逆子をお灸で直す方法

逆子をお灸や鍼で直す治療法

逆子がお灸や鍼で直るというのは本当なのでしょうか。効果があるなら試してみたいけど、どんなことをするのか不安で試せずにいる人のために、お灸の仕方、費用や回数、お灸や鍼で逆子を直すときの注意点をご紹介します。

逆子をお灸や鍼で直す治療法

逆子にお灸は効果があるの?お灸で逆子を直す方法は?

「逆子です」とかかりつけ医に言われたら、無事に生まれてくれるのかしらと不安になります。逆子を直す方法はいろいろありますが、中でもお灸や鍼による治療は効果が高いと言われています。

今回は、逆子を直す鍼灸治療についてご紹介します。「お灸って熱いんじゃないの」「鍼って痛い…」「なんだか怖そう」というイメージがありますが、鍼灸治療は、昔から逆子の治療に使われてきた伝統的な治療方法です。興味のあるママはチェックしてみてください。

逆子とは

羊水に浮かんだ赤ちゃんの頭が上だと逆子、頭が下だと頭位

通常は、赤ちゃんは羊水の中では頭を下にして浮かんでいます。逆子は、通常とは逆で、頭が上、足が下の状態になってしまうことをいいます。

赤ちゃんは羊水の中でくるくる回っているので、定期健診で「逆子ですね」と言われたことがある人は多く、決して珍しいことではありません。ほとんどの場合、出産前までに頭が下の状態に戻るので、あまり考えすぎないようにしましょう。

どうして逆子になるの

赤ちゃんが逆子になる原因は、明確になっていません。しかし、逆子になりやすい条件がある事が分かっています。ここでは、赤ちゃんが逆子になりやすい条件を見てみましょう。

  • 骨盤が小さい
  • 胎盤の位置が通常よりも低いなどの異常
  • 筋腫が子宮を圧迫して赤ちゃんのスペースが狭くなっている
  • 双子や三つ子
  • 羊水が多い

東洋医学では冷えが逆子の原因のひとつとされている

東洋医学では、逆子になりやすい原因の一つには冷えがあると考えています。ママのお腹が冷えていると、赤ちゃんは自分の体を暖かい方向に向けようとして、本来下に向くはずの頭を上にしてしまうという考え方です。

真偽のほどは別としても、冷えはお腹の赤ちゃんにとってもママにとってもいい事ではありません。赤ちゃんにお腹の中で心地よく成長してもらうためにも、いつも自分の体を暖かくしておくように心がけて下さい。

冷えから赤ちゃんを守るには、フローリングに直に座らない、下半身の服装を厚着にする、素足は厳禁などを実行するといいでしょう。

逆子はお灸や鍼で直せる?

お灸

逆子はそのまま放っておいても正常位置に戻ることが多いので、無理に直す必要はありません。しかし、それでも逆子を直したいママに、高い確率で逆子が直ると言われているお灸や鍼による直し方をご紹介します。

まずは鍼灸院に行く

お灸や鍼で逆子を直すなら、ちゃんとした鍼灸院で診てもらいましょう。鍼灸院とは、鍼や灸で身体に刺激を与えることで身体の良くないところを改善させる治療を行っているところです。

鍼灸治療は、病気になる前の良くない状態を改善できる効果が期待できるとされ、世界からも注目されています。病院ではありませんが、国家資格を持った鍼灸師が治療を行っています。

お灸

鍼灸院で行う治療のひとつが「お灸」です。お灸は、ツボと呼ばれる特定の部位に「もぐさ」を置いて燃やし、その温熱刺激によって体調を整える治療技術です。一般的にお灸で使う「もぐさ」は、乾燥させたヨモギの葉を精製したもので、その灸をツボへすえます。

お灸の方法には皮膚に直接お灸を置いて強い温熱刺激を与える有痕灸と、程よい温熱刺激を与える無痕灸の二種類の方法があります。

鍼灸院にもよりますが、逆子の治療には、もぐさを棒状に固めたものをツボにかざして温める無痕灸の温灸療法を用いることが多いです。

お灸というと、「熱さに耐える」というイメージを持つ人がいますが、心地よい温かさで心身ともにリラックスできる治療法なので、熱さを我慢する必要はありません。

鍼(はり)

お灸の他には、「鍼」を用いる治療法があります。使う鍼は様々ですが、長さが約40mm~80mm、太さが直径0.17mm~0.33mm位の細いステンレス製の鍼を用いることが多いです。ツボに刺して血行を促進させ、体内のバランスを整えていきます。

