失敗しない断乳の仕方

断乳の仕方|必ず成功するおっぱいバイバイの準備&進め方

断乳の仕方には、成功させるためのポイントがあります。ひとつは「必ず断乳する」というママの強い気持ち。おっぱいが欲しい赤ちゃんの必死の抵抗に合うこと必至の断乳、どう進めればうまくいくのかママの不安や迷いを解消。赤ちゃんの諦めを促す方法、泣かれたときの対処法やおっぱいのケアもご説明。

断乳の仕方|必ず成功するおっぱいバイバイの準備&進め方

スムーズな断乳の仕方!成功に向けてのステップ・ポイント・アドバイス

断乳の仕方に悩んでいるママは、赤ちゃんの離乳食が順調進んでいるからこその悩みでしょう。
授乳を終わらせるには、ふたつの方法があります。ひとつは「断乳」で、ママの意思により授乳をやめるやめる方法、もうひとつが「卒乳」で、赤ちゃんが自然に母乳やミルクから離れるのを待つ方法です。

このうち断乳は「おっぱいを欲しがって赤ちゃんが泣いてしまうのでは…」など、赤ちゃんにとってつらいことのようなイメージがありますが、いつかは赤ちゃんも母乳やミルクにさようならをして、食事だけで栄養を摂るようになります。長い目で見れば、断乳は「成長の大切なワンステップ」です。

断乳を決めたならママにできるのは、しっかりとした心構えを持ち、スムーズに断乳できるように準備をして、赤ちゃんの成長をサポートすることです。この記事では、断乳に向けての準備や具体的な断乳の仕方、その後のケア、気をつけたいことなど、断乳成功に向けたアドバイスをお届けします。

断乳を決めるタイミングはいつ?

哺乳瓶に入れられたフォローアップミルク

赤ちゃんの離乳食が3回になり、牛乳やフォローアップミルクにも慣れてきた1歳ごろになると、断乳を考え始めるママは多いようです。ですが、断乳を決める時期や理由は人それぞれ。
もっと早い時期に断乳する必要に迫られるママも少なくはありません。早い段階で断乳を決断する事情には以下のようなものがあります。

断乳しなければならない事情がある
  • ママが仕事に復帰することになった
  • ママの体調が思わしくない
  • ママが薬を飲まなければならない
  • 次の子を妊娠した
  • しょっちゅうおっぱいのトラブルに見舞われている
  • 医師に断乳することを勧められた

がしかし、断乳には決まった時期はありませんので、仕事などの事情がない場合でも、赤ちゃんの月齢をきっかけに断乳を考えたり、離乳も進みママが「断乳しよう」と決めたときがベストタイミング。
その他、断乳によるメリットを得たいと感じたときもタイミングのひとつ。

断乳したほうがメリットがあると考えられる
  • 1歳を過ぎても離乳食が進まず母乳やミルクの栄養頼みとなっている
  • ひどい夜泣きが続いてママも睡眠不足になっている

「赤ちゃんの離乳食が進まない」「赤ちゃんの夜泣きが激しい」という理由で断乳を考える場合は、事前に保健師や医師に相談してみてもよいでしょう。専門家としてのアドバイスをしてくれますから、断乳を選択することになっても、ママに迷いや不安がなくなります。

断乳に向けての準備4つのステップ

断乳を進めているママ

スムーズに断乳するためには、事前の準備が大切です。準備をせずに断乳を始めると、ママの気持ちがぐらついて中途半端になってしまったり、乳腺炎などおっぱいトラブルを抱えたりということになりかねません。不要な事態を避けるためにも、しっかりと準備をして臨みましょう。

ステップ1.ママが断乳を固く決意する

断乳を成功させるいちばんのポイントは、「必ず断乳する!」というママの決意です。おっぱいが欲しくて泣く赤ちゃんを見たり、張ったおっぱいがつらくなったりすると、どうしても気持ちが揺らいでしまうもの。そして、ついつい授乳ということに……。これを繰り返していたのでは、断乳はできなくなってしまいます。

