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ハンドリガードと赤ちゃんの成長

ハンドリガード、赤ちゃんが手をじっと見つめるその意味は?

ハンドリガードという言葉を聞いたことはありますか?赤ちゃんが自分の手を興味深そうにじっと見つめる仕草で、大切な成長過程のひとつ。ハンドリガードに隠された赤ちゃんの成長の様子とハンドリガードをするのはいつからか、時期やしぐさの特徴、赤ちゃんがハンドリガードをしない理由も解説。

ハンドリガード、赤ちゃんが手をじっと見つめるその意味は?

ハンドリガードってなに?

ハンドリガードという言葉を聞いたことはありますか?あまり一般的な言葉ではないので、出産後初めて聞いたパパやママもいるかもしれません。
ハンドリガードとは握った自分の手を顔にかざして見つめること。英語で「hand-regard」と表記し、直訳すると「手をじっと見つめること」です。赤ちゃんがゆらゆらしている自分の手をポーッと観察している姿を見るのは、なんとも赤ちゃんらしくて癒される瞬間ですよね。

どれくらいの時期にするもの?

オーボールでテンションが上がる赤ちゃん

ハンドリガードは生後2~3ヶ月頃に始まり、生後4ヶ月頃には頻度が減ります生後6ヶ月頃までに終わる赤ちゃんがほとんどです。
赤ちゃんは生後5ヶ月頃を過ぎた頃に、自分で手を動かせることを理解し始めます。この感覚をつかんだことが自分を認知するひとつの指標となり、ハンドリガードを終える合図になります。

中には生後6ヶ月を過ぎても続ける赤ちゃんもいますが、ハンドリガードをするのはごくわずかな期間だけなので、かわいい姿を目に焼き付けておきたいですね。

ハンドリガードは成長のサイン

ハンドリガードをするのに必要な能力は、目でものを見る力と、手や指を見ながら動かす力。この2つの能力が備わったときにハンドリガードができるようになると言われています。赤ちゃんが自分の意思で手を動かせるようになったことは、両方の能力が発達した証拠でもあります。

見る力

ハンドリガードを始めたことは、ものが見えるようになっただけではなく、位置や距離に合わせてものを捉える力が備わった証です。まずは自分の手を認識することから始まり、徐々に自分の意思で動かす動作につながります。

動かす力

ハンドリガードは手を見ながら、自分の意思で動かしてみるという成長を経て初めて成り立ちます
私たちは特に意識することなく当たり前に動かせる手ですが、赤ちゃんは自分の体の一部だということを理解するために、偶然動かせることを気付いたり、口で吸ってみたりするなど、いろいろと試してみる過程が必要なのですね。

手の動きは脳の発達の順序で進化します

ゴロンと転がる赤ちゃん

ハンドリガードを経て手を使えるようになるのは、おすわりやはいはいができたときと同じように、赤ちゃんが少しずつ成長を遂げた結果です。手の存在に気付き、そして動かせることに気付き、最終的に自分の意思で動かせるようになるという、脳の発達の順序とも深く関連した地道なステップを通ります。

手の存在に気づく

赤ちゃんはまず目の前にある2つの手の存在に気づきます。そのうち、それが「よく動いているな」という発見があります。赤ちゃんは生まれてすぐに自分の体を周りの環境と区別するような自己認識を始めるため、2ヶ月頃になると積極的に自分の体を探索したくなるのですね。
自分の手を発見することは、自分に体があることを赤ちゃん自身が知るきっかけなのです。赤ちゃんは体が存在していることを知らないという事実は、大人の感覚からすると驚きですね。

手が動く感覚に気づく

手の存在を認識した後は、手が動くときに独特な感覚があることを感じ始めます。そして徐々にその不思議な感覚と、手の動きに関係があることに気づきます。これは手を動かす動作につながります。

自分の意思で手を動かせるようになる

目の前にある手が自分で動かせることに気づくと、毎日観察することで自分が思った通りに手を動かすという動作につながります
自分の意思で手が動かせることを知る体験を通して、赤ちゃんは自分の体全体を動かしたり、物を掴むことができるようになります。

月齢でみる手の発達の流れ

指をなめてママを見つめる赤ちゃん

赤ちゃんはハンドリガードを通じて、少しずつ手指の発達をしています。片手をじっと見つめる、前に組んだり、しゃぶったりするなど、月齢別に見せてくれる赤ちゃんの動作をご紹介します。

