つわりで入院した体験談

つわりで入院する状態とは?点滴して寝たきり!?体験談11

つわりで入院した妊婦さんの体験談として、当時の症状、入院費用、退院までの期間を紹介。妊娠悪阻として扱われ、入院を言い渡される基準としては、脱水症状や極端な体重減少、尿中のケトン体の陽性反応が挙げられますが、治療は点滴のみなので、とにかく安静に過ごすしかありません。

つわりで入院する状態とは?点滴して寝たきり!?体験談11

つわりで入院する状態とは?点滴して寝たきり…妊娠悪阻での入院体験談

妊娠初期に多くの女性が経験するつわりですが、症状があまりにもひどい時は「妊娠悪阻」という病気として扱われ、入院という措置がとられることもあります。

妊娠悪阻で入院となるのは、妊婦全体の1~2%ではありますが(注1)、入院するほどのつわり症状とはいったいどのようなものなのでしょうか?

妊娠悪阻と診断される基準とは?

実は、どこまでが「つわり」で、どこからが「妊娠悪阻」という基準は実は曖昧です。
しかし、以下のような状態が持続しているようなら、母子の安全を考えて、入院とする病院が多いでしょう。

意志の診断を受ける妊婦

脱水症状

食べ物はおろか、水分さえ受け付けず、脱水状態が続いている場合は、入院となるケースが多いです。特に暑い時期の妊婦さんは要注意。トイレの回数が極端に減っているなどの症状があれば、すぐに病院を受診してください。既に脱水症状が現れている場合、歩行がおぼつかなくなり、自力での受診が困難になる危険があります

短期間で極端な体重減少

食べ物を食べられない、食べても嘔吐してしまうような症状が続く場合、体は栄養を吸収できず、飢餓状態に陥っている可能性があります。妊婦さん自身のもともとの体重にもよりますので、明確に何キロ以上だというラインはありませんが、1週間で3キロ以上の体重減少がある場合は、入院し、点滴による栄養補給を検討される可能性があります。

尿中のケトン体が陽性反応を示す

尿検査を行い、ケトン体が陽性反応を示した場合も、入院が検討されます。ケトン体は、プラス1、プラス2、プラス3まで測定でき、数値が高いほど体は深刻な栄養障害を引き起こしていることを指します。

ケトン体とは?

通常、人の身体は食事で摂取した「ブドウ糖」を脳のエネルギーとするのですが、飢餓状態に陥っていると、ブドウ糖をエネルギー源として利用できません。
そのため、肝臓が「脂肪酸」を燃焼させて代替えのエネルギー源とするのですが、この時に発生される物質がケトン体です。ケトン体の数値が高いということは、それだけ体内のブドウ糖が枯渇しているという意味です。

妊娠悪阻とつわりの違い・辛い妊娠悪阻を防ぐための対処法
妊娠悪阻とつわりの違い・辛い妊娠悪阻を防ぐための対処法

入院中の治療方法

ひどいつわりの症状が続き、妊娠悪阻と診断された場合、入院しながら以下のような治療を行います。

点滴を準備する看護師

安静

とにかく安静にし、体力の回復を図ります。
入院している方の体験談を読むとわかりますが、入院が必要と判断された妊婦さんの場合、医師等に指示されなくても、「寝ているしかできない」というのが実情です。

点滴治療

ケトン体が陽性ということは、体はブドウ糖が枯渇しており、一種の飢餓状態です。点滴によりブドウ糖を注入し、ケトン体の減少を測ります。また、吐き気止めとしてビタミンの投与を行い、嘔吐症状を緩和させます。点滴には他にも、脱水症状を予防する役割があります。

壮絶!つわりで入院した妊婦さんの体験談

実際に、つわり(妊娠悪阻)で入院した妊婦さんは、どのような入院生活を過ごしていたのか、体験談を紹介します。入院までに至る症状、入院中の状態は、まさに「壮絶」の一言です。

入院期間は、1日~3週間など、人によってバラつきがありますが、費用は1日数千円~1万円以上は間違いなくかかり、これからお金が必要になる出産前に痛い出費となってしまいます。

つわりがひどい…重い症状は我慢禁物!乗り越え方&対処法
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入院中は寝て過ごすしかできない

