年子育児を楽にする方法

年子育児のメリットとデメリット・乗り越えるコツは?

年子育児を乗り越えるコツとは?年子のお風呂や寝かしつけの楽な方法、外出に便利なグッズを紹介します。年子育児は、頑張りすぎないこと、ストレスを溜めないことも重要。旦那さんの協力も必要不可欠です。「子育てに疲れた…」とならないために、家事は外注するなどの工夫も検討しましょう。

年子育児のメリットとデメリット・乗り越えるコツは?

年子育児は大変だけど乗り越えるコツを知りたい

子供は複数もうけたいと思っているパパママにとって、いつ産むか?どれくらい年齢を離すか?は悩みどころです。「何歳差で育てるか」に答えはなく、年子を考えているパパママも少なからずいるでしょう。

ただ「年子育児は大変!」というイメージがあり、デメリットばかりが目立ってしまいます。年子育児にメリットはないのでしょうか?

今回は、年子育児のメリット・デメリット、年子育児のコツについて詳しくご紹介します。年子育児をイメージしながら、今後のライフプランについて夫婦でじっくり話し合ってみましょう。

そもそも年子の定義は?

年子は、同じ母親から生まれた1つ違いの子供のことを指します。しかし、この言葉は、数え年で年齢を計算していたころから使われており、解釈の仕方がさまざま。同じ年子でも、人により解釈が違うこともあります。

通常は、生まれた年が続いた兄弟姉妹を年子といい、上の子が生まれた年の翌年中に下の子が生まれれば、たとえ学年が違っても年子と認識されます。例えば、2015年1月生まれの第1子と、2016年12月生まれの第2子は、ほぼ2歳年齢が離れ、学年も2つ違いますが年子です。

年子育児のメリット・デメリットは?

お姉ちゃんと遊んでる男の子

年子育児は、デメリットばかりが注目されてしまいます。もちろん、生まれたばかりの赤ちゃんを育てているママは、1人でも大変なのに、2人いたらどうなっちゃうの?と不安に思うのは無理もありません。

しかし、年子育児はデメリットばかりではありません。年子育児のメリット・デメリットをまとめてみました。

年子育児のメリット

年子育児には、赤ちゃんの月齢が近いからこそのメリットもあります。子育てを早く終わらせて自分の時間を持ちたい!自分の年齢や体力を考えて、できるだけ早く二人目が欲しい!というママの背中を後押しする年子育児のメリットをご紹介します。

上の子が赤ちゃん返りしにくい

二人でハイハイしてる年子の兄妹

赤ちゃん返りとは、下の子が生まれてから上の子に現れる変化。赤ちゃんに戻ったように、今まで1人でできていたことをやらなくなったり、ママに甘えてきたり、感情の起伏が激しくなったりと、下の子との年齢差やその子により現れ方はさまざまです。

今までパパママの愛情を一身に受けていたのですから、上の子は寂しくなって当然。周囲の気を引きたいという思いや、環境の変化への戸惑いが赤ちゃん返りの原因となっています。

赤ちゃん返りは、2歳~8歳の子供に多く見られます。年子の場合、上の子が物心つく前なので赤ちゃん返りしにくいのです。

出産・育児用品を使いまわせる

2歳差、3歳差の兄弟姉妹でも、ベビー服や育児用品を使いまわすことはできますが、汚れが目立ったり、保管場所にも困ります。年子であれば、肌着や哺乳瓶、おむつなども使いまわせて、とっても経済的。さらに、今後子供をもうける予定が無ければ、一気に処分したり、人に譲ることもできます。

育児の期間が短い

子供を2人、3人と育てる期間は、子供の年齢差が開くほどに長くなります。その間ママは育児に没頭。気が付いたらアッという間に年を取っていたと感じる可能性も…。もちろん、優先順位は人それぞれですが、「仕事を再スタートしたい」「もっと何かに挑戦したい」と考えているママにとって、育児期間が短い年子育児はメリットがあります。

ワーキングママにとっては、一気に休んで職場復帰できるのも大きなメリット。通常よりも育休期間が長くなるので、デメリットにもなりえる要素ですが、一度復帰して、またすぐに休むというよりは、気持ちが楽と感じる方も多くいます。

少し大きくなると子供たちだけで遊ぶようになるのでママが楽になる

年子の兄弟姉妹は、価値観や周囲の環境が近いので、一緒に遊ぶことが多くなります。同じおもちゃや同じアニメ番組を楽しめますし、お友達も共通。2人一緒に遊んでくれると、ママは子守が楽になります。習い事も一緒にできるため、送迎の負担が軽くなる他、発表会などの行事で休む必要も少なくなります。

さらに、上の子を追うように下の子も成長してくれるので、トイレやおしゃべり、食事の仕方などをママが教えなくても、上の子を見て学んでくれます。

保育園の入園が有利に!さらに割引も

保育園で仲良く遊んでる姉弟

待機児童数の問題がある中、仕事復帰を考えているママにとって、保育園に入園できるかどうかは重要な問題です。家庭の状況にもよりますが、年子の場合は保育園入園が有利な傾向にあります。

