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妊娠悪阻は病院に行くべき?

妊娠悪阻とつわりの違い・辛い妊娠悪阻を防ぐための対処法

妊娠悪阻という病気をご存知でしょうか。妊娠初期におこるつわりが酷くなった病気だとイメージすると分かりやすいかもしれませんね。妊娠悪阻になると食べ物や飲み物も摂れない状態になることもあります。妊娠悪阻の具体的な症状や対処法、病院での治療法を紹介します。

妊娠悪阻とつわりの違い・辛い妊娠悪阻を防ぐための対処法

つわりの症状が酷い方、もしかしたらそれは「妊娠悪阻」かも。

妊娠初期に多くの女性を悩ませる「つわり」。症状が酷くて日常生活にも支障をきたす…とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、つわりの症状が酷い場合は「妊娠悪阻」という病気として扱われることも多く、段階的に進行していく病気なため、早期に病院へ行った方が良い場合もあります。この記事では、意外にも知られていない「妊娠悪阻」の基礎知識や症状、治療法に関して詳しく説明します。

妊娠悪阻の基礎知識!妊娠悪阻とつわりの違いは『症状の程度』

重いつわりが心配

妊娠悪阻という言葉を聞いたことがあるでしょうか?まず、この漢字の読み方ですが「にんしんつわり」とも読めますが、正確には「にんしんおそ」と読みます。
通常のつわりとは明確な区分基準はありませんが、単刀直入に説明すると、症状の程度によって分けられると言われています。

通常のつわりの場合は、一時的に症状が現れて逆に症状が和らぐ状態のときもあります。しかし、妊娠悪阻の場合は1日に何回も嘔吐を繰り返し、食事は元より水分の摂取もままならない状態になることもあります。
他にもトイレに行く回数が著しく減ったり、食物を食べられないために体重が急激に減少する症状が現れることもあります。これらの症状が当てはまる場合には注意が必要です。

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妊娠悪阻とつわりの原因と発症時期は?発症頻度は多い?

ホルモンバランスや自律神経系の変化で辛い女性

妊娠悪阻・つわり共に、ホルモンバランスや自律神経系の変化など、妊娠したことに対する体の変化に対応しきれていないことが原因なのではないかと言われています。明確な原因ははっきりしておらず、赤ちゃんが大きくなることにより、胃腸を始めとする他の臓器を圧迫して気分が悪いという方もいます。

他、赤ちゃんを産むことに対する不安や精神的なストレスなどの、心的要因でつわりが発生する場合もあるので、安静にしつつリフレッシュする時間を作るのが大切だと言えるでしょう。稀に、二人目、三人目…と妊娠した場合に、体が以前妊娠したことを思い出し、症状が酷くなるというケースもあるそうです。

つわりは一般的に、妊娠5週から16週の妊娠初期に現れる体の不調だと言われていますが中には赤ちゃんが産まれるまで続いたと言う方もおり症状や程度にも個人差があります
つわり自体は妊婦さんの50%から80%が発症する珍しくない、いわば比較的発症率が高い症状ですが、妊娠悪阻の場合は、全体の1%から5%に発症する日常生活に支障をきたす程の症状を指します

妊娠悪阻については妊娠20週くらいまで続いた…という報告も多いようで、こういった病気があることを認識し、早めに対処できると良いでしょう。

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妊娠悪阻には三段階。段階的に悪化するので注意が必要

妊娠悪阻は3つの段階に大別することが出来、段階を追うごとに症状が深刻になってきます。その3つの段階について、詳しく御説明いたします。

第一期(嘔吐期)

1日5回以上嘔吐したり、常時吐き気の症状が止まらなかったりする摂食障害が見られ、食べ物を受け付けなくなります。
食べ物はおろか水分も十分にとれないことも多く、口が渇いて脱水症状が起こりやすくなります。
脱水症状の際にはだるさやめまいも引き起こされることがあり、栄養を摂れずにいるために体重が減少してしまいます。排尿の量や回数が減るのも注意すべき点の1つです。

第二期(肝腎障害期)

肝臓が脂肪を分解することによって、ケトン体というものが作られます。通常は、食事から摂った栄養をエネルギー源とするのですが、飢餓状態に陥っていると、体内にある脂肪を使ってエネルギーに変換します。
その結果ケトン体が発生し尿中に代謝異常として現れるのです。また、腎臓機能においては尿量が減少したり、尿たんぱくが陽性を示したりする代謝異常が現れることもあるようです。

第三期(脳障害期)

幻覚・幻聴といった脳神経症状が現れ、昏睡状態に陥ることもあるというたいへん危険な状態です。ここまでくると、母体・赤ちゃん共に危険な状態と判断されるために、妊娠の継続が困難になる場合があります。
第三期まで進行しないうちに適切な治療を受けるのが望ましいと言えるでしょう。

