タンデム授乳のやり方

タンデム授乳は赤ちゃんへのメリット大!母体の負担も大!?

「タンデム授乳」は、双子や年子でも母乳で育てたい、上の子の自然卒乳を待ちたいと考えているママにとって、母乳育児の選択肢を広げてくれる授乳方法です。タンデム授乳のやり方、メリットやデメリットをご紹介すると共に、タンデム授乳は痩せる?虫歯が移る?といった疑問にお答えします。

タンデム授乳は赤ちゃんへのメリット大!母体の負担も大!?

タンデム授乳のメリットやデメリット、注意点とは?

「タンデム授乳」とは、双子や年子などを母乳で育てているママが取り入れている授乳スタイルです。「次の子を妊娠しても、上の子には自然に卒乳させたい」というママの希望を叶えられるため、最近では母乳育児における選択肢の一つとして知られています。

しかし、馴染みのない授乳法だけに、タンデム授乳に抵抗があったり、不安を感じているママも少なくありません。

今回は、タンデム授乳の方法やメリット・デメリット、タンデム授乳をする際の注意点をご紹介します。タンデム授乳を経験したママの体験談も掲載しているので、授乳スタイルの選択肢を広げ、双子や年子育児、自然卒乳への不安を少しでも軽減しましょう。

タンデム授乳とは?

双子の赤ちゃんにタンデム授乳をする母親と横から見守る夫と娘

タンデム授乳とは、妊娠中の授乳も含め、兄弟姉妹でママのおっぱいを分け合って飲むことです。双子の育児でよく見られるスタイルですが、母乳育児中に妊娠・出産する年子育児にも取り入れられています。

「次の子を妊娠したら断乳すべき」という医師もいますが、妊娠経過に問題がなければ必ずしもそうする必要はありません。自然な卒乳を目指しているママが母乳育児中に妊娠するのは珍しいことではなく、上の子がどうしてもおっぱいを欲しがり、結果的にタンデム授乳になってしまったというケースもあります。

双子や年子でも、できるだけ長く母乳育児を続けたいと考えているママにとって、タンデム授乳は効率的でメリットが多い方法です。

タンデム授乳のやり方

タンデム授乳の方法に決まりはありません。子供の成長に合わせ、ママの体に負担のない方法を探すのが一番です。ここでは、一般的に行われているタンデム授乳のやり方として、2人同時に授乳する方法と、一人ずつ順番に授乳する方法をご紹介します。

2人同時に授乳する方法

2人同時に授乳する場合、双子か年子かで方法は違ってきます。生まれたばかりの双子の場合は、授乳クッションの上に2人の頭を向かい合わせるように寝かせ、それぞれをフットボール抱きにして授乳します。

年子で上の子がお座りできる場合は、赤ちゃんを授乳クッションに寝かせ、上の子には座って吸ってもらいましょう。下の子もお座りできるようになったら、2人を縦抱きにして膝の上に乗せて授乳します。

同時に授乳する方法は、2人の体を支えるママの手首や腕に負担がかかります。また、上の子が赤ちゃんの授乳を邪魔してしまいママを困らせることも。効率的ではありますが、無理をせず時間差で授乳する方法も試してみましょう。

2人時間差で授乳する方法

時間差で2人に授乳する場合は、下の子を先に飲ませます。上の子は離乳食や幼児食を食べることができますが、新生児は母乳だけが栄養源です。特に母乳の出が悪い時には、吸啜力(吸う力)の弱い新生児を優先させましょう。

もちろん、上の子もまだ幼いですから、叱られたり眠たい時には機嫌が悪くなります。そんな時は、順番を守るというルールを優しく教えてあげましょう。どうしても先に飲もうとする場合は、飲ませる順番を交代しながら対応したというママもいます。

タンデム授乳をする際の注意点

椅子に座り本を読む母親とタンデム授乳で気を付けること

タンデム授乳での母乳育児中は、一度に二人に母乳を飲ませるわけですから、一人の時よりもママは体調面や栄養面に気を付ける必要があります。

ママは十分に栄養を摂る

授乳中は、通常よりも多くのエネルギーを消費しています。頻回授乳で母乳の分泌量も増えるタンデム授乳はなおさらです。バランスの良い食事の中で、栄養を十分に摂るよう心がけましょう。水分も意識して摂るようにします。

夜寝る前はミルクを足すなど、無理に完全母乳育児にこだわる必要はありません。

飲ませる順番は下の子を優先

双子の赤ちゃんの下の子から授乳をしようとする母親と父親のイラスト

タンデム授乳をする際に忘れてはいけないのが、より多くの母乳を下の子に飲ませてあげるということです。食事から栄養を摂ることができる上の子と、生まれたばかりの下の子とでは、母乳の役割が大きく異なります

また、上の子と下の子の吸啜力の違いも考慮しましょう。同時授乳の場合、上の子が片方のおっぱいを強く刺激すると、もう片方からもたくさん母乳が出て下の子がむせてしまいます。左右のおっぱいをバランス良く吸わせ、乳腺炎などの乳房トラブルを予防することも大切です。

