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後期つわりの症状・原因・対処法

後期つわりの症状はいつから?辛くて眠れない時の対処法

後期つわりとは妊娠後期から長い妊婦さんで出産まで辛いつわり症状が見られることを言います。妊娠して最初に乗り越えた難関であるつわりとは違う妊娠後期のつわりはホルモンバランスが原因とも言われています。後期つわりを乗り越え幸せなマタニティライフにする方法を紹介します!

後期つわりの症状はいつから?辛くて眠れない時の対処法

妊娠初期のつわりとは違う?後期つわりの時期や特徴

多くは妊娠第26週頃・妊娠7ヶ月から吐き気を訴えますが、妊娠第32週・妊娠9ヶ月頃に症状が起こるケースもあります。個人差がありますが、後期つわりが解消することは少なく、出産が終わって初めて開放されることが多いようです。

妊娠26週に入ったら後期つわりに要注意

後期つわりで苦しむママに寄り添うパパ

安定期に入って一度は治まったつわりですが、妊娠第26週頃から食後に胃が苦しくなったり、吐き気が起こったりする後期つわりに襲われることがあります。妊娠初期のつわりとは症状や原因が異なります。
安定期に入り安心したのもつかの間、しばらくの間また吐き気と戦うことになります。後期つわりは症状が治まらないまま臨月を迎え、出産にいたるケースが多いようです。出産した瞬間に吐き気が治まることも少なくありません。

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後期つわりの症状はどんな?

後期つわりの症状は以下の様なものが挙げられます。

  1. 吐き気
  2. 嘔吐
  3. 逆流性食道炎
  4. 胃もたれ
  5. げっぷ
  6. 胸焼け
  7. 喉が渇く、食欲減退、唾液分泌量の増加、倦怠感など

後期つわりはホルモンが原因?

後期つわりの原因は妊娠中に体内から分泌されるホルモンの作用である可能性が高く、とくに妊娠中にのみ胎盤から分泌されるヒト胎盤性ラクトゲン (hPL) の作用によるものとされます。同時に妊娠週数が進むに連れて分泌が増加するエストロゲンとプロゲステロンの作用も見逃せません。

妊娠中期以降のヒト胎盤性ラクトゲン・hPLの作用

ママのお腹の赤ちゃんと会話する男の子

ヒト胎盤性ラクトゲン・hPLは妊婦の新陳代謝の状態を整えて、胎児へ糖やアミノ酸、ミネラル、ビタミンなどの栄養補給を促進するホルモンで、胎盤から分泌される妊娠特有のホルモンです。妊娠初期には妊婦の血液から栄養をもらっていた胎児が妊娠中期に胎盤が完成したあとは胎盤を通じて栄養を受け取るようになります
このhPLは妊婦の血糖値を上昇させる作用があり、妊娠糖尿病の発症に大きな影響があります。妊娠糖尿病は妊娠初期には見られず、中期以降に発症するのはこのためであると見られます。また、hPLには脂肪を蓄える作用もあります。

hPLは妊娠第5週頃から血中に検出され、胎盤の完成する妊娠第16週頃より血中濃度が急増し、出産する40週まで増加し続けます。分娩予定日のやや前から増加が停滞し、横ばいになります。出産して胎盤が排出されると同時にhPL分泌量が一気に下がります。hPLの血中濃度は妊娠末期には非妊娠時の100倍、尿中では500倍から1,000倍にもなります。

胎児を保護する卵胞ホルモン・エストロゲンの作用

妊娠中期以降は卵胞ホルモンのエストロゲンの分泌が活発となります。妊娠後期から臨月、そして出産直前までエストロゲンの分泌は増加し続けます。子宮が大きくなって子宮内膜が増殖し、胎児を保護するのはエストロゲンの作用です。
エストロゲンは乳房を大きくしたり、肌をきれいにしたり、心の健康を保ったりする作用もあります。体温は下がりますが胎盤が完成しているため胎児の成長を妨げることはありません。いわゆるマタニティハイという状態になるのもエストロゲンが関与している可能性が高いと見られています。

エストロゲンは全身の筋肉を緩める働きがあり、胃の入り口の筋肉が弛緩して胃酸が逆流することがあります。このため後期つわりの症状を引き起こす原因のひとつと見られています。

エストロゲンの分泌量が増えると不眠症状が出ることがあります。産婦人科の医師に相談し、不眠が続いて苦しいときには睡眠薬を処方してもらと良いでしょう。

睡眠薬は胎盤を通じて胎児に影響がありますが、一部の睡眠薬は影響が少ないため妊婦に処方されることもあります。不眠が原因で後期つわりの症状が悪化することがあるので、良質な睡眠をしっかりととるようにしてください。

黄体ホルモン・プロゲステロンの作用

つわりとホルモンの関係を解説する医師

思春期以降、女性はhCGの刺激で卵巣の黄体からプロゲステロンを産生して分泌します。順調に生理がある女性が排卵期から生理開始までの間体温が上昇するのは、プロゲステロンの働きによるものです。
妊娠した場合に基礎体温が下がらないのもプロゲステロンの作用によるもので、体温を高く保ち、妊娠を継続させます。妊娠中期以降は胎盤からも分泌するようになります。

