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産休時は出産手当金を受給しよう

産休中の出産手当金給付条件|いつもらえる?いくらもらえる?

産休中は出産手当金を受給ししっかり休みましょう!産休中の給与が発生しない間は出産手当金を受け取ることができます。社会保険加入などの給付申請の条件、いつもらえるのか、いくらもらえるのか、出産手当金の計算方法やもらえる時期について詳しく解説。

産休中の出産手当金給付条件|いつもらえる?いくらもらえる?

産休の手当を貰って休もう!~出産からの子育てと仕事~

仕事をしている女性が妊娠したら、出産前後は産休をとって仕事を休むのが一般的ですが、産後はともかく産前に産休をとるかどうかは妊婦さんの自由。

しかし、休んだ間は給与が入らないため、出産費用や生活費が足りなくなるのではないかという心配もあります。思うように身体が動かなくなる出産前は、立つ歩く座るも妊婦さんの体に大きな負担となり、それまでのようには仕事も生活もできない時期。
産休のため給与が入らない時期は、手当が支給されます。今回は、産休を取得するにあたり支給される手当について解説していきます。

産休期間に支給される「手当」

産休に入り出産に向けて気合を入れる女性

産休とは「産前産後休業」の略称で、働く女性の母体保護を目的とした休業制度です。
産休を取得するには妊娠した女性が職場へ休業を請求する必要があり、請求を受けた使用者は産休申請した女性を就業させてはいけない、という決まりが、労働基準法第65条1項(船員の場合には船員法第87条)に規定されています。

休業期間中のお給料(賃金)は、原則として各企業の就業規則に基づきますが、政府管掌保険組合(協会けんぽ)の健保加入者又は雇用保険加入者の場合には、所定の条件を満たすことで標準月額報酬の2/3の出産手当金が企業で加入する健康保険から支給されます。

Q.産休の手当てはいつから貰える?

A.産休取得は出産予定日を起算日にカウントし、産休手当の支給もそれに準じます。

詳しく見ていきましょう。

産休の期間

毎日会社に向かう人たちの足取り

産休取得ができる期間は出産予定日の前6週間(42日)と後8週間(56日)の計14週間(98日)
妊娠から出産までの週数を40週とした場合、おおよそ35週目前後から産休取得が可能となります。

出産手当金がもらえる期間はいつからいつまで

産休中の給与がない間の頼みの綱となる「出産手当金」がもらえる期間は、休業取得の計14週間分
出産予定日より実際の出産が遅れた場合にはその日数分が加算され、出産が早まると減額されます。

出産日のずれと手当への影響

出産予定日はあくまで病院側が計算して出す予測で、その精度は高いものの、実際には妊婦の普段の生活や子供の成長度合いなど様々な要因で出産日は前後しますよね。
そのため、出産日が予定とずれた場合には実際の出産日を起算日として計算を行います。出産予定日より遅く生まれた、早く生まれた場合具体的にはどうなるのでしょう?

■遅い場合

出産日が予定より遅れた場合には、遅れた日数分を加算して支給されます。そのため出産予定が5日遅れた場合には、5日分が加算されます。

■早い場合

出産日が予定より早まった場合には、実際の出産日から産前休業の部分を差し引いて支給されます。
産前休業を42日取得したとして5日早まったなら、5日分引かれ37日となります。

双子の場合

通常の妊娠でも母体に大きな負担はかかりますが、多胎妊娠(いわゆる双子)は単胎妊娠よりも胎児と母体双方に大きな負担がかかり、妊娠による母体と赤ちゃんへのリスクも非常に大きいため、通常の産前休業よりも倍以上の日数の休業が取得できます。

多胎妊娠の場合の産前休業の日数は98日となり、単胎妊娠のときの2倍以上早く産休に入る権利があります。産後休業は変わりありません。
なお、多胎妊娠の場合は産休の申請前に切迫早産等により入院となるケースも多くあります。母子ともに健康に過ごすためにも、決して無理をせずに早い段階で産前休業の申請を出しておきましょう。

出産手当金が貰える条件

出産手当が貰えて嬉しい女性

産休し出産手当金を受給するには以下の条件が必要になります。

産休期間を申請している

出産手当金を申請するには、産休期間を取得している必要があります。
産前の産休期間は、妊婦さん自身の申請が肝心。出産手当金は産休期間に対して支払われますので、まずは産休を申請しましょう。

社会保険に1年以上継続して加入している被保険者である

産休はあくまでも「働いている女性の母体保護」が目的となるため、産休や手当の申請には原則として所属している会社等の健康保険組合の社会保険に加入している必要があります。

■夫の扶養は対象外!

出産手当金は、健康保険組合より社会保険制度の被保険者に対して支払われますが、被保険者の被扶養者には支払われません。つまり、旦那さんの社会保険に加入する専業主婦や扶養の範囲で働く被扶養者、出産を機に退職し夫の扶養に入ったときには出産手当金は支払われません。

■国保も対象外

国民健康保険の場合も出産手当金を受け取れません。

■パートや派遣でも貰えます!