入院するほどのつわりですから、「寝ているしかできない」というのが妊婦さんたちの本音です。点滴で栄養を入れているとはいえ、食事はとれず、匂いだけで嘔吐してしまう方も珍しくありません。点滴で吐き気止めを投与しても、劇的に症状が回復するという訳ではありません。

病院のベッドで鼻をティッシュで押さえる妊婦

1週間で4キロ減、吐くのは胃液のみ

yuyu(20代前半)


食事が一切喉を通らず、食べ物のにおいだけでも吐く。そして、水を飲んでも吐く。毎日15~20回ほどの嘔吐。体がだるくて熱っぽく、1週間で体重-4キロ。貧血気味ということもあり、入院が決まりました。

結局、妊娠7~10週まで入院しました。朝6時からビタミン剤の点滴が始まり、体温を測ったり、尿検査をしたり、そのあとは入浴をしたりといった感じです。私は入浴の際に気持ち悪くなってしまって、入浴後もよく戻しました。

食事は何も口にできないので点滴だけなはずなのに、気持ち悪くて吐く。他の患者に運ばれた食事の匂いにも耐えきれず吐く。もはや胃液のみです。入院したからといって症状が良くなるということはなく、ひたすら耐えるしかできません。

入院にかかった費用は相部屋だったので1日4万円程度です。生命保険に入っていたので戻ってきました。

トイレが1日1回。脱水症状で入院

アイメイ(34歳)


入院直前の妊娠8週目頃は、1日の食事量がバナナひとかけら、豆腐一口などになっていました。そして食事以上に水分を摂る方が私は辛かったので、液体ではなく氷を口に含む形で主に水分を摂っていました。

しかし、次第に階段の昇降時に足がつる、震えて歩けなくなるなどの症状が出てきて、トイレも1日一回で済むようになったので、これはまずいと思い病院に行き、その場で入院が決まりました。

入院中は最初につわりを軽減する為の点滴を入れられましたが、その後は水分補給の為の点滴のみで、特に薬などは処方されませんでした。結果、入院直後から嘘のようにつわりがマシになり、3日間で退院しました。丁度妊娠9週目に入った頃です。

入院してすぐに吐き気がマシになったので、入院中は病院から出される妊婦用の食事を半分くらい普通に食べ、基本的に寝て過ごしました。個室しか空いておらず、市立の病院でしたが、私は市外在住の患者だった為3日間の入院でもかなり高くなり、7万円近くかかりました。通常はもっと安いと思います。

ベッドに横たわり頭に手をやり苦痛の表情の妊婦

終わりかけだと思ったつわりが急激に悪化

うた(34歳)


「つわりが終わる頃かな」と思っていた妊娠13週頃、夜ご飯を食べると、とても体調が悪くなり、何度も吐いてしまう状態になりました。その後は、水を飲むだけでも戻してしまい、元々47キロあった体重が44キロになり、フラフラの状態になりました。

さすがに辛くなり、翌日仕事を休み、病院に行きました。水分も取れておらず危険な状態ということで、入院することになりました。入院は3泊4日と短い期間で済みましたが、毎日点滴をしてもらい、ほとんど動かず食事もとらず、という過ごし方でした。

費用は3万円程度でした。点滴をしてもらうと随分楽になり、退院する頃には、ご飯が食べたいと思えるようにまで回復し、家に帰ると少しずつ食事もできるようになりました。

吐き気もつらいが、唾液悪阻もひどい

あや(32歳)


つわりが始まってから間も無く、匂いに敏感になり気持ち悪く、何も食べられなくなりました。水も飲んでも吐き、家ではほとんど寝込んでいる状態で体重も減り最終的には7キロ減りました。

病院で診察を受けた時に尿検査でケトン体が出ていて、入院し点滴で処置しましょうとなりました。点滴から吐き気止めのようなものも一緒に点滴してもらいましたが、あまり効いていなかったように思います。

入院中は吐くこともありましたが、唾液悪阻がひどかったです。ゴミ箱が唾液を含んだティッシュであふれていました。食べても吐いてしまうので、ほとんど水ばかり飲んでいました。入院期間は約2週間で費用は約10万円くらいでした。

1日がとてつもなく長く感じる

点滴を受けながら安静状態の女性

つわりは精神的なストレスも影響すると考えられているので(注2)、できるだけ気持ちを楽に持ちたいところですが、仕事をしている方、育児中で上の子がいる方にとっては、入院中とはいえ心が休まる暇がないのが辛いところです。

妊娠して7キロ減。でも、上の子が気になる!