新生児

生まれたばかりの赤ちゃんはまだ自分の手を認識していないので、もちろん意思を持って手を動かすことはできません。しかし大きな音などにびっくりしたときはパッと両腕を開く動作などをします。これをモロー反射と呼びます。

生後2ヶ月頃

生後2ヶ月頃になると、自分の手の存在に気付き始めます。まだまだ自分の意思で手を動かすことはできませんが、目の前にある手の存在に気付き、不思議そうに見つめたり、両手を交互に見つめたりします。偶然口のそばに来た手を、しゃぶって確認することもあります。

■手をじっと見つめる

手をじっと見つめている段階は、まだ自分の手だということには気づいていません。たまたま自分の視界に入ってきた面白いもの、という認識で自分の手を見ていると言われています。
片手をじっと見つめる赤ちゃんもいれば、両手を交互に見る赤ちゃんもいます。

■手を口に入れる

偶然顔の近くに来た手を口に入れて確認する動作をします。そのうち手を認識し始めると、自分の意思で手を口に入れ始めます。
こぶしを無理やり突っ込む赤ちゃんもいるので心配になりますが、そっと見守ってあげてください。

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生後3〜4ヶ月

スヤスヤお眠り中の赤ちゃん

生後3ヶ月を過ぎると、意思通りに手を動かせ始めるようになります。この時期は手のひらの感覚がどんどんと発達するので、おもちゃや布など様々な質感を感じ、学んでいます

■手を前に組む

自分の意思で手を動かせるようになってくると、顔の前で両手を合わせる動作をする赤ちゃんが多いです。サラリーマンがもみ手をしているようにも見えるので、くすりと笑える仕草です。

■ひらひらと手を動かす

手のひらを交互に表や裏にして、ひらひらと動かす赤ちゃんもいます。自閉症を持つ子供の特徴に手をひらひらさせる行動があげられますが、この時期はこの動作をする赤ちゃんが多いので心配しすぎないように気をつけましょう。

■手をにぎにぎ

手をにぎにぎする動作は、赤ちゃんの意思に基づいてものを握る練習をしていると言われています。手をにぎにぎし始めたら、赤ちゃんが握れるような小さめのおもちゃを与えてあげると興味を示すことも。この時期の赤ちゃんは音が鳴るおもちゃが大好きなので、マスカラのように振ると音がなったり、鈴が付いていたりするおもちゃをチョイスしてあげるといいでしょう。

■フットリガードもあります

赤ちゃんによっては足を眺めたり掴んだりすることもあり、これをフットリガードを呼びます。メカニズムはハンドリガードと同じですが、足の方が手よりも離れているため、フットリガードをする赤ちゃんはハンドリガードに比べて少なめです。足を伸ばしてつかんだり、足の指を口の中に入れて遊びます。
フットリガードを始めたときの注意点は、窒息を防ぐために靴下を履かせないことです。

生後5〜6ヶ月

この時期の赤ちゃんは体全体のイメージをつかめるようになり、寝返りが始まります。手や足は自分の体の一部だということをしっかり認識し、自由に動かせるようになるため、少しずつハンドリガードをしなくなります。
ハンドリガードを通じて自分を認識することで、同時に「他者」の存在も理解し始めるので、パパやママの手が楽しそうに手を動かす手遊びを積極的に見せてあげたいですね。

よく動かす手は利き手なの?

つり下がったおもちゃを見つめる赤ちゃん

ハンドリガードで赤ちゃんが頻繁に動かす手は利き手かな、と思いがちですが、ハンドリガードと利き手の関連性ははっきりとわかっていません。赤ちゃんはその時々の気分で左右の手を動かしているだけの可能性が高いです。

利き手が決まるのは3〜4歳過ぎた頃だと言われているので、一喜一憂することなく見守ってあげましょう。

かわいい姿を写真におさめておきましょう!

ハンドリガードはこの時期の赤ちゃん特有の仕草です。グーをあげてガッツポーズをしているような姿や、コブシを小さな口の中に入れようとする姿など、後から見返すと思わず顔がほころぶようなポーズを見せてくれます。
しかしハンドリガードをする時期はほんのわずかです。かわいいポーズをしたときにはカメラをすぐに構えられるように準備しておき、かわいい赤ちゃんの様子を写真に残しておいてくださいね。癒し効果のあるハンドリガードの写真は、インスタグラムなどのSNSでも人気テーマのひとつです。

赤ちゃんがハンドリガードをしないとき

ハンドリガードをなかなか始めなかったり、いつまでも続けていると、我が子の成長スピードに問題があるのではと不安になってしまいますよね。そんなパパやママの不安を解消します!