とはいえ、あまり思い詰めてしまっても、ママの気持ちが重たくなってしまいます。先ほど、断乳は「成長の大切なワンステップ」とお話しました。気持ちはしっかり固めつつ、断乳を終えた赤ちゃんの成長した姿を楽しみにしながら、今だけライオンになったつもりで進めていきましょう。

ステップ2.断乳の進め方を決める

断乳を決めたら、どのように断乳を進めるかを決めましょう。大きく分けると、次の2つのパターンがあります。ママや赤ちゃん、ご家庭の事情に照らし合わせて考えてみてください。

  • 短期決戦(3日間)で断乳する
  • 長期戦(1ヶ月程度)で徐々に断乳する

短期決戦の場合は3日間が勝負です。3日間で断乳を完了させましょう。

長期戦の場合は、ある程度は赤ちゃんの要求を満たしながら進めていくことになるので、短期決戦よりは、ママの気持ちが楽になるというメリットがあります。ただし、赤ちゃんの要求に応えてばかりいたのでは断乳できませんから、ルールやメリハリは必要です。

長期戦と短期決戦を組み合わせるという方法も、もちろんあり。完全母乳のママや母乳の出のいいママの場合は、そのほうがおっぱいトラブルが少なくてすむでしょう。

ステップ3.断乳のスケジュールを決める

断乳を決めたなら、短期決戦でおっぱいを卒業させるか、長期戦覚悟でじっくり取り組むか、自分や赤ちゃんに向いているのはどちらか考えましょう。

短期決戦の場合

断乳に取り組む3日間をいつにするか?をまず決めましょう。このときに大切なことは、無理のない日程を組むことです。できればパパの休日を含めるなど、協力してくれる人がいる日を含めることをおすすめします。寝かしつけ、入浴など、代わってもらえるところは代わってもらうことで、ママの負担がぐんと減ります。

長期戦の場合

長期の場合も、断乳をスタートする日と終える日を決めておきましょう。ただし、終える日については、少し余裕を持たせて。「何が何でもこの日までに断乳を完了させなければ」と考えると、ママがつらくなってしまいます。無理なく進めていけるように考えましょう。

ステップ4.断乳のムードを作っていく

スケジュールを決めたら、断乳を始める日より1~2ヶ月くらい前から、赤ちゃんに「もうすぐ、おっぱいとはバイバイだよ」と言葉で伝え、断乳に向けてのムードを作っていきましょう。1歳を過ぎて言葉が理解できる赤ちゃんの場合、この言葉がけでスムーズに断乳できてしまうこともあるといいます。
次の子の妊娠で断乳するときには、お腹に赤ちゃんがいることや、やがてお兄ちゃん・お姉ちゃんになることを語って聞かせてあげてもよいですね。

1歳未満の赤ちゃんの場合、ママの言うことは理解できないかもしれませんが、それでも雰囲気作りである程度は予感させておくことやきちんと伝えることは大切。ママの気持の整理にもつながります。

いざ断乳スタート!上手な断乳の仕方

まだママの母乳を欲しがる赤ちゃん

短期決戦、長期決戦ともに断乳決行は以下の手順で進めていきます。なお、失敗しないポイント6つは両者共通です。

短期決戦の場合

1.前日

「明日でおっぱいは終わりだよ」と、優しく、でもしっかりとした気持ちを持って赤ちゃんに伝えましょう。

2.当日の朝

朝食後の授乳を最後の授乳とします。このときも「これで、バイバイだよー」と、赤ちゃんに伝えてあげましょう。実際に、おっぱいに向けて「バイバーイ」と手を振ることもおすすめです。

3.最後の授乳をしてからの3日間

それ以降は、どんなに赤ちゃんが泣いても授乳はせずに過ごします。おっぱいを欲しがって赤ちゃんは激しく泣くかもしれませんが、ここはママとの根くらべ。

赤ちゃんは必ずおっぱいがない状況に適応していきます。その赤ちゃんの力を信じ、次のようなことを心がけながら「3日間!」と自分を励まして乗り切っていきましょう。3日経つと、拍子抜けするくらいにおっぱいを欲しがらなくなりますよ。