みれい(32才)


2人目の妊娠が発覚し、6週からつわりがどんどん酷くなり、水も飲めず入院を余儀なくされました。入院中は寝たきりのまま、ずっと点滴をしていました。

妊娠9週から11週の2週間ほどの入院でしたが、妊娠発覚時より七キロ程落ちてしまい、頬が痩せこけていました。入院中も症状は治まらず、水を飲むのがやっとで、栄養状態を心配しましたが、点滴から栄養を入れているのでその点は大丈夫といわれ、少しだけ安心しました。

入院していると1日1日がとてつもなく長く感じ、上の娘のことが気になって本当に辛かったです。娘のこともあり、少し無理をいって2週間ほどで退院させてもらいましたが、約9万円程お金がかかってしまい、この点も痛かったです。

フラフラで歩けず、車椅子のお世話になる人も

脱水症状や栄養障害が深刻だと、自力での歩行が難しくなります。病院へ行ったら、即入院を言い渡された、病室までの移動も車椅子だったと語る方もいます。ここまで重い症状だと、入院期間は2~3週間と長引く傾向にあります。

車椅子で移動する妊婦

即入院、車椅子で病室へ行き、3週間の入院

きらり(34歳)


つわりで入院した時、嘔吐ばかりして、水も受け付けない状態でした。毎日、ヘロヘロで、立ち上がることもままならずに弱っていく姿に、夫も心配して、車で病院へ連れて行かれました。

すぐに入院を言い渡され、車椅子に乗り、ベッドに乗るなり点滴を入れられました。入院期間は約3週間で、8週から12週頭までで入院となりました。

ベッドから動けず、ほぼ点滴と少量のおかゆで過ごしました。食事を見るだけでムカムカしたので、食事に何が出ていたのか記憶がありません。入院費用は8万程度でした!

トイレもお風呂も付き添いが必要

あまね(20代後半)


強い吐き気で食事はおろか、水分も摂れなくなって、浅い呼吸を何度も繰り返す状態でした。近所の病院を受診した所、脱水状態という診断で、即入院になりました。

入院中は点滴で栄養を摂って、吐き気が強い時は点滴に吐き気止めを入れてもらっていました。妊娠5週から7週の間入院していて、移動は車椅子。お風呂もトイレも看護師さんの付き添いがなければ1人では動けませんでした。

食事はまったく摂れず、1日ベッドで寝たきり状態。携帯で暇つぶしをしようとしても、スクロールすると目が回ってしまうし、ゲームをしようにもすぐに気持ち悪くなって本当に何も出来ません。

天井を見つめて時間が過ぎるのを待つのみでした。たまのお見舞いが唯一の楽しみでした。入院費用は約14万円です。

費用面を考えるなら、入院保険は入っておくべき

病院の会計窓口

つわりがひどい時は、そこまで考えられなくても、少し症状が落ち着いてくると気になるのが入院費用。病院や入院期間によっても異なりますが、10万円近くかかるケースも多く、出産前の手痛い出費となります。

ただし、妊娠は病気ではないので、通常の検査や検診に医療保険は使えませんが、「妊娠悪阻」は病気ですので、健康保険の適応範囲であり、民間の医療保険も支払いの対象です。

妊娠すると入れる保険はなかなかありませんから、妊娠前に保険内容を見直しておくと、費用面での負担は軽減できます。保険に未加入などの場合は、高額療養費制度や確定申告時の医療費控除などを賢く利用しましょう。

入院保険は入っておいた方が良い

リツカナママ(38歳)


妊娠5週目から、何となく空腹が気持ち悪く感じる程度のつわりが始まりました。7週目になると吐きつわりが始まり、8週目には水も受け付けず、ケトン値がプラスになって入院になりました。

入院中は毎日吐き気止めと水分栄養補給の点滴を3時間ほど行い、吐き気が減ってきたところで素麺やシャーベットなどを食べ始めましたが、吐き気止めの点滴の副作用に悩まされました。