生後6ヶ月を過ぎたのにハンドリガードを始めない

自分の手に驚きギャン泣きする赤ちゃん

いつまでたってもハンドリガードを始めないと心配になってしまいますが、ハンドリガードをするかどうかは赤ちゃんの個性によるものだと考えられているため、不安に思う必要はありません!

赤ちゃんにとって手の動きにあまり興味が湧かなかったのかもしれませんし、実はハンドリガードをしていたけどパパやママが気づいていなかっただけかもしれません。赤ちゃんが成長する過程でおもちゃを握ったり、指しゃぶりをしたりするなど、他の方法で手の使い方を覚える子もいます。
同じ月齢のお友達がハンドリガードを始めていても、「うちの子は成長が遅れている!」と思う必要ないのです。

それでもやっぱり見てみたい!手遊びでハンドリガードを促そう

赤ちゃんとのコミュニケーションの一つとして、手遊びを見せてあげるのは有効です。手遊び歌を歌って赤ちゃんとスキンシップを取りながら、笑顔で接することで、手に興味を持ち始めることもあります。自分で動かすことのできる「自分の手」と、自分では動かせない「他人の手」の区別も徐々に着くようになります。

しかし一生懸命になりすぎて強制的にやらせてしまうと、赤ちゃんがプレッシャーを感じて逆効果になることも。笑顔を絶やさずに一緒に遊ぶ感覚で行うようにしましょう。

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オススメの手遊び歌3選

歯がためを一生懸命かじる赤ちゃん

歌を歌いながら赤ちゃんとコミュニケーションをとれば、赤ちゃんも大人も楽しい気持ちになって自然と笑顔が出てきますよね。パパやママの手を見たり、赤ちゃん自身の体を触ったり動かしたりすることで、ハンドリガードを促す効果もあると言われています。

生後2〜3ヶ月でも寝たままでできる「きらきら星」や「きゅうりができた」、1歳を過ぎても赤ちゃんが真似っこ遊びとして長く楽しめる「げんこつやまのたぬきさん」の手遊び歌3種類をご紹介します。

■きらきら星

赤ちゃんの手や足を持って、揺らしたり両手を合わせたりします。きらきら星は馴染みのある曲なので、子育てビギナーのパパやママでも聞き覚えがあるのではないでしょうか。一緒に歌ってあげながら、楽しく手遊びをしましょう。

■きゅうりができた

赤ちゃんが寝ている状態でできる手遊び歌です。「きゅうりができた きゅうりができた」というテンポのいい音楽にあわせて赤ちゃんの体をさすったり、優しくたたいたりしながら、スキンシップを取ります。曲の最後に行うくすぐる動作に、赤ちゃんは満面の笑みを見せてくれるでしょう。

■げんこつやまのたぬきさん

「げんこつやまのたぬきさん」は一度は聞いたことのある曲ではないでしょうか。パパやママが手をトントンしたり、ほっぺの横に持ってくる姿を興味深く眺めてくれるでしょう。今動いているのは自分の手ではなく「他人の手」という認識にもつながります。

あれ?1歳なのにハンドリガードをしているけど大丈夫?

おおまた開きで熟睡する赤ちゃん

生後7ヶ月や8ヶ月、中には1歳までハンドリガードが続いたお子さんもいます。通常は生後6ヶ月までには終わると言われていますが、大きくなっても手をグーパーしてじっと見つめたり、両手をモミモミしていると心配になりますよね。

ハンドリガードが終わる時期に差が出るのは赤ちゃんの個性で、特に発達に問題はないと言われているので神経質になる必要はありませんが、ハンドリガードが続くこと以外にも赤ちゃんの発達に心配があるときには、かかりつけの小児科などで相談してみてもいいかもしれません。

ハンドリガードは個性が出るもの。赤ちゃんの成長を見守って。

慣れない子育ての中、ハンドリガードの仕方が人と違っていたり、ハンドリガードをしなかったりすると、不安になってしまいますよね。しかしハンドリガードは個人差が大きく、発達に特に影響はないと言われているので心配しすぎないように気をつけましょう。
日々のコミュニケーションの一つとして手遊びを楽しんだり、スキンシップを楽しんだりして、赤ちゃんの成長をゆったりとした気持ちで見守ってあげましょう。