乳歯の歯並びをよくする方法

乳歯の歯並びを永久歯が生えるまで理想的に保つには

乳歯の頃の歯並びはどのような状態が理想的なのでしょうか。子供の乳歯の歯並びを悪くしないには親の気づきが大切です。ここでは、乳歯の頃の歯並びが大人になってからの歯並びに影響を与えるのか、歯並びを良くするための方法について探ります。

乳歯の歯並びを永久歯が生えるまで理想的に保つには

乳歯の歯並びはどんな状態が理想?2歳までの歯並びを知ろう!

乳歯の歯並びは、どのようになっているのが理想的なのでしょうか。子供の歯並びの良し悪しは親の責任です。「うちの子の歯並び、もしかして変?」と悩む前に、歯並びを悪くする原因を知り、自然な歯並びの状態を理解しておきましょう。

乳歯の歯並び!生え始めの頃から2歳までの理想的な状態

乳歯を見せてはにかんでいる女の子

1本1本乳歯が生えてくることで、歯並びは変化していきます。生えたての頃と1歳前後、1歳半前後、2歳前後の平均的な歯並びはどのようなものなのか見ていきましょう。

生えたて頃の状態

乳歯が生え始めるのは生後6ヶ月頃からと言われますが、歯の発育の早い赤ちゃんでは、3ヶ月頃に生え始めることもありますし、ゆっくり目の赤ちゃんでは、最初の1本が9ヶ月を超えてからということもあります。歯が生えるタイミングは個人差が大きいので、なかなか生えないとしても過度に心配する必要はありません。

早めに生えてもゆっくり目に生えても、下の前歯から生え始めるケースが多いです。また、下の前歯が2本、上の前歯が2本と、下から上へ、前から後ろへと生えることが一般的です。

ただし、大人になると上の歯が下の歯にかぶさるように生えそろうことが多いですが、乳歯の生え初めのころは、下の歯が上の歯にかぶさるように生えることがあります。これは、後ろまで全ての歯が生えていないために、歯が上手に噛み合わさらずに起こる現象です。すべての乳歯が生えそろうと自然に治りますので、この時期の歯並びは特に神経質になる必要はありません。

1歳の状態

多くの赤ちゃんに、1歳前後に前歯の上下4本ずつ、計8本が生えそろいます。下の歯が上に覆いかぶさっていることや歯の隙間が大きいこともあるかもしれません。赤ちゃんによっては、斜め向きに生えることもあります。いずれの状態も個人差が大きいために生じることですから、特に気にせず、虫歯にならないようにだけ注意をしてください。

1歳半の歯並びの状態

ほとんどの赤ちゃんに、1番奥の4本の臼歯以外の16本が生えそろいます。1歳から1歳半の間にお住まいの地方自治体で健診が行われますので、歯並びなどで気になる点がある場合は、健診時に歯科医等の専門家に尋ねるようにしましょう。

歯が全体的に小さく、すべての歯の間に大きく隙間が空いていることがあります。これは、乳歯と比べると格段に大きい永久歯に生え換わるときのためのスペースですので、特に気にする必要はありません。反対に、すべての乳歯が1mmの隙間もなくぴっちりと並んでいるときは、永久歯に生え替わったときに歯並びが悪くなってしまったり、何らかの矯正が必要になったりすることがあります。

2歳の歯並びの状態

2歳も1歳半のときと変わらず、1番奥の臼歯以外の16本が生えそろっている時期です。早い子供では、臼歯が1つ2つ見えるようになっているかもしれません。歯並びの良い子供と悪い子供の個人差が大きくなる時期でもありますが、いずれも永久歯に生え換わったら歯並びも変わりますので、虫歯にならないことだけに注意をしてケアをしてあげましょう。

乳歯が生える順番は?

乳歯が生える順番は、次のようになることが多いです。ただし、歯の生える順番は個人によって異なりますので、もし違ったとしても心配しないでください。

乳歯の生える順番

  1. 下の一番前の歯が2本
  2. 上の一番前の歯が2本
  3. 上の前から2番目の歯が2本
  4. 下の前から2番目の歯が2本
  5. 上の前から4番目の歯が2本
  6. 下の前から4番目の歯が2本
  7. 上の前から3番目の歯が2本
  8. 下の前から3番目の歯が2本
  9. 下の前から5番目の歯(1番奥の歯、2歳~2歳半頃に生えることが多い)が2本
  10. 上の前から5番目の歯(1番奥の歯、2歳3ヶ月から2歳9ヶ月頃に生えることが多い)が2本

気になる乳歯の歯並び!乳歯の歯並びは永久歯にも影響が出るか?