さらに、保育園や幼稚園は、兄弟姉妹が同時期に在籍する場合、補助金や割引が適用されることがあります。自治体により制度内容は異なりますが、経済的負担が軽くなるのは大きなメリットです。

年子育児のデメリット

年子育児はとにかく大変…というイメージがありますが、上の子で妊娠出産を経験したママは、ブランクなく、すぐにその知識を活かせるため、気持ちに余裕ができます。
ただし、出産直後の大変さは避けて通れません。特に、産後3ヶ月間が大変だったというママがとても多いです。

旦那さんは育児に協力的ですか?両親や育児サポートなど、頼れるところはありますか?産後の育児を楽にする方法を考えておきましょう。年子は大変というイメージが根強いため、周囲の協力は得やすいはずです。

育児が大変な時期が重なる

年子の場合、上の子が1歳前後の時期に妊娠している計算になります。まだまだ抱っこが必要な時期ですし、動き回って目も離せません。上の子にお手伝いを頼むこともできず、妊娠中であってもママは休めません。

下の子が生まれてからも、出産でダメージを受けた体で、授乳に食事、寝かしつけなど、2人分のお世話をしなければいけないのです。上の子と下の子の月齢が近いほど、大変さが増す傾向にあります。パパの協力は必要不可欠です。

周囲の人に珍しい目で見られる可能性がある

本来、命を授かることはとても喜ばしい出来事なはずです。しかし、年子を「無計画な妊娠」と一方的に考える人もいるのです。心無い発言に心を痛めないように、そういった事実があることも知っておきましょう。

経済的負担が重なる

同じ時期に成長するということは、当然、入園入学や七五三などのイベントもほとんど間を空けずにやってきます。年齢差があってもなくても、総額には大差ありませんが、一度の出費が多くなる分、計画的に貯蓄をしていく必要があります。

年子育児をするときの心構え

年子育児は大変な面もありますが、先輩ママはさまざまなコツを駆使して乗り越えています。年子育児のコツを知り、少しでも不安を解消しましょう。
まずは、ママの気持ちから。年子育児に向き合う心構えによってたいへんさも変わってきます。

上の子はまだまだ赤ちゃんです

年子育児のメリットとして、「上の子が赤ちゃん返りしにくい」とご紹介しましたが、まだまだママにべったりで後追いも激しい時期。下の子への授乳や抱っこを目の前で見ていると複雑な気持ちになります。

中には、下の子に授乳しているママを見て大泣きしたり、下の子を叩いたりする子もいますが、そんな時は「上の子も下の子と同じように赤ちゃんなんだ」と考えましょう。「お兄ちゃん、お姉ちゃんなんだからしっかりして!」と、1歳代の子に求めるのは酷です。事前にそういうものだと理解しておけば、イライラも軽減できます。

ママのイライラがなくなれば、上の子も落ち着いて下の子と向き合えます。情緒が安定すると、下の子にイイコイイコしたり、行動が変わってきて、仲良し兄弟・姉妹への一歩が踏み出せます。

赤ちゃんは泣くのが仕事です

泣きそうな顔をしてる赤ちゃん

初めての育児の時は、泣くたびに抱っこして丁寧に対応していたというママが多いでしょう。しかし、年子育児の場合はそうもいきません。同じようにお世話をしていては、上の子がますます嫉妬してしまいますし、ママが疲れ果ててしまいます。

ここで思い出して欲しいのが、「赤ちゃんは泣くのが仕事」という言葉。泣かせておくと可哀想と思うかもしれませんが、ママがイライラしながら抱っこしていると赤ちゃんにも伝わってしまいます。

赤ちゃんにしてあげられることは抱っこだけではありません。「ママここにいるよ~」「ちょっと待っててね~」と声を掛けるのも立派なコミュニケーションの一つ。年子育児に限らず、2人目の赤ちゃんは、どうやっても1人目と同じように手をかけてあげるのは難しいという現実があります。
「下の子が泣いていても気にしない!」と、ある程度割り切ることも、年子育児を乗り越えるコツです。

周囲の人やサービスにどんどん育児を頼りましょう

産後の大変な時期に家事や育児を頑張り過ぎると、産後うつや育児ノイローゼの原因となります。近くにいるのなら両親を頼るのはもちろん、育児サービスや家事サービスの利用も検討してみましょう。

もちろん、年子育児には、パパの協力が必要不可欠です。「上の子の時も大丈夫だったのだから、今回も大丈夫だろう」と、年子育児を楽観視しているパパには、早めに家事や育児の分担について話し合いを持ちかけましょう。

子育てはこの先もずっと続きます。ママが精神的に参ってしまう前に、お金を払って解決できるなら、外注するという決断も必要です。

年子育児を乗り越える「どうすればいいの?」のコツ

年子での育児は疑問もいっぱい!お風呂はどうやって入れればいい?寝かしつけはどうする?

