱れています。便秘になるだけでなく、肌荒れがひどくなったり、なんとなく体調が悪いという方も多いでしょう。

反対に、産後に便秘が治ったママも…。なにが原因?

赤ちゃんを産むまではひどい便秘だったのに、産後にすっきりと便秘が治ったというママもいます。なぜ、このような方もいるのでしょうか。参考にできる点がないか、原因を考えてみましょう。

産後に便秘が治ったママ

体質が変わった

「出産は最高のデトックス」なんて言う人がいるくらい、産後の女性の体は大きな変化を遂げます。産後はホルモンバランスも激変し、不調の原因になるといわれますが、なぜかそうした変化が良い方向に働く方も一定数いるのです。

産後はホルモンバランスが大激変!不調を改善する整え方
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精神的に落ち着いた

「赤ちゃんは無事に生まれるかな?」「出産の痛みに耐えられるかな?」といった心配事のために、ストレスがたまって妊娠中に便秘になってしまう方は少なくありません。産後はそれらの心配事がすべて解消されますので、精神的に落ち着き、排便リズムが整うこともあります。

運動量が増えた

一般的には産後は運動量が減ってしまいます。ですが、担当の医師などから安静を命じられていた妊婦などは、出産することで逆に運動量が増えます。その結果、体調も良くなり排便リズムも整いやすくなります。

生活の中に取り入れていこう!産後の便秘解消術

産後便秘になると、体調が悪くなるだけでなくストレスも溜まってしまいます。産後便秘に効果的な解消法を紹介します!

水分をしっかりと摂る

まずは、水分を意識的に摂り、便秘症状を改善しましょう。母乳育児中の方は、特に普段よりも多めに摂取するよう心掛けてください。

出産後はホルモンバランスがくずれ、急に身体がほてったり、汗を大量にかいたりすることもあります。十分な水分補給は、便秘以外の身体の不調を解消するためにも効果的です。

糖分が多い飲み物は控えめに

糖分が多い飲み物は控えめに

母乳育児中の方がアルコールやカフェインを控えるのは当然ですが、授乳中の方に限らず、糖分が多い飲み物もできれば控えましょう。

糖分が多い飲み物はとカロリーも高く、産後に落ちるはずの体重がなかなか元に戻らなくなってしまいます。また、赤ちゃんのお世話で自分自身のオーラルケアの時間も少なくなってしまいますので、虫歯や歯周病のリスクも気がかりです。

麦茶やミネラルウォーター、カフェインレスコーヒー(デカフェ)などを積極的に摂っていきましょう。イオン系飲料やスポーツ飲料なども意外と糖分が多く入っていますので、産後の水分補給としてはおすすめできません。

運動を始めよう

体調が落ち着いてきたら、エクササイズなどの運動を始めるのも便秘解消には効果的です。とはいえ、出産後すぐは身体が妊娠前と同じ状態には戻っていませんので、産後1ヶ月ほどして悪露の量が減ってきてから始めるようにしましょう。

ヨガやストレッチ

ヨガやストレッチをする女性

赤ちゃんがいますので、スポーツジムに通ったり、ジョギングをしたりという時間はなかなか取れない方も多いはず。そんな時は、家庭で簡単なヨガやストレッチから運動を開始してみましょう。
姿勢も良くなりますし、授乳やおむつ替えの繰り返しで起こる肩こりや首こり、腰痛も改善できます。

もちろん、無理なポーズや痛みが強いときのエクササイズは避けて下さい。あくまでも無理なく、気持ちよく続けられるかが大切です。

基本的な産褥体操の動き

本格的な運動は悪露の量が減る産後1ヶ月まで控えることが望まれますが、産褥体操なら出産後すぐでも体調が良いときに行えます。

産褥体操の基本の動きを紹介します。
就寝時やお昼寝タイムなど、横になったときに実施してみましょう!

胸式呼吸

  1. 仰向けに横たわった姿勢で、ひざを軽く曲げて足を立てます。
  2. 鼻から大きく息を吸い込み、2~3秒息を止めてから、鼻からゆっくりと息を吐き出します。
  3. 気持ちが落ち着くまで数回繰り返します。

腹式呼吸

  1. 仰向けに横たわった姿勢で、ひざを軽く曲げて足を立てます。
  2. 鼻から大きく息を吸い込み、お腹をできるだけ大きく膨らませます。
  3. 2~3秒息を止めてから、口からゆっくりと息を吐き出します。
  4. ゆっくりと行うことを意識して、5~6回繰り返します。

筋肉引き締め

  1. 仰向けに横たわった姿勢で、膝がくっつくように意識します。
  2. 膝とおしり、肛門、膣にきゅっと力を入れて引き締めます。
  3. 2~3秒力を入れて引き締めてから、ゆっくりと筋肉を開放していきましょう。
  4. 1日に数回行うと効果的です。

首の運動

  1. 仰向けに寝た姿勢で、首をゆっくりと左右に振ります。
  2. 左の首筋が伸びることを意識して右肩の先に頭をくっつけるように倒し、5~6秒キープします。
  3. 同じように右の首筋が伸びることを意識して、左肩の先に頭をくっつけるように倒して5~6秒キープします。

仰向けになってリラックスする女性

産後の便秘は食べ物も重要!

運動や水分摂取でも便秘をある程度解消できますが、やはり毎日の食事も非常に大切。
便秘解消に効果のある食材を積極的に食べて、便秘を改善&予防しましょう!

