ダウン症と胎動の関係

ダウン症と胎動の関係は?胎動の強弱とダウン症の関連性

ダウン症児は胎動が弱い、逆に胎動が強いとダウン症児の可能性があると聞いたことがある方がいるかもしれません。胎動の強弱とダウン症の関係性を紹介します。21トリソミーと呼ばれるダウン症の特徴やダウン症が確定するまでの検査方法なども解説します。

ダウン症と胎動の関係は?胎動の強弱とダウン症の関連性

エコーや胎動にダウン症の特徴は?妊娠中のダウン症の診断

ダウン症の赤ちゃんであるかどうかを検査で早めに知りたいという方も多いかと思います。最近では胎児ドックもあり、妊娠初期にダウン症であるかどうかの診断ができる施設が増えてきています。
そのため様々な情報が飛び交い、もしかしてダウン症の赤ちゃんとそうでない赤ちゃんでは胎動も違うのでは?と思う方や実際にそのように信じている方もいるようです。
本当のところはどうなのか、紹介します。

胎動の多い少ないとダウン症は関係ある?

ダウン症と言えば健常児よりも筋力が弱いと思われているため、胎児の段階でも胎動が弱いのではないかと考えている人がいるようです。
実際に胎動とダウン症にはどのような関係があるのでしょうか。

ダウン症児は筋力が弱いから胎動も弱い?

胎動を感じている妊婦さん

そもそも胎動とはお腹の中にいる赤ちゃんが、お腹の中で動いて子宮の壁にぶつかることを言います。赤ちゃんが成長すると、早い人では妊娠16週からお腹がグイッと押される感じがします。
元気な赤ちゃんの場合、お腹を強く蹴るため痛い場合もあります。そのため、胎動が激しすぎて寝られない妊婦さんもいるようです。

また、お腹を強く蹴るため、足の形がお腹に見える場合もあります。胎動には個人差があるので、ママによってその感じ方は違います。

このように胎動は赤ちゃんが動くことで起こる現象なので、筋力が弱い傾向があるダウン症児の場合、胎動が弱いのではないかと信じている人がいるのです。

胎動が少ない赤ちゃんはダウン症?

実際には胎動が多いか少ないかというのはママの感じ方によって違います。特に初産であれば胎動が多いか少ないかは分からないですよね。
こうした現状をふまえると、胎動が多いか少ないかでダウン症かどうか分かるということはないと言ってよいでしょう。

他にもしゃっくりとダウン症の関係を疑う人もいるのですが、それもはっきりとしないようです。胎動が多いかどうかとダウン症の関係で気を使うよりも、胎動が少ない場合は別の異常が考えられるので、すぐに医師に相談した方が良いでしょう。

胎動が少ない場合の病気とは

胎動が減少した場合、胎児に酸素や栄養が送られておらず、心拍が低下している可能性があります。臨月に入ると出産に向けて赤ちゃんの頭が固定され、赤ちゃんはママのお腹の中を自由に動くことができないので胎動が減ると言われています。

しかし、いくら臨月といえども胎動が無くなるということはありません。眠っている場合の時もありますが、24時間以上胎動が感じられない場合は何らかの問題がありますので、必ず担当医の指示を受けるようにしましょう。妊婦検診の日まで待とうと思うかもしれませんが、心配な場合は電話をしてすぐに受診することをお勧めします。

胎動の他に特徴は?超音波検査で知るダウン症胎児の傾向

聴診器でお腹の赤ちゃんの様子を見る医師

ダウン症の胎児の場合、エコー検査でいくつか特徴が見られます。前述した通り、エコー検査だけでは確定診断はできませんが、胎児がどのように見えたらダウン症かとあらかじめ知っておいた方が良いでしょう。
また最近では4Dエコーが用いられるようになり、胎児の形に関してはよく分かるようになったため、より詳しくダウン症の可能性について知ることができるようです。

ダウン症の赤ちゃんの判断は?代表的な身体的・性格的特徴
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ダウン症児の指の特徴

ダウン症児の場合、小指の関節が1つ少ない、指同士の幅がおかしいことがあると言われていますが、これは胎児の場合もおなじような特徴が見られるのでしょうか。

指の数が違う・関節が1つ少ない

ダウン症の胎児の場合、指の数が違ったり、指の数はあったとしても小指の関節が1つ少なかったりする場合があります。指の数が違う場合はエコーですぐに分かりますが、小指の関節が1つ少ないのはエコーではなかなか分かりません。
これは生まれた後でもよく見ないと分からないということもあります。また指の数が違うからと言って必ずしもダウン症だとは限らないことも覚えておきましょう。

