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妊娠中の運動のメリットと注意点

妊娠中の運動で安産&快適マタニティライフ!おすすめ運動

妊娠中に運動をした方が安産になる?妊娠中の運動は、便秘やむくみなどのマイナートラブルの改善や出産までの適正体重の維持に役立ちます。いつからどのような運動法が効果的なのか、理想的な運動量や注意点、妊婦さんが気軽にできる運動の種類、冬でも室内で始められる運動法をご紹介。

妊娠中の運動で安産&快適マタニティライフ!おすすめ運動

妊娠中の運動のメリットやおすすめ運動法、理想的な運動量は?

妊娠経過が順調なら、できる限り運動することをおすすめします!
運動は心身をリフレッシュさせる効果がありますが、それは妊娠中の女性にとっても同じことです。また、妊娠中は具合が悪くなったり、おなかが出てきて動きづらいですよね。
そうすると運動量が減り、体重が必要以上に増加してしまいます。妊娠中に体重が増えすぎると、妊娠高血圧症(妊娠中毒症)や難産になる可能性が高くなる傾向がありますが、適度な運動は体重の増えすぎを防いでくれます。

では、どんな運動を、どのぐらい行うのが理想的なのでしょう?妊娠中の運動の効果・メリットや、おすすめ運動法をご紹介!

妊娠中に運動するメリットと注意点

外の公園でストレッチをする妊婦

妊娠中に運動するとどういうメリットがあるのでしょうか?また、いくら運動した方が良いからといっても、妊娠中は無理は禁物。注意事項や理想の運動量を見ていきましょう。

妊娠中の運動のメリット

妊娠中の運動のメリットは以下のようなものがあります。

適正体重を維持し、安産に!

おなかが大きくなって、体も重くなり、妊娠中はどうしても運動不足になりがち。一方で自分でも驚くような食欲が湧いてきて、あっという間に体重が増えていきます。
運動不足は妊娠高血圧症・むくみ・便秘などの病気や症状に引き起こす可能性を高めます。また、産道に脂肪がついてしまうと出産のとき、赤ちゃんが出てきにくくなり、難産になりやすいとも言われています。妊娠中の運動は、妊娠生活を快適に過ごすため、出産を無事に終えるために大切です。

適正体重の維持に役立つBMI値を知ろう!

BMI値の計算法:妊娠前の体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
これで計算したBMI値と妊娠中の体重増加の目安は
・BMI値18.5未満は(痩せすぎ)体重増加は10~12kgまでは通常
・BMI値18.5~25未満は(標準)体重増加は7~10kgまでが通常
・BMI25以上は(太り気味)体重増加は5~7kgまで
これを目安に、自分の体重管理を始めてみましょう。

マイナートラブルの改善し、楽しいマタニティライフを!

妊娠中は下半身の血流が特に悪くなり、足のむくみや便秘などの症状が出やすくなっています。特におなかが目立ちだす妊娠5ヶ月~出産までは足に向かう血管が圧迫されて、血流も悪くなりがち。運動をすることで、血流を促し、足の冷えなども予防できます。
また、妊娠中はおなかの赤ちゃんが大きくなるにつれて腸が圧迫され、動きが鈍くなります。そうすると便秘にもなりやすくなるのですが、運動することで、腸の働きを促し、便秘解消にも一役買うことができます。

妊娠中の運動はいつからOK?安静って言われたら?

妊娠中の運動は、妊娠16週ごろ(安定期頃)から開始するのがいいといわれています。後述する「産婦人科部会・妊婦スポーツの安全管理基準」では妊娠12週ごろからとなっているのですが、妊娠12週だとつわりがまだ治まっていない方や体調が優れない方も多いので、妊娠初期の体調が優れないときは無理をしない方がいいでしょう。