このプロゲステロンも内臓の筋肉に作用し、妊娠中期以降の後期つわりの発生源である可能性が高いと見られています。プロゲステロンは妊娠初期より分泌が増加し、妊娠8ヶ月頃をピークに減少していきます。妊娠の維持には欠かせないホルモンですが、基本的にはエストロゲンを補足する役目となります。

サプリメントによるホルモン補給は必要なし

女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンはサプリメントによる補給ができますが、これには注意が必要です。アメリカやシンガポールからの個人輸入が活発なサプリメントですが、その安全性は不明です。
妊婦や胎児に大きな影響を与えるホルモン剤なので、摂取には十分な知識と注意が必要となります。産婦人科医は妊婦や胎児の成長を観察し、その症状にあった薬の処方をしていますので、必ず相談してから摂取しましょう。
妊娠中にはエストロゲンとプロゲステロンの分泌が非妊娠時の数百倍にもなりますので、サプリメントによる補給は必要ありません。

後期つわりでの諸症状の対処法

妊娠7ヶ月から出産まで続く後期つわりの諸症状はどのように対処したら良いのか具体的に考察していきましょう。
胎児の成長とともに子宮が大きくなって内臓を圧迫し、胃がせり上がってくるため様々な症状が現れると見られています。

吐き気

吐き気が止まらない後期つわりに苦しむプレママ

後期つわりの一番の症状として初期のつわりと同様の吐き気が認められます。なんとなく気持ちが悪い、食後に吐き気がするなどの症状はなるべく横になって休息しましょう。
座ると胃が圧迫されて苦しくなることがありますので、注意が必要です。左を下にしたシムスの体位をとったり、抱き枕を使うとおなかが楽になります。

つわりで吐き気が引き起こされる原因や吐きづわりの対処法
つわりで吐き気が引き起こされる原因や吐きづわりの対処法
つわりによる吐き気はhCG、プロゲステロン、エストロゲンといったホルモンの影響で引き起こされるのではないかと考えられています。心的要因が原因になる事もあるため、こまめな気晴らしも大切だと言えるでしょう。

嘔吐

吐き気がひどくなり胃の上下動をともなった場合には、嘔吐する確率が高くなっていますので、トイレや洗面台に急ぎましょう。嘔吐する際には唾液が激しく分泌されますが、これは口内や鼻の粘膜を守る本能が働くためです。ゆっくりと唾液を排出しながら深呼吸をして胃の上下動が治まるのを待ちましょう

喉に指や異物を当てて嘔吐するのはあまりオススメできません。やむを得ず嘔吐するときには鼻への逆流を防ぐために鼻をつまむことも有効です。洗面所では排水口が詰まらないように少量の水を流し、吐瀉物を下水に排出します。
シャワー中に嘔吐してしまった場合にも排水口には気をつけ、温かいお湯で浴室内に空気がこもるのを避けましょう。
トイレはなるべく清潔を保ち、いつ嘔吐してもいいように準備しましょう。トイレでかがんだときには、立ち上がるときに脳貧血などを起こさないようにゆっくりと立ち上がりましょう。

何度も嘔吐したり、後期つわりの症状が辛くなると何も食べたくない時も出てくるものですが、胃の中に何も入っていないと胃液を嘔吐することになります。胃液も空っぽになるほどの嘔吐の場合には黄緑色の胆汁を嘔吐します。

逆流性食道炎

逆流性食道炎のママを労り暖かい飲むものをもってきたパパ

後期つわりによって胃液がたびたび嘔吐されると、胃液や胆汁の刺激で食道の粘膜が侵され、逆流性食道炎となるケースがあります。妊婦も安全に胃カメラ検査を行なうことができますので、症状が悪化した場合には我慢せずに産婦人科医に相談してください。

また、度重なる嘔吐で胃酸の刺激により喉の炎症を引き起こし、焼けるような痛みを感じるケースがあります。
何度も繰り返し嘔吐してしまう場合には、胃液と胆汁の粘膜への侵食を防ぐために、なるべく多く水分を摂取し胃の中の酸を薄め脱水症状を防ぎます。スポーツドリンクや経口補水液、凍らせたレモン水や水で薄めた100%ジュースなどを摂取しましょう。

胃が落ち着いてきてから温かいスープなどで体を落ち着かせたいところです。嘔吐し過ぎると最終的には血液を吐くまでにいたることがありますが、これも重篤な症状であるので産婦人科医へ相談することが望まれます。

胸焼け

胃が空っぽになる前に胃の消化機能以上の食べ物が胃に送り込まれると胸やけが生じやすくなります。対策としては消化の良い食べ物をよく噛んで食べることが重要となります。
またしっかりと水分を摂ることも欠かしてはいけません。よく噛んで唾液を分泌することが何よりも大切で時間をかけてゆっくりと少量の食事をとるように心がけましょう。消化の良い食べ物は初期つわりのときと同様に、胃の働きを助け、後期つわりの症状を緩和させます。