1週間もするとケトン値も元に戻り普通食に近い食事も摂れるようになったので、自宅から通院して点滴を受ける形にしましたが、病院までの行き帰りの車酔いが辛く、その後は自宅にこもり、ひたすら吐き気と戦う日々が続きました。

結局つわりは12週でおさまり、その後は大きなトラブルもなく出産まで穏やかに過ごせました。妊娠8週目から9週目まで約1週間の入院で8万円ほどかかりましたが、入院保険に入っていたので支払い金額はほぼゼロになり、とても助かりました。

「つわりで入院したい」という切実な声も…

つわりの症状が重く、「食事の支度はおろかお風呂すらままならない」「本当は仕事に行けるような状態じゃないのに無理をしている」という妊婦さんは、ひとり辛いつわりに耐えるよりも、「いっそ入院したい!」と考える方もいます。

不謹慎と思われる方もいるかもしれませんが、本当につわり症状がひどい時には、精神的にも弱気になるものです。入院によって劇的に症状が回復することはなくても、医療スタッフに囲まれた環境というのは、やはり安心感があります。

また、残念ながら家族や職場がつわりに対して無理解な場合、入院することではじめて理解を得られたり、そうしたストレスの多い環境から逃れられる手段といった側面もあります。

入院が精神的な安定に繋がるケースも確かにある

看護師の傍で眠る妊婦

症状そのものは大変だったけれど、「入院して良かった」と感じた妊婦さんの体験談を紹介します。

1日だけの入院でも、気持ちが違います

さき(27歳)


妊娠初期のとき、ひどいつわりで何も食べられない状態が続きました。飲み物も水や炭酸水以外は気持ち悪くなってしまい、貧血もひどかったので病院に相談したところ、1日点滴入院しましょうと言われました。

栄養を点滴で注入するというのが目的ですが、点滴をしたおかげで気持ちは落ち着きました。赤ちゃんに栄養がいかなくて申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、がんばれそうな気持ちがわいてきました。

費用は1万円程でしたが、入院して良かったです。栄養剤として薬を出してもらい、何とか乗り切りました。

病院という安心感は有難い

ゆみっち(40代)


妊娠6週目頃につわりが悪化し、起きていること事態が困難だったため、入院になりました。入院中はひたすら点滴し、寝ているだけの毎日です。

入院中はあまり食べられませんでしたが、10日間入院して退院前はお粥などの食べやすい食事を出して頂きました。不幸中の幸いで、入院中は食べてもあまり吐かずに済みました。病院と言う安心感のおかげだと思います。

入院したほうが早く楽になることもありますから、入院か通院かどちらかを勧められた場合は、無理に通院せずに、入院を選んだ方が良い気がします。

「入院」と聞いて、ホッとした

佐藤洋子(30代)


妊娠5週目頃から吐きづわりが始まり、会社のトイレに駆け込んでいました。日に日にひどくなり、通勤も辛く、遅刻や早退が増え、それでもなんとか欠勤しないように通っていました。

職場が「つわりぐらいで大げさな…」という雰囲気でしたし、先輩の女性社員が「つわりは仕事をしている方が気が紛れていい」と公言していたため、休みづらかったからです。

妊娠8週の頃、尿中のケトン体がプラス2で入院となりました。入院が決まった時は、正直ほっとした気持ちの方が大きかったです。上司に報告すると、「入院!?」と驚いていましたが、医師の判断だと理解すると「そういうこともあるんだね」と一応納得してくれました。

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自分から「入院したい」と申し出るのはあり?

つわりが辛く、日常生活がままならない場合、医師に「可能なら入院させてほしい」と希望してみても良いでしょう。その際には、単に「辛い」というだけではなく、どの程度食べられないのか、吐いてしまうのか、生活に支障があるのかを具体的に説明してください。

実際に入院できるかは、「脱水症状の有無」「ケトン体の有無」などの客観的な症状や数字が必要であり、許可が下りないケースも少なくありませんが、日帰りで点滴をうつなどの処置をしたり、仕事のある方の場合は、診断書を作成するきっかけになりえます。

医師に記載してもらい、事業主へ提出する母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)にも、つわりの症状が重い場合、「勤務時間の短縮」という項目があります(注3)。母健連絡カードが提出された場合、事業主は妊婦さんへ適切な措置をとる義務が生じますから、悩んでいる方は相談してみてください。

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