指同士の幅がおかしい

ダウン症の胎児の場合、指同士の幅が一様でない場合があります。親指と人差し指の間隔と他の指との間隔が大きく違います。こちらもダウン症児だけに当てはまる特徴ではありません。

ダウン症児の鼻の特徴

ダウン症児は鼻が低く顔が平らになっているのが特徴です。こうした特徴は胎児の段階から確認できますが、そもそも胎児がそのような特徴を持っている場合もありますので、必ずしもダウン症であるとは言えないでしょう。

鼻の大きさがおかしい

鼻の大きさが小さい理由は鼻骨がしっかりと形成されていないためです。だいたい妊娠12週目になると、鼻骨が形成されますので、この時期に鼻骨が形成されていない場合はダウン症が疑われます。ただもともと鼻が低い赤ちゃんである可能性もあるので、確定診断をする必要があります。

ダウン症児の首の特徴

パパに肩車をしてもらう赤ちゃん

胎児がダウン症であるかどうかの判断を首の太さで判断するというのを聞いたことがあるかと思います。どのような首の状態であればダウン症の疑いありとされるのでしょうか。

首の後ろが膨らんでいる

首が太く見えるのは首の後ろに浮腫があるからだと言えます。だいたい首の後ろが3.5mm未満で0.5%、4mmになると20%、5mmだと30%、6mmだと50%と言われているので、6mm以上の厚さがあるかどうかがダウン症かどうかの基準です。
ただこれもあくまでも疑いの段階ですし、測定方法が難しいので、必ず確定検査を受けるようにしましょう。

ダウン症児の手足の特徴

ダウン症の胎児の場合、手足に特徴が出ます。これは妊娠期後期になるとエコーでも分かるようになります。ただし、これも子供によって違いますので、必ずそのような特徴が出るとは言えないということは覚えておきましょう。

手足が短い

ダウン症の胎児の場合、成長が遅いので、手足が短いという特徴があります。ただ極端に短いというわけではないので、手足の長さだけでダウン症であるかどうかを判断するのは危険でしょう。

ダウン症児の臓器の特徴

ダウン症の胎児の場合、臓器、特に心臓に異常が出る場合があります。胎児の場合、心拍数を測ることでその異常を見つけることができます。最近では4Dエコーによって心臓をはっきりと確認することができるため、以前よりもエコー検査でよりダウン症の可能性を判断することができるようになりました。

心臓の異常

4Dエコーの登場によって、心臓の形もはっきりと確認できるようになりました。ダウン症の胎児の場合、健康な赤ちゃんと比べ心臓が小さく、壁が薄いなどの違いが見られます。また心拍数が異様に高い場合もダウン症が疑われる場合があります。
ただし、いくらエコーが発達したからと言って確定診断は必要です。ダウン症だと決めつけないで、検査を受けるようにしましょう。

21トリソミー(ダウン症)と13・18トリソミーの違い

お腹の胎動を両手で感じる妊婦さん

トリソミーには21トリソミー以外にも13トリソミー、18トリソミーと3つの染色体異常のタイプがあります。13トリソミーと18トリソミーは出産前に胎児が亡くなってしまう場合が多いのですが、21トリソミーの場合、そのまま出産に至ることが多くあります。
この21トリソミーがダウン症候群と言われています。

21トリソミーの胎児は手がパーの状態になっている

21トリソミー(ダウン症)にはどのような特徴があるのでしょうか。また、13トリソミー、18トリソミーとの違いは、さらには健常児との違いは何でしょうか。

21トリソミーの胎児は手がパーの状態になっていると言われています。逆に13トリソミーと18トリソミーは手がグーのままだと言われます。
健常児は手を握ったり開いたりするので、手がパーの状態でいる場合は、21トリソミーの疑いがあります。

21トリソミーとは

21トリソミーとは染色体異常のことで、21番目の染色体が通常2本であるところ、1本多い3本になっているため、「21トリソミー」と言います。同様に13トリソミーは13番目の染色体が3本であり、18トリソミーは18番目の染色体が3本になっています。ダウン症児の95%が21トリソミーだと言われています。

ダウン症かどうかを妊娠中に診断するには?ダウン症の検査方法

ダウン症の胎児の場合、まずはその可能性があるかどうかの検査をします。そこでダウン症の疑いあるとなれば、ダウン症を確定させる検査をすることになります。最初の可能性を調べる検査では確定診断はできませんので、必ず確定診断を受けるようにしましょう。

検査のきっかけ(ダウン症を疑った理由)

赤ちゃんが写ったエコー写真

自分の赤ちゃんがダウン症かもしれないと疑う理由としては、ひとつは妊婦健診のエコー検査で医師に首の後ろの浮腫について指摘されることだと思います。
また、最近は年齢とダウン症児の生まれる確率について多く報道されていますので、高齢出産の方はダウン症児が生まれるかもと疑うこともあるでしょう。