  • できるだけ外に遊びに出て、たくさん体を動かす
  • 寝る前にぐずる場合は、白湯やお茶などを飲ませる
  • 抱っこや添い寝などのスキンシップで赤ちゃんを安心させる
  • パパや協力してくれる人にバトンタッチする
  • おっぱいに肌色の絆創膏などを貼り、おっぱいがないことを示す

長期戦の場合

長期戦の場合は、次の2点を心がけながら進めていきましょう。

1.離乳食の量を増やしていく

授乳で摂っていた栄養を離乳食で補えるように、また食後の授乳がなくても過ごせるように、少しずつ離乳食の量を増やしていきましょう。初めのころは粉ミルクを使った離乳食メニューを取り入れるとよいようです。

2.授乳の間隔をあけていく

1日のうち、どのタイミングで授乳するかを決め、授乳間隔をあけていきましょう。泣いたら外に遊びに出て気をまぎらわしてみる、授乳せずにあやしながら寝かしつけてみるといったことも試しながら、自分なりのタイミングをつかんでいきましょう。

断乳をスムーズに完了させる!失敗しないポイント6つ

断乳できて褒められる赤ちゃん

短期決戦、長期戦、どちらにも通じるポイントです。
断乳を上手く仕上げていくためにもしっかり押さえておきましょう!

1.ママの気持ちが揺らがないようにする

どんなに固く決意をしても、赤ちゃんに泣かれるとママの気持ちはどうしても揺らいでしまいます。ですが、そこをぐっとこらえるのが成功の大きなポイントです。

例えば短期決戦の場合、2日間頑張ったのに3日目で授乳してしまったということになると、それまでの準備や努力が水の泡になってしまいます。それどころか、次の断乳でとても苦労することに……。

赤ちゃんが泣いたら、赤ちゃんを泣き止ませようとするのではなく「よしよし、頑張っていて偉いよ」と、赤ちゃんの気持ちを受け止めて寄り添ってあげましょう。ママの気持ちも楽になりますよ。

2.ストローやコップを使うことに慣れておく

断乳をするときには、母乳やミルクを飲まずに水分を摂る必要があります。離乳食が始まったら、赤ちゃんの成長に合わせて、ストローやコップを使うことにも慣れておきましょう。

3.牛乳やフォローアップミルクを飲ませるようにする

母乳やミルクに代わる栄養として、牛乳やフォローアップミルクを飲ませる時間を作ってみましょう。飲まないからといってすぐにあきらめずに。ママが一緒に飲んでみせると、赤ちゃんもおいしく飲んでくれるかもしれません。

4.パパや協力者の助けを借りる

すべてをママが背負おうとすると、精神的に参ってしまうこともあります。特に、おっぱいが張ってしまったときの抱っこは、痛さに耐えかねるほど。
寝かしつけや入浴、外遊びなど、協力してくれる人の助けを借りることが、スムーズな断乳のためには欠かせません。

5.寝かせつけ方を考えておく

赤ちゃんを寝かしつけるときに添い乳をしてきたというママは、別の寝かしつけ方を考えておくとよいでしょう。就寝する時間を決め、絵本を読む、背中をトントンするなど、眠りに入るリズムを作るように心がけていきましょう。

6.短期決戦で断乳する場合は湯ぶねにつからない

湯ぶねにつかると体が温まるため、おっぱいが張ってしまいます。張るとママがつらくなりますし、そのままにしておくと、乳腺炎になってしまうことも。断乳の3日間の入浴は、シャワーでさっとすませる程度にしましょう。

先輩ママの断乳体験アドバイス

断乳は多くの先輩ママも通った道です。体験からのアドバイスをご紹介します。

子供の適応力はすごいです

ぷちぷち 32歳


2人目を妊娠したため、断乳を決行。断乳を始めて最初の夜と次の日の夜は、何度も泣きました。気持ちが折れそうになりながら「もうすぐお兄ちゃんだもんね」とあやし続け、3日目には泣かなくなり断乳完了。おっぱい大好きな息子だったため「おっぱいがないと眠れないかな」と心配していたのですが、それは私の思い込みだったようです。子供の適応力は本当にすごいです。ママさえくじけなければきっと断乳はうまくいきますよ。

協力者の存在は大!