パートや派遣社員であったとしても、社会保険加入資格者であり、企業の社会保険に加入している場合にはお休み取得や手当の受給が可能となります。
ただし、出産手当金を受給するには1年以上継続して勤務(社会保険に加入)しているかどうかが重要になります。

産休期間中給与の支払いがないこと

産休中に子供と散歩をする妊婦

産休手当は産前産後の休業中の生活の補償が目的。つまり産休手当は産休中に勤め先より給与の支払いがない場合に申請するものです。
産休中の給与の支払いは勤め先の規定により違い、もし、休業期間中に所属先からの給与の支払いがある場合には、出産手当金は受け取れません。

■公務員

公務員の場合は、一般の会社員同様に加入している共済組合から出産手当が支給されます。
職種により給与の100%が支給されることもあります。

■他の傷病手当金

傷病手当金とは、傷病を理由として連続4日以上の休業したとき、4日目以降から支給される手当金のこと。これらは、医師の診断や指導に基づいて申請が必要となり、申請には診断書等を提出する必要があります。

妊娠時においては、切迫早産や妊娠悪阻、妊娠高血圧症など自宅療養等が不可欠な場合などは傷病手当金の対象となる場合があります。傷病手当金の支給額は標準報酬月額の2/3となり、2か月ごとの申請が必要となります。

傷病手当金より産休手当金が優先され、傷病手当金との重複受給はできません。

ほかにも、妊娠して4ヶ月を経過していることなどが出産手当金を受給する条件として挙げられます。

Q.幾ら貰える?

A.直近12ヵ月間の標準報酬日額×2/3×休業日数

産休手当金の支給金額はその人の直近の給与によって違い、標準報酬日額の2/3×産休日数分が支給されます。表御順報酬付き額は各種の手当なども含まれた控除前の総支給額で計算します。

出産手当金の計算

ベビーカーに乗せられなんとも言えない表情になる赤ちゃん

出産手当金が実際にいくら貰えるかという部分ですが、仮に標準報酬月額が20万円の方の場合、以下の標準報酬日額となります。

例) (20万円/30日) × 2/3× 産休日数分 = 4444円 × 休業日数

従って4444円に休業期間の日数を掛けた分が支給金額となります。これらはあくまで概算ですので、多少の前後はあるかもしれません。

平成28年4月より計算方式が変更となり、従来は直近3ヵ月の標準報酬日額からの計算となっていましたが、新たに直近12ヵ月の標準報酬日額へと変更になっています。

計算例

【産前休業】(20万円/30日) × 2/3 × 42日 = 約184,809円
【産後休業】(20万円/30日) × 2/3 × 56日 = 約246,412円
【支給合計】約431,221円

産休手当の申請と受け取り

申請~受け取りまでの流れは以下の通りです。
各種の手当を受け取るにあたっての申請ですが、このような手当の受給には様々な書類が必要となるため、どうしても「面倒くさいなぁ」と思うことが多々あります。一度に全部行おうとせず、順序立ててやっていくと楽ですよ。

申請と受け取りの流れ

大好物を買ってきた産休中の妊婦

まずは、必ず所属企業や健康保険組合へ受給資格の確認を行いましょう。そもそも受給資格が無ければ申請することもできません。

勤務先で申請書の入手

健康保険組合に受給申請を行うため、会社で必要書類を入手しましょう。大きな会社であれば、総務課や人事課などで必要な書類を貰えるでしょう。

最近では、福利厚生書類は社内HP上からダウンロードするという会社もありますので、必要書類の揃え方も所属会社でしっかりと確認したうえで入手しましょう。

パートや派遣社員の場合には、上司に直接申請書類の入手を相談するなどを行いましょう。

出産予定の病院で必要事項を記入してもらう

申請書の中には医師が記入内容についての証明に同意する欄と現在の妊娠状況について記載をする箇所がありますので、入退院の際に一緒に書いてもらうようにしましょう。

なお、傷病手当金の申請も行う場合や会社によっては別途診断書の添付を依頼される場合には、診断書の手数料や証明書の手数料が手出しで発生することも多々あります。

会社の健康保険組合に書類を提出する

必要書類が揃ったことを確認したら、健康保険組合に申請書類を提出しましょう。

なお、提出にあたって、出産後の外出は体調面や新生児期の赤ちゃんの面倒を見なければならないという状況から、なかなか難しいもの。産後にかかるようであれば、郵送などで対応可能かどうかを事前に確認すると良いですよ。

産休期間は社会保険料も免除に

社会保険料や所得税などの税金は、産休期間中は免除されますのでこれも届け出が必要です。詳しい内容については所属の健康保険組合に確認を行う必要があります。

産休手当がもらえるのはいつ?

産休手当が給付されるのを心待ちにする女性

出産手当金の支給は、提出したらすぐ支給というものではありません。支給の決定は概ね2週間~2カ月程度かかります。そのため、産休中の生活資金に…と考えている場合、最大2カ月の間無給になってしまうという危険があります。

産前産後を過ごすたくわえとして3カ月程度の貯蓄をするか、一括支給以外の分割支給を相談するなどの対応ができる場合もありますので、相談してみましょう。

どこから支給されるの?