鍼治療の方法には、ツボに刺した鍼に一定の刺激を加えすぐに抜く単刺と、針を刺したまま置いておく置刺、刺した鍼に弱い電流を流す電気鍼があります。

鍼は、使い捨ての鍼を使用したり高圧蒸気滅菌器などで完全消毒するので、感染症などの危険はありません。

治療では「鍼を刺す」ので、注射や縫い針で刺してしまった時の痛みを連想しますが、鍼の刺激は毛を1本抜く程度の痛みです。まれにズーンとした「ひびき」といわれる痛みが出る場合がありますが、それも軽度に感じる痛みです。

逆子直しに効果的なツボ

お灸や鍼で刺激すると身体の冷えの改善に効果的と言われる代表的なツボをご紹介します。効果をさらに上げるため、足浴や半身浴など全身の血行を良くする行為の併用をすすめられたり、体を冷やす食べ物をさけ、体を温める食べ物を摂取するようすすめられることがあるので、覚えておいてください。

三陰交(さんいんこう)

三陰交のつぼの位置イラスト

くるぶしの内側から指4本分上にあるツボです。子宮の血流促進や収縮に強力に働きかけるとされています。三陰交は子宮収縮に関与しているといわれていて、妊娠初期はトラブルを起こす危険があるツボなので、絶対に押さないようにしてください。

至陰(しいん)

至陰のつぼの位置イラスト

足の小指の爪の横にあるツボです。冷えを軽減させて血流を促進する効果があるといわれています。頭痛、鼻づまり、便秘の解消にも効果があります。

陰陵泉(いんりょうせん)

陰陵泉のつぼの位置イラスト

脛骨(すねにある太い骨)の内側を下からたどり、ひざの骨の下にあるツボです。血行を促進し、体の水分代謝を活発にすることで、むくみの解消に効果があるとされています。

足三里(あしさんり)

足三里のつぼの位置イラスト

ひざの皿の外側にあるくぼみから、指4本分下にあるツボです。血流を促し全身の疲れをとり、体全体の治癒力を高めるといわれています。胃腸を整える効果もあります。

太衝(たいしょう)

太衝のつぼの位置イラスト

足の親指と人さし指の骨が交わる手前のくぼみにあるツボです。気と血の流れをスムーズにし、全身の血液や内分泌ホルモンなどのバランスをととのえる効果があります。

お灸や鍼はいつから?

赤ちゃんの位置が定まってくる妊娠28週ごろ(8ヵ月)になると、「逆子です」と、妊婦健診で指摘されるようになります。また、妊娠34週(9ヵ月中頃)になってくると、赤ちゃんが大きくなって自由に動くスペースも減ってくるので、自然に直る確率も減ってきます。

赤ちゃんが2,300gより大きくなると子宮の中で回転するのが困難になるので、逆子と診断されたら、なるべく早めに治療を始めて下さい。妊娠28週以降(8ヵ月)に鍼灸治療を行うのがいいとされています。

鍼灸治療の回数

お腹の張りや硬さによって効果は異なるため、1回でなおったという人もいれば、10回行ってようやくなおったという人もいます。平均して3回~6回でなおり、5回までに直る人が多いです。

治療の間隔も、鍼灸院の治療方針にもよりますが、1日置き、1週間に2~3回などさまざまです。施術の時間は1回30分くらいというのが多いです。

また、逆子が直っても再び逆子になってしまうこともあります。逆子が直っても1週間くらいは治療を続けたほうが、赤ちゃんの位置が安定してくるといわれています。

費用もかかりますので、どのくらいの頻度で、いつまでするのかしっかり相談して、納得したうえで行うようにしてください。

鍼灸治療の費用

鍼灸院によって異なりますが、平均して1回あたり、3,000円~6,000円程度の費用が掛かります。健康保険の適応にはならず、すべての治療が自己負担となります。

鍼灸治療を行う時の注意点

かかりつけ医に鍼灸治療について相談している妊婦さん

骨盤の形や大きさ、へその緒の長さなど赤ちゃんが正常に発育するために、逆子になっている場合もありますので、むやみに逆子を直そうとすると、母子ともに危険な状態に陥ることもあります。

必ずかかりつけ医に鍼灸治療を行ってもよいか、確認してから行うようにしましょう。多胎妊娠、子宮筋腫、子宮の奇形、羊水過少の場合は、子宮内のスペースに限りがあり、鍼灸治療を行っても直る可能性は低いです。

また、鍼灸治療は子宮まわりの血流を促す治療方法なので、重症妊娠中毒症、前値胎盤などの場合はそれぞれがリスクを抱えているため、逆子治療自体避けるべきです。

鍼灸治療は副作用がないわけではない

「鍼灸治療は副作用がない」という人もいますが、西洋医学よりも副作用が少ないとういのが正しいでしょう。鍼灸治療にも副作用はあります。

鍼灸治療で治療後に起きる一時的な倦怠感や疲労感は、症状が好転している兆しで良い事であるといわれています。

しかし、数日間寝込むようなことがあれば副作用ではありませんので、そのような場合は、鍼灸師に相談するか病院で診てもらいましょう。

鍼治療をすることによって起きる副作用は、疲労感、倦怠感、眠気、症状悪化、鍼を刺したところのかゆみ、めまい、ふらつき、気分不快、吐き気などです。鍼を刺した箇所の痛み、皮下出血、治療後の刺鍼部の痛み、皮下血腫、不快感がある場合もあります。