ラッコ 24歳


夜中に何度もおっぱいを求められるのがしんどくなり、断乳をすることにしました。土日がお休みのパパに合わせて、金曜日からスタート。夜は大泣きでしたが、30分くらいでなんとか寝てくれました。
外遊びをいっぱいして、お風呂はパパにまかせて、3日間を乗り切りました。1週間経った今では、おっぱいを見てもまったく興味なさそう。ここまで来たのはパパの協力が大きかったので、できればパパや実家の家族に協力をお願いするとよいと思います。

ママが強い気持ちを持って

桜子 36歳


2人の子のママです。上の子は、ずっと抱っこしていないと寝ない子で、私は睡眠不足と腰痛でふらふら。1歳を過ぎたところで断乳することにしました。最初の晩は1時間泣き通し。最後には泣き疲れて寝てくれました(苦笑)。それで悟ったのか、翌日からはおっぱいを欲しがらなくなり、ぐっすり眠るようになりました。
下の子は混合だったのですが、母乳の出が悪くなったこともあり、1歳のお誕生日前に断乳決行。上の子と同じように1時間泣き通した翌日からは、おっぱいがなくてもぐっすり寝るようになりました。
ママの強い気持ちは、絶対に必要です。その時間さえ乗り切れば、本当に楽になりますよ。

無計画で失敗してしまいました

きょーちゃん 26歳


断乳したのですが2日目で失敗してしまいました。理由は2つあります。1つは、無計画に突然スタートさせてしまったこと。完全母乳だったこともあり、おっぱいの張りがハンパない状態に……。あまりの痛さに、結局吸わせてしまいました。もう1つは、パパのお休みが合わなかったこと。泣く子供を抱っこしようにも、おっぱいがパンパンに張るとそれもできない(涙)。授乳量を減らすとか、パパの休みに合わせて計画するとか、準備は必要だったと反省しました。そういうわけで私は、卒乳を目指そうと思います。

こんな断乳方法はNG!おっぱいを嫌な思い出にしないで!

断乳を実行すると、「何とかおっぱいを止めさせなくちゃ!」と頑張りすぎてしまうママや「やっぱりかわいそう」と弱気になるママも多くいます。しかし、間違った方法をとると余計に赤ちゃんを不安な気持ちにさせ、せっかく築いた信頼関係を壊してしまいます。
断乳におけるNG行動を紹介します。

おっぱいに怖い絵を描く

ママと赤ちゃんが手を繋いでいる画像

断乳のために、おっぱいに怖い絵を描いて驚かせる方法をとったママのエピソードを耳にしますが、赤ちゃんにとっておっぱいは安心感を与えてくれた大切な存在です。その大切なおっぱいがある日突然怖い存在に変わったというのは、赤ちゃんにとって悲しい思い出となります。おっぱいを飲めない、しかもおっぱいが怖い存在に変わってしまっては、赤ちゃんは余計に辛い気持ちを味わいます。

おっぱいに怖い絵を描く方法はやめ、好きなキャラクターや可愛い絵を描いて「バイバイって言ってるよ」「おっぱいはくまさんになったからバイバイだね」と伝えましょう。

乳首にからしやわさびを塗る

ある程度成長した赤ちゃんは自分でママの服をめくっておっぱいを飲もうとします。「飲んじゃダメ」と言われても恋しくて無理やり乳首を吸おうとすることもあります。そのため、「おっぱいがマズくなった」と思わせようとして乳首にからしやわさびを塗ってしまうママもいます。

これは、赤ちゃんにとってはショックな出来事であると同時に強い刺激になってします。刺激物を乳首に塗る方法はやめましょう。

絆創膏で覆うのはOK

服を強引にめくってしまう赤ちゃんには乳首を絆創膏で隠してしまうという方法もあります。これは吸いたくても吸えないためママも気持ちを強く持つことができます。
「おっぱいケガしちゃってでなくなっちゃの」「おっぱい無くなっちゃった」と言って飲ませないようにします。

