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巨大児の定義と原因

巨大児の定義とは?低血糖やダウン症との関係性

巨大児の赤ちゃんだとママも不安になりますよね。お母さんのおなかの中で育ちすぎてしまった赤ちゃんの原因は?障害はあるの?などの疑問について解説します。赤ちゃんが大きいと出産はどうなるの?と心配になりますよね。帝王切開になるのか出産方法もご紹介していきます。

巨大児の定義とは?低血糖やダウン症との関係性

巨大児の定義とは?赤ちゃんが巨大児になる原因や出産方法

赤ちゃんの状態は小さすぎても不安になりますが大きすぎても不安になりますよね。巨大児となると色々な問題が起きてしまい難産になる可能性があります。
それではどのくらい大きくなると「巨大児」になるのか定義や原因・出産方法について解説します。巨大児は遺伝なの?赤ちゃんに障害が残ってしまう?多くの妊婦さんが気になる不安も併せて見ていきましょう。

巨大児の定義は出生時の体重が4,000g以上の赤ちゃん

赤ちゃんをあやすお姉ちゃん

巨大児についての国際的定義はないのですが、日本においては目で確認できる異常がなく出生時の体重が4,000g以上の赤ちゃんのことを巨大児と言います。
出産予定日を過ぎての出産だけでなく出産予定日前の出産でも胎児が巨大児になるケースもあります。
一般的に糖尿病を患っている母親から生まれる可能性が高いと言われています。
大きく「対称性巨大児」と「非対称性巨大児」に分類されます。

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巨大児は2種類で原因も異なる

巨大児には「対称性巨大児」と「非対称性巨大児」の2種類あり原因も異なります。

対称性巨大児

対称性巨大児は出生体重が重いというだけで、発達的にも身体的にも問題はありません。両親もしくは片親の身長が高いといった遺伝が原因で巨大児になると考えられています。
問題となるのは分娩時の肩甲難産(上半身が引っ掛かり産道を通りづらくなる)になりやすいことです。

非対称性巨大児

非対称性巨大児は糖尿病を患っている妊婦さんから出生した新生児にみられ、母体の血
糖コントロールが不良の場合に多くみられます。心臓・肝臓・肺・副臓・脾臓(ひぞう)などの臓器の腫大を特徴とし、母体が高血糖のため胎盤を通して多量のブドウ糖が胎児に移行し胎児も高血糖になります。
その血糖値を下げようとしてインスリンというホルモンが多量に分泌されます。このインスリンの分泌量増加が赤ちゃんの体重増加を促進して巨大児になると考えられています。

巨大児の出産にはリスクがある

ママの大きいお腹にキスをするお兄ちゃん

巨大児になると、巨大児でない赤ちゃんに比べ出産時のリスクが高まります。
主なリスクは難産・裂傷が大きくなる・赤ちゃんのケガがあげられます。

1.難産

難産というのは、お母さんの産道に比べて赤ちゃんが大きい場合によくおこります。産道を通りにくいので非常に長い時間を分娩に要します。
分娩時間と難産は直接結びつくわけではありませんが、分娩が長いと赤ちゃんに十分な酸素がいきわたらず、呼吸障害などのリスクとなります。
その場合障害が残る可能性があるので、普通分娩で出産に望んでも途中でお医者様が危険であると判断した場合は緊急の帝王切開での出産になります。

2.裂傷が大きくなる

巨大児の赤ちゃんを出産する際には膣や会陰に大きな負担をかけやすいとされています。そのため裂傷が大きくなり、出血多量などの危険を伴うおそれがあります。

3.赤ちゃんのケガ

赤ちゃんが大きいと産道を進んでくる際、体の色々な場所が邪魔となり通れなくなります。特に赤ちゃんの肩がつかえる場合が多く、分娩の際赤ちゃんの体にも強い力がかかるため赤ちゃんの鎖骨が折れたり、わきの下辺りにある神経を傷つけてしまうことがあります。

4.子宮弛緩出血

赤ちゃんを出産した後に、大きく広がった子宮が正常に収縮できず「子宮弛緩出血」が起きることも。安産だとしても、出血が多いと危険な状態になることもあるので注意が必要です。

5.後陣痛がひどくなる

出産後に子宮が元の大きさに戻るときに感じる「後陣痛」ですが通常の赤ちゃんより子宮が広がっているため子宮収縮が激しく痛みが強くなる可能性があります。

巨大児になった時の出産方法は?