妊娠悪阻と思われるときにの対応

症状が悪化してきたら我慢せず病院へ

つわりに対する病院側の対応はさまざまで、中には「自分が弱いだけ…」と思い詰めて、病院へ行くのを我慢してしまうママも多いようです。
しかしそれがつわりでなく「妊娠悪阻」であった場合、我慢していればときが経つにつれて良くなるという訳でもなく、重症化してしまう場合が多いと言われています。

常に吐き気がある状態で1日5回以上嘔吐する、短期間で体重が10kg近く減少した、日常生活に支障がでるようなこれらの症状がある場合は、個人の努力で症状が治まるわけではないため、無理をせずに病院へ行きましょう。

医師には具体的な数値を伝えることが大切です。例を挙げると、嘔吐の回数、体重がどのくらい減少したのか、トイレに行く回数…などを忘れないようにメモに残すことが大切です。

妊娠悪阻になったときの治療方法

「妊娠悪阻」は病気の1つとして認定されているため治療費・投薬費・通常の入院費に健康保険が適用されます。重症の妊娠悪阻の治療のために、自己負担限度額を超えた治療費がかかったとすれば、高額医療制度の申請も可能です。では、具体的にどのような治療がなされるのかを御紹介します。

比較的軽度の妊娠悪阻の場合

点滴をする女性

基本的に安静にして、ストレスの要因を減らし症状が治まるのを待ちます。比較的軽症の場合は、医師の指導の元、水分・糖分・ビタミン剤を含む点滴を通院の際に補給する場合もあります。妊娠初期のつわりの酷い時期の食事は、多少偏食になってもよいので、食べられるものを食べられるだけ食べるようにすることが大切です。

特にビタミンや葉酸についてはサプリメントの服用でも構いませんので、意識して摂ると良いでしょう。また、吐き気を押さえる漢方薬を処方され、ムカムカが全くなくなった…というママもいるようです。

入院が必要な重篤な場合

入院をした方が良い場合も

入院が必要となる原因のほとんどは「脱水症状」によるもので、人間が生命活動を維持するために必要な水分が補給されないため、比較的軽度であっても入院して治療するのが一般的だそうです。
症状の程度や個人差によって入院期間も異なり、1週間くらいで退院できる方もいれば、数ヶ月かかる方もいます。

精神的なストレスが原因で妊娠悪阻の症状が酷くなる場合もありますので、家庭と一旦切り離すという意味で入院を勧める場合もあるそうです。

赤ちゃんへの影響は?

妊娠悪阻になってしまっても、即座にお腹の赤ちゃんに直接的な影響が及ぶのかというとそうでもありません。赤ちゃんには栄養の貯蔵庫が備わっているため、妊娠初期の短い間であった場合は自分で必要な栄養を補うことが出来るのです。
妊娠期間が経過すると、母体が主体となって栄養を送るように切り替わるため、影響は最低限に抑えられると考えられています。

ただ、重度の妊娠悪阻によって脱水症状や飢餓状態が続いていた場合、お母さんの生命が危険な状態となるため、稀に赤ちゃんが低体重児で産まれてくるという報告があります。
赤ちゃんへの影響を過度に気にする必要はありませんが、妊娠悪阻の症状が酷い場合は早めに治療することをおすすめします。
意外にも赤ちゃんの生命力は強いので、ママのお腹の中に蓄えられた栄養の力で元気に育っています。

胎児イメージ

妊娠悪阻が悪化すると「ウォルニッケ脳症」になることも

ウォルニッケ脳症とはビタミンB1が欠乏することによって引き起こされる脳症のことを指します。通常は、アルコール飲料の飲み過ぎや、偏食による栄養不足によって引き起こされる病気だと言われています。
ビタミンB1が欠乏すると、脳内の特定の場所に影響が及び、眼球運動障害・運動失調・意識障害などの主要症状が見られます。
そのため、これを防止するために、妊娠悪阻の治療の際に使用される点滴にはビタミン剤が投与されている場合が殆どです。

赤ちゃんに会える日を楽しみに、無理せず乗り越えよう!

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つわりの対処法については、水分補給にも留意し、細胞生成の際に必要な葉酸不足に陥らないように気を付ける必要があります。つわりに効果的なツボ押しとしてシーバンドと言うグッズもあります。

たまに気分転換を

つわりは多くのママが経験するものですが、みなさん頑張ってそれを乗り越えてきています。そう思う反面、こういった重篤な病気があることを知識として知っておくのも大切で、頑張りすぎてはいけないんだと感じる部分です。
あと数ヶ月先には赤ちゃんに会える、そして赤ちゃんはママにたくさんの幸せを教えてくれるはずです。無理をしてはいけませんが、ときにはリフレッシュする時間も作り、頑張って乗り越えていきましょうね。