産休手当金の支給は、勤め先の企業が支払うわけではなく、所属する健康保険組合より指定の口座へ振り込みがされます。

産休期間が終わる前にやるべきこと

産後の休業期間中は、生まれてきた赤ちゃんの面倒を見たり、自分の体調を戻したりとやらなければならないことがたくさんありますが、休業が終われば会社へ復帰することになります。

産休期間が終わる前に、育児休業を取得するか会社へ復帰するために保育園の入園準備を進めていくことが重要ですが、出生後の公的機関の給付金申請も忘れないようにしましょう。

各種給付金申請手続き

産休が終わり仕事への気合を入れる女性

各種の給付制度には市区町村で行っている給付金制度が多数ありますし、会社によっても手当金がある企業もあります。

市町村の給付金制度の申請は、仕事中は時間を取りにくくなかなか申請に行けないこともあるでしょう。しかも出産前後は何かと必要なものが多く、出費はかさみがち。産休中で動けるうちに申請できるものは申請してしまえば、気持ちの面でもお財布の面でも後が楽になると思いますよ。

出産育児一時金

出産手当金と似ていますが、違います。出産にあたり、健康保険組合(国民健康保険の方は市区町村)から42万円の一時金が給付されます。
この一時金制度は、通常は分娩時の入院費用を出産する病院に直接納付し、差額分のみを手出しで支払う直接支払制度か、全額を自身で手出しし後日自分で申請を行い、一時金を受け取る方法と二通りあります。

どちらを選択するにしても、申請が必要なことに変わりはないため、必ず申請をしておきましょう。
なお、病院によっては直接支払制度の代理申請を行ってくれる所とそうでない所がありますので、病院へも事前に確認を行いましょう。

児童手当

各市区町村へ申請することで、子供一人当たり15,000円/月が4カ月ごとに支給される制度です。所得制限などもありますが、受給資格に該当する場合には忘れずに申請をしておきましょう。

特に月末に出産となりそうな場合は注意が必要。その出産した月内で申請を行えばその月も該当月になりますが、月を跨いでしまうと出産の翌月からの支給となってしまうので、早めの相談・申請が重要です。

乳児医療証

給付金とは異なりますが、乳児の場合には乳児の医療費が免除となる乳児医療証があります。こちらも市区町村役所で申請書を受け取り、申請の上発行する必要があります。大抵は児童手当の申請時に一緒に案内されるので、忘れずに申請するようにしましょう。

なお、申請には出生した子供の保険証が必要になるため、扶養に入れる健康保険に加入申請も行う必要があります。

仕事復帰の準備

産休明けで会社へ向かう女性

仕事の復帰に当たっても、単純に休業が明けたから会社へ出社すれば良いというものではありません。産休後の復職手続きは当然ですが、生まれてきた赤ちゃんの仕事中の保育環境を用意することも大切です。

お母さんが働く以上、自分以外の誰かに子供の世話をお願いしなければなりません。両親に頼めれば最も簡単ですが、祖父母に頼めない場合などには預かり先を探す必要があります。

認可外保育園になると、認可保育園の数倍の保育料を支払う必要が出るため、復職前の早めの段階で入所保育園を決定するようにしましょう。

また、入園が決まったら子供の荷物も準備しなければなりません。何がどの位必要になるかは入所先の保育園によって異なりますが、子供のものに名入れをするなどの細かい園の準備に充てる時間が復職後には取りにくいものなので、産休中に行っておくのが良いでしょう。

育休取得

先述の保育園などの預かり先が見つからない場合など、産後休業を取ったらすぐに復職というのは困難というケースも少なくありません。

そのため、産休が明けても子供が1歳になるまでの間なら休業を取得が可能になっています。
これが育児休業制度です。育児休業中は、標準報酬月額の60%を日数で計算します。育児休業は取得の1カ月前に申請が必要となりますので、継続して休業取得する場合には産後休業に合わせて申請を行うようにしましょう。

産休は女性のみが取得可能ですが、育児休業の場合には男女どちらも取得が可能ですので、必ずしも女性側だけが取らなければならないということはありませんし、男性が取得するケースも少しづつ増えてきています。

母子の健康第一!産休と産休手当を有効活用しましょう

出産には多額のお金が必要になりますが、様々な制度を活用すると出費を最小限に抑えられるようになっています。特に以前には無かった制度もたくさん存在していたり、手当の金額も上がっているものも多くあります。

身が不自由な出産前後、せっかく色々な給付を受ける権利があるのに、活用しないのはもったいないと思いませんか?
手続き自体は書類を提出するだけのものがほとんど。面倒くさいと放置せずに、会社の規定や役所の窓口などに相談・確認をして、申請できるものはしっかりと申請し制度を無題にしないようにしたいですね。

産休は女性にしかない権利。有効活用をしてこれからの育児と仕事を頑張っていきましょう。