げっぷ

黄体ホルモン・プロゲステロンの働きにより、妊娠後期には胃の入り口の筋肉が弱まり、胃の中の未消化の食べ物や胃酸、空気が逆流しやすくなります。食間や食後のげっぷはこれによって多発します。げっぷを我慢すると苦しいだけでなくつわりの吐き気が増大します。
炭酸飲料はスッキリして飲みやすいですが、げっぷが多いときにはなるべく控えましょう。げっぷが出そうで出ないときには手のひらやこぶしで胸をトントンと叩いてください。あまり無理にげっぷを出そうとすると、同時に嘔吐してしまう危険がありますので注意が必要です。

胃もたれ

後期つわりによる胃もたれは食べ過ぎの場合によく起こります。これも消化機能が食事の量に追いつかないために起こるものなので、食事の量と時間に注意しましょう。ゆっくり噛んで消化吸収を促進することは妊娠糖尿病対策や妊娠高血圧症対策、急激な体重増加防止に役立ちます。

後期つわりの時期はどんどんおなかが大きくなっていく時期でもありますが、あまり急激な体重増加は医師や助産師による食事指導となる場合があります。こまめに体重を計測して妊婦健診のときに慌てるようなことがないように気をつけましょう。妊娠中期以降は3週で1kg程度の増加が標準となります。

後期つわりがつらくなったら

後期つわりがつらくなったら仕事や家事はどうしたら良いのでしょうか。産婦人科医への相談と産休の前倒しについて調べました。後期つわりをガマンして無理をすると早産の危険性が高まり、妊婦も胎児も危険にさらされることを忘れないでください。

尿タンパクとケトン体が検出されたら

医師から絶対安静と診断されたプレママ

後期つわりでの嘔吐が続いたり食事を取れない気が状態が続くと、妊婦検診で毎回行なわれる尿検査でケトン体や尿タンパクが検出されることがあります。
あまりひどいときには注射や点滴での水分と栄養の補給が行なわれ、安静の指示が出ます。腎臓の機能に影響しますので、経過には十分注意しましょう。場合によっては産婦人科医に入院を指示され、絶対安静となります。

産休の前倒しはできる?

働く妊婦で後期つわりがひどい時には産前休暇の前倒しも検討してください。産休は法律では産前6週間からと定められていますが、後期つわりによる体調不良でその前から休暇を取ったり有給を消化するケースも少なくありません。
有給休暇を使って産休を前倒しして取得することは労働者の権利として認められていますので、事業主に相談しましょう。

産休は労働法で、育休は育児休業法で、休職は男女雇用均等法で法的に守られています。

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産休の前倒しにはどのような対策があるのか

後期つわりでつらいときは、まずはじめに母性健康管理指導事項連絡カード (母健カード) を活用し、妊婦の健康と胎児の成長を第一に行動するようにしましょう。

「母性健康管理指導事項連絡カード」は、妊娠中の症状等と標準措置を対比し、該当する症状等を選択することにより、標準措置が示されます。医師等の女性労働者への指示事項が適切に事業主に伝達されるためのツールです。

出典:母性健康管理指導事項連絡カード

母健カードは仕事を持つ妊産婦が産婦人科医から通勤緩和や休憩、勤務時間短縮、自宅療養、入院加療などの指導を受けたときに、その指導内容を事業主に伝えるためのものです。
母子健康手帳に書式があるほか、医療機関や自治体窓口、厚生労働省ウエブサイトなどで手に入れることができます。診断書と同様の効果を持ちながら、診断書よりも安価に入手できます。後期つわりの症状がひどいときには産婦人科医に母健カードを書いてもらいましょう。

産休を前倒ししないときの注意点

産休を取り出産の覚悟を決めたプレママ

後期つわりがひどいケースでは、母健カードによって時短勤務やフレックス出社による通勤緩和などの対策を講じることができるとわかりました。時短や休業の場合には勤務体系によりますが、給与が削減されることがほとんどです。
給与が下がると健康保険や共済から給付される出産手当金と雇用保険から給付される育児休業給付金の策定賃金が下がります。時短勤務や有給休暇の消費には注意が必要となります。

後期つわりがつらくても無理をして時短勤務にしたために給与が減額されると思いがけない損をする可能性があることに注意しましょう。会社員や公務員、契約社員、派遣社員、パートタイマーの場合にのみ当てはまり、自営業や専業主婦、フリーランスの場合には出産手当金と育児休業給付金の給付はありません。

リラックスして過ごすのが一番の対策

後期つわりに悩む妊婦は数多くいます。妊婦は今まで味わったことのないストレスにさらされることも多く、そのストレスから胃の不調を訴えることもあります。
ホルモンバランスの変化と胃の圧迫による後期つわりはリラックスしてマタニティライフをハッピーに過ごすことが一番の対策となることを忘れないで下さい。

妊婦生活にはストレスは大敵ですので、つまらないケンカなどしないよう家族に上手に頼りましょう。仕事を持つ妊婦も母健カードを使ってうまく後期つわりを乗り越えたいものです。