妊娠後期(臨月近く)であればウォーキングなどの簡単な運動が安産のための体力づくりや、子宮・股関節付近の筋肉強化に役立つので出産に使う筋肉の準備運動にもなります。

ただし、注意するべき点として、妊娠初期~中期の間で医師から安静と言われた場合は、必ず医師の指示に従うようにします。妊娠中の安静というのは赤ちゃんを守るための安静です。ママ自身は元気でも、無理に動いてしまえば赤ちゃんに負担をかけてしまうことを覚えておきましょう。

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妊娠中の運動の注意点「妊婦スポーツの安全管理基準」

妊娠中にウォーキングで体をほぐす妊婦

妊娠中の運動の注意点というのが、「産婦人科部会・妊婦スポーツの安全管理基準」という形で詳しく説明されています。この産婦人科部会の注意点としてあげられているものをまとめてみました。

以下が産婦人科部会による妊婦スポーツの安全管理基準です。

1.母児の条件
1)現在の妊娠が正常で,かつ既往の妊娠に早産や反復する流産がないこと。
2)単胎妊娠で胎児の発育に異常が認められないこと。
3)妊娠成立後にスポーツを開始する場合は,原則として妊娠12週以降で,妊娠経過に異常がないこと。
4)スポーツの終了時期は,十分なメディカルチェックのもとで特別な異常が認められない場合には,特に制限しない。

2.環境
1)真夏の炎天下に戸外で行うものは避ける。
2)陸上のスポーツは,平坦な場所で行うことが望ましい。

3.スポーツ種目
1)有酸索運動,かつ全身運動で楽しく長続きするものであることが望ましい。
2)妊娠前から行っているスポーツについては,基本的には中止する必要はないが,運動強度は制限する必要がある。
3)競技性の高いもの,腹部に圧迫が加わるもの,瞬発性のもの,転倒の危険があるもの,相手と接触したりするものは避ける。
4)妊娠16週以降では,仰臥位になるような運動は避ける。

4.メディカルチェック
1)妊婦スポーツ教室を実施する場合
a.医療施設が併設されているか,あるいは緊密な連携体制が確立していること。
b.運動開始前後に母体血圧,心拍数,体温,子宮収縮の有無,胎児心拍数測定などのメディカルチェック が実施できること。
2)個人でスポーツを行う場合
a.スポーツを行っていることを産科主治医に伝えること。
b.スポーツ前後に心拍数を測定し,スポーツ終了後には子宮収縮や胎動に注意すること。
c.体調に十分に注意し,無理をしないこと。

5.運動強度
1)心拍数で150 bpm以下,自覚的運動強度としては「ややきつい」以下が望ましい。
2)連続運動を行う場合には,自覚的運動強度としては「やや楽である」以下とする。

6.実施時間
1)午前10時から午後2時の間が望ましい。
2)週2~3回で,1回の運動時間は60分以内とする。

7.その他
1)高血圧症,糖尿病,肥満症などの妊娠中の合併症の予防と治療を目的とする運動療法は,専門医と相談の上で,十分に注意して実施すること。

出典:産婦人科部会・妊婦スポーツの安全管理基準

なかなか難しい言葉で書いてありわかりづらいですが、要するに7つの基準を守りましょうということです。もう少しわかりやすい言葉に変えて見ていきましょう。

  1. 妊婦さんが過去に早産や流産という診断を受けておらず、妊娠12週以降であり、妊娠経過が順調であること。
  2. 真夏の炎天下に屋外での運動は避けること。またウォーキングなどの陸上運動は平らな場所でやること。
  3. 有酸素運動で長続きさせられる運動であること。動きが激しくケガや転倒の危険があるものは避ける。妊娠16週以降の場合仰臥位(ぎょうがい/仰向けで寝ること)になるような運動は避けること。
  4. 妊婦さん向けのスポーツ(マタニティスイミング等)の場合、医療施設が併設されているか、運動開始前後に血圧や心拍、胎児の心拍測定などのメディカルチェックができる場所であること。個人でのスポーツをするときは、主治医にスポーツをしていることを伝えること、無理しないこと。
  5. 運動は自覚できる範囲で「ややきつい」以下におさえること。連続して運動を行うときは「楽だ」と感じるくらい。
  6. 妊婦さんの運動時間は午前10時から午後2時までの間が望ましい。週2~3回、1回60分以内にしましょう。
  7. 高血圧・糖尿病・肥満症等(妊娠中毒などがあてはまる)の合併症予防と治療を目的とした運動の場合は、医師に相談の上でどのような運動がいいかを決めて実施すること。