赤ちゃんが大きくても経膣分娩でのお産も可能です。お医者様の診断に任せるしかないのですが、事前の妊婦検診で妊娠糖尿病などの疾患がないこと、レントゲン検査で赤ちゃんの頭がお母さんの骨盤を通るか、そういった検査で分娩可能とお医者様が判断されれば経膣分娩での出産になるでしょう。
上のような検査で経膣分娩が危険だと判断された場合は帝王切開での出産になります。

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巨大児とダウン症は関係ない

巨大児とダウン症の関係を研究する医師

ダウン症とは体細胞の21番染色体が1本多く存在し、計3本(トリソミー症)を持つことによって発症する先天性の疾患群です。多くは様々な合併症を伴います。
代表的な例では、知的障害・先天性心疾患・低身長・肥満・筋力の弱さ・眼科的問題・難聴などがありますが、全て必ず合併するわけではありません。

おなかの赤ちゃんがダウン症かどうかを調べる検査がいくつかあります。

1.母体血清マーカーテスト

母体の血液から少量の血液を採取し血液中のホルモンやタンパク質などを調べる検査です。
血液中の成分の濃度を調べることで胎児に染色体異常があるかどうかを判断します。妊娠15週~21週で検査を受けられます。母体へのリスクもなく費用も2~3万と比較的手頃なので受けやすいのではないでしょうか。

2.羊水検査

おなかに注射器を刺し、子宮から羊水を採取する検査です。
羊水の中にある胎児の細胞から疾患などがないか調べます。99%以上の確実性があると言われています。妊娠15週~18週に受けられます。ただし、長い注射器をおなかに刺すことになるため、検査に伴い0.3%ほどの流産リスクがあります。費用は病院によって異なりますが10万円程度かかるのが一般的です。

3.絨毛検査

おなかに検査用の針を刺し、絨毛と呼ばれる胎盤になる前の組織を採取する検査です。
検査の精度はかなり高くなります。妊娠9週~14週と早い時期に検査ができるので、陽性だった場合にその後の対処がしやすくなります。羊水検査と同様に、針をおなかに刺すので流産のリスクがあります。費用は10~20万程度かかります。

4.新出生前診断(NIPT)

お母さんの血液を採取して、赤ちゃんの染色体に異常があるかどうかを調べる検査です。羊水検査や絨毛検査のように流産のリスクもなく、母体の負担も大幅に軽減しながら確度の高い検査ができます。妊娠10週~18週頃に検査を受けられます。費用は保険適用外の自由診療になるので20万程度かかります。

こうした検査を受けるかどうか、受けた後の対応についてはそれぞれの考え方があるので検査のリスクなども踏まえ判断しましょう。

巨大児とダウン症は直接的な関係はありませんが、赤ちゃんが少し大きくても、ダウン症として生まれてきたとしても、それも一個性です。「個性」をもって生まれてくるのは皆一緒です。

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巨大児だと低血糖になる可能性が高くなる

赤ちゃんにミルクをあげるお兄ちゃん

お母さんのおなかの中にいる間、赤ちゃんは胎盤を通して糖分の供給を受けていますが、出生するとその供給が途絶えてしまいます。そうすると赤ちゃんは哺乳を開始しない限り糖分の供給を受けられず生後1~2時間で血糖値は最低になります。

しかし、その後はホルモンなどの働きで赤ちゃんの体に蓄えられていた栄養から糖分を作り始めます。また、哺乳が開始されれば、糖分を体に取り込むことができます。
この過程がうまくいかなかった時に「低血糖」は起こりやすくなります

例えば早産児や低出生体重児で、お母さんのおなかの中での栄養の蓄えが少なかった場合や、インスリン(血糖値を下げる)やステロイド(血糖値を上げる)などの血糖値に影響するホルモンの異常がある場合に「低血糖」が起こります。
そのため、妊娠糖尿病を患っている母体から生まれた赤ちゃんは「巨大児」として生まれた場合にリスクを負っていることが多く、低血糖症や呼吸困難、心不全などを起こす可能性が高くなってしまいます。

新生児低血糖は一過性のものが多く、無症状である限り数時間はそのまま様子を見ることが多いようです。その後しばらくたっても血糖値に変化が見られない場合にはNICU(新生児集中治療室)などに入院するなどの対応がとられることとなります。重度の低血糖の場合はブドウ糖の輸液が必要になります。

巨大児の予防

巨大児を予防するためにカロリー制限をするママ

子宮内環境が原因の巨大児を予防するには、お母さんの妊娠糖尿病を予防する必要があります。
具体的な予防法は次の通りです。

  • 栄養バランスの良い食事をする。
  • カロリーのコントロールに気を付ける。
  • 適度に運動し急激な体重増加を防ぐ。
  • 主治医と相談しながら対応を考える。

遺伝的な問題で巨大児になるのを防ぐのは難しいですが、妊娠糖尿病を避けるという意味で妊婦さん自身がカロリーコントロールすることは非常に有効です。

巨大児だとしても心配しすぎないで

出産前に巨大児かも?なんて言われて不安や心配はたくさんするかもしれませんが過度に心配する必要はありません。
巨大児で生まれてきても元気に育った赤ちゃんはたくさんいます。

しかし、可能なら安産で赤ちゃんを産みたいですよね。分娩でのリスクをできるだけ減らすためにも妊娠中のカロリー摂取量には十分注意し出来る範囲での適度な運動を心がけてみてください。