歯を見せて笑っている男の子

せっかくならキレイな歯並びに育ってほしいものです。乳歯の頃の歯並びは、大人になってからの歯並びに影響を与えるのでしょうか。

すきっぱ

歯と歯の間に適度な隙間がある方が、永久歯がまっすぐに生えやすくなります。ですから、すきっぱの方が、大人になってから歯列矯正しなくても良くなる可能性が高いと言えるのです。ただし、これは適度な隙間の場合に限ります。あまりにも歯と歯の隙間が大きいと、永久歯もすきっぱになってしまうことがありますので、よく観察してください。

処置や経過観察の仕方

乳歯と乳歯の隙間が大きいからといって、特に何かの処置を行う必要はありません。ですが、あまりにも歯と歯の隙間が大きい場合や歯の長さが極端に短い場合、歯の大きさが小さすぎると思われる場合は、歯科医に相談した方がいいでしょう。できれば子供の歯を専門に扱っているところに行き、気になるところを相談してみるようにしてください。

癒合歯(ゆうごうし)

隣同士の歯がくっついて1本に見えるようになっていることを「癒合歯」と言います。癒合歯は永久歯よりは乳歯によく見られる現象ですので、歯がくっついて生えたとしても特に驚く必要はありません。

癒合歯に多く見られるケースは、下の前から2番目と3番目の歯がくっついてしまうパターンです。その次に、上の歯もしくは下の歯の1番目と2番目がくっついてしまうパターンが多いです。

処置・経過観察の仕方

癒合歯そのものは、特に珍しい現象ではありませんので、何らかの処置を行う必要はありません。ですが、癒合している歯と歯の間に溝が生じ、食べ物のカスが溜まりやすくなりますので、虫歯にならないように特に念入りにケアをする必要があります。

また、癒合歯が抜けた後、本来は同じスペースに2本の永久歯が生えてくるはずですが、1本しか永久歯が生えてこないということがよくあります。1本しか生えてこないので、左右の歯並びのバランスが崩れ、すきっぱになってしまったり、噛み合わせが悪くなってしまったりします。

その他にも、癒合歯が抜ける前に永久歯が生え始めたりすることや、癒合歯の後に生える永久歯が異常に小さくなっているケースも珍しくありません。決して珍しい現象ではない癒合歯ですが、癒合歯自体のケアも抜けた後のケアもおろそかにしないようにしてください。

乳歯が抜けていないのに永久歯が生える

乳歯が抜けていないのに永久歯が生えてくることがあります。同じ場所に歯が2本生えることになりますので、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなったり、噛んだときに歯茎などに当たって痛くなってしまったりします。また、永久歯がまっすぐ生えられずに、斜め向きに伸びてしまうこともあります。

処置や経過観察の仕方

乳歯がぐらついていないのに永久歯が生え始めた時は、すぐに歯科に行き乳歯を抜いてもらうようにしましょう。ただし、診断によっては、経過観察を勧められることがあります。また、乳歯がぐらついてはいるもののまったく抜けない場合も歯科医の診察を受け、適切な処置を受けるようにしましょう。

永久歯が生え始めてから数日後から数週間後に乳歯が抜けた場合は、斜めに生えていた永久歯が自然に正しい位置に戻ることがあります。乳歯が抜けるタイミングと永久歯が生え始めるタイミングによっては矯正が必要になるかもしれません。数日から数週間くらいの誤差の場合は、特に心配しなくても大丈夫です。ただし、個人差がありますので、こまめに歯科医の診察を受けるようにしましょう。

乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない

下の歯が抜けそうになってビックリしている女の子

乳歯が抜けるタイミングに前後して永久歯が生えてくることが多いですが、場合によっては乳歯が抜けて何ヶ月経っても永久歯が生えてこないこともあります。

処置や経過観察の仕方

数ヶ月なら経過観察でも良いですが、半年経っても永久歯が生えてこないときは何らかのトラブル(そのスペースに生える永久歯が存在しない、永久歯が自力で上に生えることができない等)が起こっている可能性があります。すぐに歯科医の診察を受けるようにしましょう。