特に注意したいのは、3番目に書いてある運動の際のスポーツの種類。妊娠中の球技(テニス・バスケ・バレー等)はボールがおなかにあたったり、転倒の危険性がありますし、マラソンやランニングは有酸素運動ですが、心拍が上がりやすく、おなかの赤ちゃんに負担がかかりやすい運動なのでやめましょう。

また、妊娠前にやっていた運動に関しては医師と相談の上でやっていいと判断される場合とダメと判断される場合があります。基本は妊娠中、おなかの赤ちゃんに負担がかからない運動をチョイスするようにしましょう。

妊娠中におすすめの運動法

マタニティスイミングでリラックスする妊婦

妊娠中には「有酸素運動」を「長めに続ける」というのがいいとされています。ではどのようなものが有酸素運動で、どうしたら長く続けられるのか。ご紹介しましょう!

妊娠中に有酸素運動がおすすめされる理由

有酸素運動というのは簡単に言えば、「酸素を使って脂肪を燃やし、エネルギーにする運動」ということです。それって運動全部そうじゃない?と疑問に思えますが、瞬間的に力を使うような運動(筋トレ・重量挙げ・短距離走等)は酸素だけでなく、筋肉に蓄えられた糖質をエネルギーに変える「無酸素運動」という運動です。つまり、有酸素運動をしたければ比較的ゆっくりとした動きを長めに続けなくては意味がないということですね。

有酸素運動では脂肪が燃やされます。つまり妊娠中運動不足で脂肪がつきやすい体にとっては脂肪燃焼のチャンス!というわけです。妊娠中に難しい体重管理や、産道についてしまった脂肪を落とすという点では、有酸素運動が妊婦さんにうってつけですね。

ウォーキング

妊娠中のウォーキングはおすすめ!とよく言われる理由も有酸素運動にあります。ジムやマタニティ教室に通わなくても、普段の歩き方を意識して変えると良い運動になります。

妊娠中のウォーキングで、意識するポイントは…。

  • 背筋を伸ばし、普段より少しスピードを早めに歩く
  • 両腕を振るように意識する

この2点だけをしっかりと意識してウォーキングしてみましょう。意外にたいへんで、良い運動になることがわかると思います。
また、このときの手荷物はできれば両腕を動かしやすいようにリュックサックに。ペットボトルのミネラルウォーターにタオルといった運動グッズや、何かあったときのための母子健康手帳、保険証等も忘れずに持っていきましょう。ウォーキングコースのトイレがある施設や、休憩スポットなども確認しておくといいですね。

マタニティスイミング

妊婦さん向けのスイミングスクールで、泳ぐというより水中での運動がメインとされています。例えば「歩く」運動は、水中のほうが陸上の約28倍の抵抗を受けるとされており、かなり運動量が上がるということが分かりますよね。
マタニティスイミングに参加できるのは妊娠経過が順調な妊娠14週頃~妊娠37週頃までとされています。(教室によって差があるので各教室のHPなどで確認をしてみましょう。)
マタニティスイミングには基本、看護師さんが常駐し、運動前後のメディカルチェックもしてもらえますし、プロの水泳教師による指導もあり、一人でやるより安心ですよね。また、同じ妊娠中のママもたくさん集まるので、交流の場にもなりますから、運動と同時にストレス発散にもつながるのではないでしょうか?