無理せず上の子の断乳も考えて

タンデム授乳がストレスになっては、子供のためにも良くありません。無理をせず、上の子の断乳も考えてみましょう。上の子にとっての授乳の役割は、栄養面ではなくママとの触れ合いです。

時には上の子を優先して2人でいる時間を作りながら、絵本を読んであげるなど、授乳に変わるスキンシップを大切にすることで自然と卒乳することもあります。

タンデム授乳のメリット&デメリット

タンデム授乳には、メリット・デメリットがあります。それを考慮し、ママの体調や子供たちの成長に合わせた母乳育児の方法を選択することが大切です。

タンデム授乳のメリット

母乳育児を長く続けたいと思っているママにとって、妊娠しても授乳を続けることができるタンデム授乳は、それだけでメリットがあります。

上の子の赤ちゃん返りの予防になる

兄弟姉妹が産まれる際に、ママを悩ますのが上の子の赤ちゃん返りです。年子育児だと赤ちゃん返りは少ないとも言われていますが、上の子が2歳前後の場合、トイレトレーニングを嫌がっておむつをしたがる、おっぱいを飲みたがるなどの行動が見られることもあります。

下の子が生まれるからといって無理に断乳せず、おっぱいは飲んでいいということにあらかじめしておくと、授乳によるママとのスキンシップで赤ちゃん返りの予防になります。また、自分も満たされているため、赤ちゃんへの嫉妬心が芽生えにくく、弟や妹を可愛がる傾向にあります。

母乳の出が良くなる

母乳の出をよくする方法として、よく挙げられるのが頻回授乳です。母乳は、赤ちゃんに吸われる刺激によって必要なホルモンが分泌され、量も増えていきます。

タンデム授乳は、上の子を卒乳させませんから、下の子が新生児の時から十分な母乳が出ます。また、上の子の吸啜力に助けられ、おっぱいが詰まりにくく乳腺炎になりにくい傾向があります。

ただし、赤ちゃんと上の子の両方を満たす母乳を生成できるかは、ママの栄養状態や体調・体質にも左右されることは覚えておきましょう。

タンデム授乳は痩せる?

母乳ダイエットという言葉があるように、母乳をつくり飲ませることは、多くのエネルギーを消費します。そのため、2人分の母乳をつくるタンデム授乳は痩せるといわれています。

しかし、母乳育児で痩せるというのは、結果であって目的ではありません。健康な体型を維持し、赤ちゃんにおいしいおっぱいをたくさん飲ませてあげることが最優先です。

甘いものや油ものを食べ過ぎたり、ダイエットを目的とした過度な食事制限は禁物。乳腺炎や母乳の出を悪くする原因となります。

タンデム授乳のデメリット

赤ちゃんの兄妹のイラストとタンデム授乳のデメリットとは何かを考える母親と

タンデム授乳は、産後の体に負担がかかることは間違いありません。タンデム授乳のデメリットを覚えておきましょう。

2人分の母乳を作り出す体への負担

タンデム授乳の大きなデメリットは、ママの体の負担になることです。特に、産後の疲れた体で2人分の授乳をするのは体力がいる大仕事。タンデム授乳が原因で、腱鞘炎や肩こり、腰痛に悩まされるママもいます。タンデム授乳をするなら、栄養をしっかり摂り、家事などの負担を最小限に減らすようにしましょう。

また、タンデム授乳をママ自信が恥ずかしがったり、卑屈になっていては、精神的な負担が増してしまいます。周囲に理解、協力してもらいながら、タンデム授乳を楽しむことが大切です。

虫歯菌感染のリスク

タンデム授乳で気になるのが、虫歯菌の感染です。残念ながら、上の子に歯が生えている場合、虫歯菌感染の可能性はゼロではありません。さらに、風邪などのウイルスの感染も心配です。

生まれたばかりの赤ちゃんにアルコールを使用した消毒はできませんが、滅菌されたコットンなどを使い、おっぱいを清潔に保つよう心掛けましょう。

赤ちゃんの虫歯予防・我が子を虫歯っ子にしない乳歯ケア
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上の子への授乳が気持ち悪い?

いざタンデム授乳をしてみると、上の子への授乳にストレスを感じ、気持ち悪いとさえ思ってしまうママが多くいます。これは、生まれたばかりの赤ちゃんに母乳を飲ませてあげたいという、母親の本能が働いているためと考えられており、自然な心の変化です。

しかし、急に上の子を突き放してしまうのはママの身勝手。卒乳を早められるよう、授乳以外でのスキンシップを大切にし、優しく言い聞かせてあげましょう。

タンデム授乳Q&A

タンデム授乳は、妊娠経過に影響を与えないのか、赤ちゃんへ初乳を飲ませることができるのか、気になる点をまとめました。

妊娠中の授乳は問題ない?