お灸によって起こる副作用は、やけどや、水膨れですが、これは大きなお灸を連続してすえ続けることによって起こるものなので、副作用ではありません。

鍼灸院の選び方

これまで鍼灸治療を行ったことのない人は、どのように鍼灸院を選んでいいかわからないという人が多いでしょう。通院している産院で紹介してくれるところもありますが、自分で探さなければならない人がほとんどです。では、どんな基準で鍼灸院を選んだらいいのでしょう。

国家資格を持っているか

鍼灸師は国家資格を持っている人しか施術できません。整体師やカイロプラクティックでは鍼灸治療はできません。

経験が豊富であるか

鍼灸師は熟練された技巧が大切です。「神の手」のような施術者は別ですが、知識があっても経験が浅ければ、あまり効果を期待できません。

きちんと説明してくれる

あまり説明がないままに施術されたら不安になります。また、話は聞いてくれるけどカルテを作らないなんて鍼灸院は信用できません。

次回行ったときにまた同じことを聞かれたり、前回どのような施術を行ったのか記入されてなければ効果もわかりません。

治療の方法や内容、時間や費用などきちんと説明してくれて、きちんとカルテを作っているところは、信用できる鍼灸院といえるでしょう。

また、質問したことに対してきちんと答えてくれる鍼灸師かどうかも重要です。あいまいな返答をする鍼灸師は知識が浅く、経験も浅いと考えられます。信頼できる鍼灸師は、分からないことは「専門外なのでわかりません」「次回までに調べておきます」などきちんと答えてくれます。

逆子の治療を行っているか

鍼灸治療といっても肩こりや腰痛、スポーツなどで痛みを和らげるための鍼灸治療を主に行っているところでは、いかに腕が良くても逆子に効果があるかは不明です。逆子治療を行っていて、きちんと効果がでている鍼灸院なのかという点も考慮して選びましょう。

お灸を自分でやってもいいの?

現在、鍼灸治療をできるのは、医師、鍼師、灸師の国家資格者に限られていますが、他人へ施術しなければ、自分で自分自身に施術することは可能です。自宅で行えるよう施術方法やツボの位置をきちんと教えてくれる鍼灸院もあります。通院とあわせて自宅で行うことにより、逆子がなおる可能性も高くなります。

どんなお灸を使ったらいいか

家庭用のお灸

お灸は鍼灸院で購入できるところもありますし、ドラッグストアなどでも購入することができます。初心者におすすめなのは、弱刺激タイプのお灸です。

お灸の強弱は、強→レギュラー→弱→マイルド→ソフトの順で優しくなります。初めて使う場合は、薬局などで見かける、ソフトタイプのせんねん灸「竹生島」くらいから始めるといいでしょう。

台座がついているタイプのものは、初心者でも扱いやすく火傷しにくいです。また、最近では火を使わないタイプのものもあるので、お灸に抵抗がある人は火を使わないタイプから使用してみてはいかがでしょう。

お灸のやり方

至陰というツボに、1日1回~2回行います。だんだん温かく感じるようになりますが、逆子の人は熱さを感じないことが多いです。1日にたくさんするより、毎日コツコツ続けるほうが効果があります。

注意すること

自分でお灸を行う場合は、必ずかかりつけ医に確認し許可を得てから行うようにしましょう。もちろん、火傷には十分注意をしてください。

お灸は「熱ければ熱いほど効果がある」というのは間違いです。気持ちのいい温かさから「熱い」と感じる熱さになったらすぐに外しましょう。最初から熱いと感じる場合は、ポイントがずれている可能性が高いので、改めてツボの位置を確認してください。

煙が出るので、使用時には換気をするようにしましょう。火の始末にも注意が必要です。使用後のお灸は、水で湿らすか、瓶に入れて一晩おいてから捨てるようにしましょう。

ツボの場所や方法が間違っていると効果が期待できませんので、一度鍼灸院などできちんと指導してもらってから行ってください。

逆子の心配しすぎは逆効果

逆子になったからといって、悲観する必要はありません。赤ちゃんが逆子という位置を取らざるを得ない場合もあると、認識しておくことも大切です。

赤ちゃんはお腹の中で、居心地の良い姿勢を探しているうちに、たまたま逆子になってしまっただけです。「お灸や鍼で逆子が直ったらラッキー!」くらいに思って、あまり考え込まないようにしましょう。

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