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マタニティヨガ

マタニティヨガでストレス発散する妊婦

ヨガの呼吸法や動きはダイエットに役立つと一時期ブームでしたよね。妊婦さんでもできるマタニティヨガにも同じ効果が期待され、お産にむけた基礎体力や筋力UPが期待されています。
自宅で一人でもできますが、ヨガ教室や、あるいは地域の公民館などで開催されていることがあるようです。ウォーキングやマタニティスイミングにくらべると、冬の寒い時期でも室内でできるので、気軽に始められますよね。
布団の上やヨガマットの上で、ゆっくりとしたポーズをとり、ヨガの呼吸法をすることで有酸素運動ができ、ヨガ独特の動きは股関節を広げたり、下半身のむくみ解消にも役立ちます。自宅でマタニティヨガを始める際には、専用のDVDやインターネットサイトなどに詳しいやり方や呼吸法が解説してありますので、しっかりとそれに沿って無理のない範囲で続けてみましょう。

マタニティビクス

マタニティビクスとは、軽快なリズムに合わせて動くことで有酸素運動をするものです。普段でいうエアロビクスに近い運動ですね。少し激し目な運動なので、やる前には医師の許可をもらうようにしましょう。
マタニティビクスを始められる時期は教室によって違いますが、大体妊娠13週~分娩直前までOKというところも。時期についてはかなり差があるので、各教室に確認してみましょう。また、マタニティスイミングとおなじく、開始前後にメディカルチェックを受けることができますので、安心です。
音楽に合わせて動いたり、ストレッチをしてみたり、妊婦さん向けの股関節強化やお産に必要な呼吸法や姿勢をイメージしたトレーニングなど、まさに出産に向けた準備運動をする場となっているようです。妊婦さんが集まる場の一つでもあるので、情報交換したり、おしゃべりしながら楽しく運動できるのも魅力の一つです。

自宅で行えるストレッチ

妊婦が家庭でもできる軽いストレッチ

スイミングもヨガもビクスも、行きたいけど近くに場所がない!お金もない!という時もありますよね。自宅でも簡単にできるストレッチや運動をご紹介します。

妊婦さん向けスクワット

椅子や台など、掴んで体を支えることができるものを準備します。
両足を肩幅に開いて、背筋を伸ばし、ゆっくりしゃがみます。しゃがんだ状態でちょっと時間をおいてからゆっくり立ち上がります。回数は10回1セットで、1日1~2回程度を目安に毎日続けることがポイントです。
注意点は妊娠後期(8ヶ月から10ヶ月)に入ったら一旦スクワットはやめましょう。子宮が柔らかくなっているときにスクワットをすると破水や陣痛等に影響がある可能性が出てきます。妊娠後期に入ったら医師にスクワット、あるいは運動をしていいかどうか確認しましょう。

普段の家事を運動に変える!

掃除・洗濯・洗濯干し・お皿洗い…。どれも普段当たり前にやっていることですが、これもやり方を変えれば運動につながるんです。

  • 掃除機を使う時にゆっくりストレッチをするように前後に広げて曲げ伸ばししてみる。
  • 掃除のときに、四つん這いになって雑巾がけをしてみる。
  • 洗濯物を干すとき、背筋を伸ばして呼吸をゆっくり深呼吸しながらやってみる。
  • お皿洗いをしているときにちょっとスクワットをしてみる。

これだけを意識してやってみると、心地よい疲れがやってきます。特に背筋を伸ばす。呼吸をゆっくりする点を意識すると、普段の家事がいい運動になりますよ!

妊娠中の運動は快適なマタニティライフと安産に繋がる

妊娠中の運動はおなかも大きくなっていくにつれて大変になり、ついついさぼりがちです。でも、妊娠中の体重管理、お産に向けた体力づくりにも役立つのですから、ウォーキングや室内でできるストレッチなど、手軽にできるものからはじめましょう。自分ひとりだと続かないと思う方は、ママ友作りもかねて、マタニティスイミングやマタニティビクスなどの教室に通うのもおすすめです。

運動は体だけでなく、心のリフレッシュにもなります。始める前はなんとなくダルイと思っていても、終える頃にはスッキリした気持ちになっていることも珍しくありません。毎日やらなきゃと思うと負担になるので、今週は週2回できた、来週はもう少し時間を長めに…など、ハードルは低くても続けることが大切です。