ここでは、年子育児を乗り越える具体的なコツをご紹介します。便利グッズも駆使しながら、2人の赤ちゃんと上手に付き合っていきましょう。

年子の子供をお風呂に入れるときは順序を守って

年子育児で最も多い悩みがお風呂の入れ方です。下の子がベビーバスで沐浴をしている期間は、やや面倒ですが、上の子と下の子のお風呂を別々に済ませれば問題はないでしょう。上の子をお風呂に入れている間は、下の子を安全な場所に寝かせておけば大丈夫です。

しかし、大人一人で子供2人を同時にお風呂に入れるにはちょっとしたコツが必要です。

上の子と下の子を同時にお風呂に入れる順序

  1. 下の子を脱衣所の座布団などに寝かせ、上の子を洗って湯船に入れる。
  2. 大人の体を洗って、下の子をお風呂に入れる。
  3. お風呂からあがる時は、下の子を先にあげ、バスタオルに包む。
  4. 上の子をあげ、着替えさせます。

もちろん、安全を確保することが最優先ですので、湯船に入れるお湯を少なくするなどの配慮が必要です。浴槽内に滑り止めマットを敷いておくと安心ですが、湯船に入れるのが心配な場合は上の子は「おふろチェア」などに座らせておきましょう。また、ベビーバスに入れておくという方法もあります。

風邪予防のため、浴室や脱衣所は温めておきましょう。ママ一人でお風呂に入れなくてはならない場合、毎日湯船に入らず、夏はシャワーのみにするといった割り切りも必要です。

年子の子供と一緒に外出をするときは二人用のベビーカーが便利

弟の面倒を見てあげるとお兄ちゃん

年子の外出にはベビーカーが欠かせません。ただし、下の子をベビーカーに乗せて、上の子がどこかに行ってしまうと外出が億劫になります。そんな時は「2人用のベビーカー」が便利です。

1人用のベビーカーに取りつける幼児用のステップ(ボード)などもあります。上の子が歩き疲れた時に、ステップに乗せて移動ができるのでとても便利です。これなら上の子が使っていたベビーカーを使いまわせます。

買い物などで抱っこ紐を使う時には、おんぶをメインに使うのがおすすめ。下の子がおんぶなら、上の子がぐずった時にすぐ抱っこできます。

年子の外出は荷物が多くなりがちですが、マザーズバッグをうまく活用しましょう。車で出かける時には、必要なものだけを持ち、他は車に置いておくのは鉄則です。

年子の子供との買い物は回数を減らす

年子との買い物は大変です。ネットスーパーや食材宅配サービスをうまく利用しましょう。離乳食作りに便利な、うらごし野菜や無添加食材の他、ベビーフードやおむつ、ミルクを扱う業者もあります。

家事の負担を最低限に減らすのも年子育児のコツです。冷凍技術が進化している昨今、温めるだけで美味しくいただける野菜やおかずがたくさんあります。母乳育児をするママも、手間をかけずにバランスの良い食事ができます。

年子の子供の食事はできるだけまとめて作る

下の子が母乳やミルクだけの時は問題ありませんが、下の子の離乳食が始まると、2人違った食事を用意しなければ…。と負担に感じてしまいますよね。

しかし、下の子の離乳食が始まる頃には、上の子は1歳半~2歳になっています。ほとんど大人と同じメニューが食べられますし、ある程度放っておいても一人で食事ができるようになります。

上の子で要領を得ている離乳食作りは、まとめて作って冷凍したりベビーフードに頼れば、それほど苦に感じることはないでしょう。上の子の育児でママの心にも余裕ができていますので、これは食べさせちゃダメ!あれは大丈夫!?と神経質にならず、おおらかな気持ちで食べさせられます。

年子の子供は同じ部屋で寝かせる

生まれたばかりの赤ちゃんは、昼夜関係なく起きては泣きますし、上の子も、寝る時にはママがいないとダメ、絵本を読まないと寝ないなんてこともあるでしょう。

個人差はあるものの、1歳を過ぎれば、夜の眠りは深くなります。上の子がパパと一緒に寝てくれるようであれば、下の子と同じ部屋で寝かしつけてもらいましょう。一度寝てしまえば、下の子が泣いてもそうそう起きる心配はありません。

上の子が、ママがいないと眠れないという時には、下の子をパパに任せたり、別室に寝かせ、上の子を優先して寝かしつけることをおすすめします。どちらも小さな赤ちゃんですが、上の子は自我が発達してきています。寝る時にはいつも一緒だったママが急にいなくなると、心のバランスを崩し、夜泣きが始まる恐れもあります。

年子育児はいいことがたくさんある

とにかく年子育児は大変というイメージがあり、実際大変なことではあるのですが、自分が体験すると大変な時期はあっという間に過ぎてしまったと感じるママが多くいます。子供を授かった喜びを糧に、年子育児を乗り切っていきましょう。