エコー検査

妊婦健診では必ずエコーを見ます。最近では4Dエコーも登場して、胎児の形についてよく分かるようになりました。
そうした技術の進歩とともに、ダウン症かもしれないという指摘がされることが増えてきます。エコーをきっかけにダウン症かどうかの検査を勧められることもあります。

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高齢などダウン症リスク要因を持つ

年齢が上がれば上がるほどダウン症児が生まれる可能性は増えてきます。最近では「卵子の老化」など高齢出産とダウン症の関係が盛んに報道されるようになりました。
そのため、高齢で出産する方の中にはダウン症を疑い、胎児ドックを受診する人も増えているようです。

可能性が分かる検査【非確定検査】

まずはダウン症であるかどうかの可能性について調べます。この検査はあくまでもダウン症の疑いがあるというだけなので、実際にはダウン症でない場合もあります。

そのため、ここでダウン症の疑いありとされた場合はダウン症を確定させる検査をすることになります。これらの検査は胎児と母体にリスクのない検査になります。

超音波検査

超音波のエコーによる検査は毎回、お腹の赤ちゃんの様子を見るために行われています。そこで、首の後ろに厚みがある場合、首の長さが短かったり、手が短かったりした場合はダウン症の疑いがあると診断されます。
ただし、エコーで首の浮腫を測るには技術と経験が必要です。

イギリスではこの首の浮腫を正確に測ることができる資格を発行しており(FMFのNT資格)、日本でもこの資格を持っているドクターがいます。
こうした資格を持っている医師に診てもらえれば良いですが、日本ではこの資格を持っている人は少ないというのが現状です。

血清マーカー

妊婦から採血して血液からダウン症の可能性を調べます。検査の精度は約86%だと言われていますが、流産するリスクもないので、まずは血清マーカーを使います。
血清マーカーには胎児ドックなどでよく名前を聞くクアトロテストがあります。「クアトロ」とは「4」の意味であり、血液中の4つの成分(AFP, hCG, uE3, Inhibin A)を測定します。

この結果からダウン症、18トリソミー、開放性神経管奇形にかかっている確率が分かりますが、クアトロ検査はあくまでも可能性を示す検査ですので、確定診断ではありません。
逆に陰性であっても実際にはダウン症である可能性も捨てきれません。ダウン症の可能性が高い、もしくはダウン症に対して不安に感じている方は確定診断を受ける必要があります。

新出生前診断

最近話題になっているこの検査ですが、血液中の遺伝子を解析して、胎児の染色体や遺伝子に異常がないかどうかを調べる検査です。妊婦から採血するので流産のリスクはなく「ダウン症ではない」という陰性的中率は99%以上だと言われています。
ただし、この検査を受けるには条件がありますし、費用も20万円ほどかかります。また、この検査結果は確定診断ではありませんので、この後に羊水検査を受ける必要があります。

2013年から始まったこの検査ですが、2016年まで2万7696人がこの検査を受け、陽性反応が出たのは全体の1.7%にあたる469人、346人が羊水検査で異常が確認され、そのうちの334人が中絶しました。実に96.5%の人が中絶したことにより「命の選別」だという批判もされています。
しかし、子供に対して親が責任をとる必要があるという立場で言えば、どのような選択もその家族を責めることはできないでしょう。

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ダウン症を確定させる検査【確定検査】

妊婦さんのエコー検査をする医師

ダウン症の可能性があると判断された場合、次にダウン症かどうかの確定診断を行います。その検査には羊水検査と絨毛検査がありますが、これらの検査は流産のリスクがあるので、そのリスクに関しては医師と確認してから検査を実施するようにしましょう。

羊水検査

お腹に注射針を刺して羊水を抜き出し、その羊水を検査します。上述した通り、流産の可能性があり、その可能性は300人に1人だと言われています。
検査の精度としては99%以上ですので、確定診断として用いられます。そうは言っても1%以下ではありますが、陽性だと判定されたのに陰性、陰性だと判定されたのに陽性という場合もあります。

絨毛検査

羊水検査と同じでお腹に駐車橋を刺して、赤ちゃんの胎盤になる前の絨毛を採取して検査します。こちらも流産のリスクがあり、その可能性は300人に1人だと言われています。
検査の精度としては98%程度ですので、確定診断として用いられます。

検査を受ける前には気持ちをしっかり持ちましょう

胎動によってダウン症かどうかは分かりませんし、エコー検査でもダウン症であるかどうかは分かりません。
ダウン症の疑いありとなると不安になりますが、あくまでも可能性です。必ず確定診断を受けて、結果を確認してからその後どのようにしていくのか考えていきましょう。

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