正常な妊娠経過をたどっている人は、妊娠中に授乳を続けても問題はありません。しかし、母乳を生成するホルモンには子宮を収縮させる働きがあることから、妊娠中の授乳に否定的な医師もいます。

特に、切迫早産や妊娠高血圧症候群、双子妊娠などではリスクが高まります。タンデム授乳をする場合は、主治医に相談しましょう。

タンデム授乳は、母乳育児を続けるための方法の一つでありますが、推奨されているわけではありません。大切なのは、胎児とママの健康です。リスクがある時には、授乳を中止しましょう。

タンデム授乳でも初乳を飲ませることはできる?

出産直後に出る「初乳」には、豊富な栄養や免疫成分が含まれています。
産後の入院中は、上の子に授乳する機会も少ないため、タンデム授乳でも初乳は問題なく飲ませることができると考えられています。

下の子に初乳をしっかり飲ませるためにも、飲ませる順番は下の子が優先というルールを守るようにしましょう。

タンデム授乳を経験したママの体験談

双子の赤ちゃんを後ろから抱く母親

双子はタンデム授乳が当たり前

jsmam(36歳)


我が家は双子なので、入院中からタンデム授乳でした。だんだん2人の重さに耐えられなくなり、ミルクも飲ませていたので、3ヶ月くらいでやめてしまいましたが、タンデムで良かったと思うこともありましたし、困ったこともありました。

夜中に片方が泣いて授乳している時、もう1人も泣いてしまった時は、凄く便利でした。ただ、もう1人をもちあげてセッティングする間は、2人で大合唱しているのでたまらなくうるさいです。

片方の授乳の際は添い乳で楽ちんですが、タンデムになると、起きなくてはならないので、夜中になるとしんどいと思うこともありました。我が家は12月生まれなので、タンデムとなると寝巻きにもよりますが、上半身を半分出さなきゃならないときもあり、寒かった思い出です。

タンデム授乳で双子育児の負担軽減

すっちー(30代後半)


双子が生まれてから私のタンデム授乳が始まりました。
やろうと思ったきっかけは、別々にすると1日中授乳とおむつがえで終わってしまう感じがするので、なるべく授乳回数を減らすべくタンデム授乳にしました。

タンデム授乳のメリットはやっぱり授乳が1回で終わることです。あとは、2人が必死で飲んでいる姿はとっても可愛いです。

デメリットはクッションなどで高さ調節が必要なので、外出先では難しかったこと、授乳クッションの両端に乗せる時、必ず誰かの手を借りないと乗せられなかったことです。

産科の先生からは、「2人分なので無理をせず、足りない時はミルクを足して大丈夫だからね」と言われていました。母乳だけにこだわっていたら、気持ち的にしんどかったと思います。

年子ママのタンデム授乳事情

ゆめまま(27歳)


きっかけは年子だったので、上の子もおっぱいを欲しがっていたので、2人同時にあげてみたのが始まりでした。

それまで『タンデム授乳』という言葉は知りませんでしたが、まだ幼いお姉ちゃんが泣いているのに我慢させるのも可哀想でしたし、順番待ちの間にあやす事が大変でした。タンデム授乳だと、2人同時にあげられて、私も子供たちも落ち着いてゆったり授乳できました。

でも、上の子はそれで満足したのか、下の子が生後3ケ月になった頃に自分からおっぱいをやめるようになりましたし、その後に赤ちゃん返りをすることもありませんでした。

デメリットという程ではないですが、あえて言うなら母親は栄養がすごいスピードで取られていくので疲れます。休養と栄養は必要不可欠です。

6ヶ月検診の際にタンデム授乳の話を保健師さんにすると、しっかり2人とコミュニケーションを取れていた事を褒めて頂きましたよ!

5歳差、まさかのタンデム授乳

ふに(ふに)


5歳差の姉弟がいます。
下の子が9ヶ月、完母でまだまだ当分授乳する予定です。
上の子は2才半頃まで授乳していました。当時半ば無理やり卒乳させたので、放っておいたらいつまで飲んでいたかわかりません。

その上の子は、「赤ちゃん生まれたら右か左かどっちかおっぱいかしてあげる」と下の子が生まれる前におっぱいの所有権を主張していました。助産師さんに話したところ、生まれたら絶対飲むわと太鼓判をおされました。

下の子が生まれてからしばらくは授乳していても何も言わなかったのですが、どうもおっぱいが気になるらしく、授乳しているとしつこく覗きにくるので、ある日「一緒に飲む?」と聞いてみたところコソーッと寄ってきておっぱいをくわえて満足していました。

その後彼女のおっぱい熱は冷めることなく…最近は夜寝るときやお風呂の中、ショッピングモールの授乳室など、まさかのタンデム授乳が続いています。
おっぱいが上の子の精神安定剤的な存在になっている様なのでしばらくはこのまま行こうかと思います。しかし、どちらかの病気がおっぱいを介して感染するので、そこは考えものです。

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