永久歯が自力で上に生えることができない場合は、永久歯を上に引き上げる矯正等を実施できることもあります。早めに気付いて、早めに診察を受けるようにしてください。また、乳歯や永久歯の生えそろいや抜けた状態を把握するためにも、母子手帳を使い、歯が抜けたり生えたりする度にメモを取るようにしてください。

今すぐチェック!歯並びを悪くする原因

癒合歯やすきっぱなど、元々の歯の状態だけが歯並びに影響を与えているのではありません。普段の習慣によって歯並びが悪くなってしまうこともあるのです。

指しゃぶり

指しゃぶりをしている男の子

指をしゃぶる癖があると、前歯が前に出てしまいやすくなります。特に上の前歯が突きだすように出てくることがありますので、キレイな歯並びを目指すなら、なるべく止めさせたい習慣だと言えるでしょう。

指しゃぶりによる悪影響は前歯が出ることだけではありません。歯と歯の間の隙間が必要以上に広がることもありますので注意が必要です。歯と歯の間の隙間が必要以上に広がると、無意識にその隙間に舌を入れて、さらに歯と歯の間の間隔を広げてしまいます。

舌を歯と歯の間の隙間に入れる癖がある子供は、話すときも舌を前に突きだしてしまうことがあり、サ行やナ行、タ行などが正しく発音できず、舌足らずな話し方になってしまうのです。

また、指しゃぶりを続けることで噛み合わせが悪くなることがあります。歯並びの中心線が左右のいずれかにずれてしまったり、奥歯がかみ合わなくなったりすることもありますので、影響が出ないうちに指しゃぶりを止めさせる必要があるでしょう。

おしゃぶり

おしゃぶりを続けると、指しゃぶりと同じような影響が出てくることがあります。おしゃぶりすることで上の前歯が突きだすような形になったり、前歯の歯と歯の隙間が広がったり、噛み合わせが悪くなったりします。4歳から6歳くらいまで長くおしゃぶりを続けている場合には、前歯だけではなく口元の骨格全体が前に出るようになることもあります。

それに加え、おしゃぶりを長時間口に入れておくことで、口を開けていることが普通の状態になってしまい、鼻が詰まっているわけでもないのに口呼吸をしてしまうようになります。口呼吸をすると息が臭くなったりウイルスを吸い込みやすくなったりします。できるだけ口を閉じさせる習慣をつけるためにも、おしゃぶりは適度な時期が来たら止めさせるようにしたいものです。

虫歯

虫歯になることで、虫歯のない方の歯ばかりを使って噛むようになると、歯並びがいびつになるだけでなく、顔の骨格も左右不均等になってしまいます。また、歯の中に気になる部分があると、無意識に舌でその部分を押したりするようになりますので、周辺の歯の隙間が広がったり、外側に歯が飛び出るようになることもあります。

歯列矯正はいつから始めるのが良いか?

今は歯並びを気にする人が増えています。自分の歯も当然ながら、子供にもキレイな歯並びになってほしいと願う親は少なくありません。自然な状態でキレイな歯並びになるのがベストですが、どうしても歯並びの一部あるいは全部が歪んでしまうことや前後にずれてしまうことがあります。そのようなときは、いつ、歯列矯正を始めることができるのでしょうか。

小学校低学年

マウスピース

歯科医によっては、永久歯への生え替わりの時期に、マウスピースを装着して永久歯をまっすぐに生えさせるようにすることがあります。昼間はマウスピースを外し、就寝中だけマウスピースを装着するように指導することが一般的です。

小学校4年生

永久歯の半分以上が生えてくる小学校4年生から5年生のタイミングで、歯列矯正を勧める歯科医もあります。生え替わりの時期でもありますので、歯が動きやすく、短期間で終了するというメリットがあります。ただし、歯列矯正終了後に新しい永久歯が生えると、歯並び全体がずれてしまうこともあるというデメリットがあります。

中学校1年生

親知らず以外はすべて生えそろってから、歯列矯正を勧める歯科医も少なくありません。小学校のころと比べると歯は動きにくいですが、すべて生えそろっていますので、後でずれることがないというメリットがあります。

乳歯の歯並びが気になるときは、普段の生活をチェック!

毎日こまめに口の中や噛み方を観察し、永久歯に生え替わってもキレイな歯並びを保てるようにしてあげたいものです。指しゃぶりやおしゃぶりを使用している方は、歯やあご、呼吸に影響が出ないためにも、4歳を過ぎたら自然に止められるように指導していく方が良いかもしれません。子供の歯並びの良し悪しは、親の気づきが左右することを覚えておきましょう。

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