ドライフルーツ

便秘解消には食物繊維が効果的ですが、食物繊維には水溶性と不溶性があり、いずれの食物繊維もバランスよく摂取する必要があります。

例えば水溶性の食物繊維は便をやわらかくする作用があります。一方で、不溶性食物繊維は水分を含んで大きく膨らみますので、便の量が多くなり、排便しやすくなるといった効果が期待できます。

ドライフルーツには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がどちらも入っています。特にプルーンはおすすめです。ドライフルーツとしても、また生のフルーツやジャムとしても積極的に摂りたい食品です。

乳酸菌が豊富に入っている食品

乳酸菌は、腸内環境を整える働きをします。乳酸菌が多く含まれるヨーグルトやチーズなどの乳製品、納豆やみそ、キムチ、ぬか漬けなどの発酵食品を積極的に食べましょう。

ただし、チーズやぬか漬け、味噌は塩分が大量に含まれている食品でもあります。食事ごとに1回(チーズの小片1つやぬか漬け5切れ、味噌汁1杯)食べる程度なら問題はありませんが、あまりにも大量なら塩分過多になってしまいます。摂取量には注意して下さい。

オリーブオイル

オリーブオイルには、オレイン酸が多く含まれています。オレイン酸は小腸で吸収されずに大腸まで到達し、大腸を刺激して腸運動を活発にする作用があります。腸運動が活発になると、便も出やすくなりますので、便秘解消が期待できます。

バナナ

食物繊維が多いだけでなく、ビタミンやミネラルも豊富なバナナ。育児中で「ゆっくりご飯を食べる暇がない」というママにとっては、ぜひ常備しておいてほしい食べ物の1つです。

バナナは糖質も多く含まれていますので、満腹感を得やすいという特徴もあります。産後の便秘解消だけでなく、産後ダイエットにも心強い味方になります!

赤ちゃんにバナナをもらうママ

産後の便秘が改善しない…。困ったときは薬の力も借りよう

規則正しい生活、バランスの取れた食生活、そして定期的なエクササイズ。この3つだけで便秘が解消できれば理想的なのですが、なかなか思うようにいかない方もいます。

ですが、便秘をそのままにしていると、体調が悪くなったり、肌荒れや吹き出物の原因になったり、ストレスを感じるようになったりと、良いことは何一つありません。

生活改善によって解消しない便秘は、薬の力などの力を借りることも時には必要です。

授乳中でも服用できる便秘薬

妊娠中と同様、授乳中は、便秘薬にも服用OKな種類、NGな種類があります。
病院を受診し、医師に処方してもらうのが1番確実ではありますが、病院を受診する時間がとれない方に向けて、授乳中でも服用できる市販薬を紹介します。

新ビオフェルミンS

薬を飲む女性

ビオフェルミン製薬から販売されている「新ビオフェルミンS」は、妊娠中・授乳中でも服用でき、顆粒タイプは生後3カ月の赤ちゃんも服用可能な便秘薬です(注1)。子育てママにとって役立つ製品が表彰されるマザーズセレクション大賞も受賞しています。

新ビオフェルミンSは、3種類の乳酸菌を配合しており、CM等で有名な「ヒト由来の乳酸菌」のキャッチコピーの通り、生きたまま腸に乳酸菌を届けます。

腸内環境によっては、服用後すぐではなく、3日間~1週間程度で効果を実感する方もいますが、毎日服用しても害のない成分なので心配はいりません。

コーラック、コーラックII、コーラックファースト、コーラック坐薬タイプ

大正製薬から販売されているコーラックシリーズの中でも、「コーラック」「コーラックII」「コーラックファースト」「コーラック坐薬タイプ」の4種類は、授乳中でも服用可能です(注2)。

上記4種類の主成分であるビサコジルは、腸の働きを促進させ、慢性的な便秘にも効果が期待できます。座薬タイプは速攻性が高く、10分~30分で効果を実感でき、飲み薬はおよそ6時間~11時間ほどで効いてくるはずです。

「コーラックハーブ」「コーラックファイバー」は服用禁止!

コーラックシリーズの中でも、「コーラックハーブ」「コーラックファイバー」は授乳中は服用できません。この2種類にはセンノシドという成分が含まれており、母乳を通して赤ちゃんの下痢を引き起こすリスクがあります(注3)。

便秘解消の最終手段…浣腸!

「授乳中でもの飲める便秘薬が効かなかった」「内服薬は母乳に影響を与えないか不安…」というママにとって、便秘を解消するための最後の手段が浣腸です。

ただし、あまりにも頻繁に浣腸すると、浣腸しないと便が出ないようになってしまう恐れがあります。なるべく運動や食事で便秘を解消するようにし、どうしても無理なときだけ、浣腸に頼るようにしましょう。

産後の便秘解消には、ストレスを溜めない生活も大事!

妊娠という通常とは異なる身体の状態を体験してきたママたちの身体は、出産したからといってすぐに元通りになるわけはありません。

ですが、時間が経てば、体調は妊娠前の状態に戻るはずです。「産後の女性とは、そういうもの」「そのうち元通りになる」と気楽に構えましょう。

赤ちゃんのお世話は大変ですが、リフレッシュや休息を大切にしてください。なるべくストレスを溜めないような生活を送るという点も、便秘解消には重要です!

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