何度も断乳の中止や延期をする

パパと一緒に滑り台に乗ろうとする男の子

断乳はママにとっても辛いため、「こんなに泣くならまだ早かったのかも」と、ついおっぱいを飲ませてしまうことがあります。
しかし、赤ちゃんにとっても断乳の宣言を何度も繰り返されるのは悲しいものです。また、宣言をされても「泣けば飲ませてくれる!」と誤った学習をしてしまうと、いよいよ本当に断乳しようとしたときにたいへんです。

ママに迷いがあるときは、決意が揺らぎやすいので無理に断乳をする必要はありません。

年齢に合わせた断乳方法!0、1、2歳児の断乳のコツ

ついこの間まで四六時中おっぱいを飲んでいた赤ちゃんと、寝る前しかおっぱいを飲まない1~2歳の子供では断乳の方法やポイントも変わってきます。ママのお話がきちんと聞けるか、おっぱいバイバイの意味がわかるか、思い通りにいかないことがあったときに自分の感情をどう処理できるか、子供の成長具合によって適した断乳方法や注意点も違いますので、チェックしておきましょう。

0歳期の断乳は栄養バランスや水分補給に注意して!

公園の噴水にはしゃぐ男の子

離乳食がしっかり食べられ、栄養や水分が十分にとれている赤ちゃんであれば1歳の誕生日前に断乳を決断してもいいでしょう。可能な限り1人歩きができた方が良いのですが、ママの服薬などの事情がある場合はそうもいっていられないので、離乳食が食べられているならOKです。

まずは夜間授乳を辞め、おっぱいなしで眠れるようにします。その後はおっぱいから得ていた栄養分を補うためにフォローアップミルクの活用や栄養面に気を付けた食事に切り替えます。コップやストローのみの練習も忘れずにしておきましょう。

1歳前に断乳をするメリットは、食事量が増え夜間の寝つきが良くなることです。1年の産休で職場復帰を考えるママにとっては搾乳の必要なく、保育所に預けることができ、睡眠時間も確保できるのが大きなメリットといえるのではないでしょうか?

1歳代の断乳は「バイバイ」の意味を教えてあげよう

旅行で疲れ一休みする男の子

1年を過ぎたおっぱいには栄養がないと言われることがありますが、血液から作られるおっぱいには2歳を過ぎても栄養が豊富に含まれています。多くの人が1歳を過ぎる断乳を意識しますが、1歳になったからと言って絶対やめさせる必要はありません。

1歳を過ぎると赤ちゃんも自我が強くなってきますが、言葉を覚え初め、ママの話を理解できます。
断乳することを赤ちゃんにしっかり言葉で伝えます。バイバイの動作も教えてあげましょう。赤ちゃんの様子によって徐々に減らす方法か一気に断乳をする方法か決めるのがおすすめです。

自我の強さからおっぱいへの執着も強くなっているので、おっぱいを求めて強く泣くケースが多い頃でもあります。外遊びが楽しい年齢ですので、お散歩に連れ出し、気持ちの切り替えをしてあげる工夫をしましょう。

赤ちゃんは悲しい気持ちを我慢しながら受け入れることで自立への1歩を踏み出せるはずです。1歳を超えている赤ちゃんの多くは体の消化能力も育っているため体調を崩すことなく断乳できます。

2歳以降の断乳は子供の意思を尊重し、話し合うこと!

保育園のお友達と一緒に外を眺める男の子

日本では1歳代の断乳が多いのですが、世界のママは2歳以降にも飲ませているケースが多く、WHOでは2歳以上での断乳を推奨しています。
2歳になるとほとんどの子が食事から栄養を摂取しており、おっぱいを吸うのは心の安定のため。おっぱいに執着しているというよりは、単に習慣化しているだけの場合も多いです。好奇心も強く外に出かけている時は欲しがらないことも多いので、日中は積極的に出かけ疲れさせ、「そろそろ飲まなくても大丈夫だよ」「ご飯美味しいね」とおっぱいを意識しない生活をしましょう。

子供の意思を確認しながら相談して断乳の日程を決定しても大丈夫です。「いつバイバイする?」「この日にさよならだね」「おっぱいにありがとうしようね」とよくコミュニケーションを取って断乳を実行しましょう。

2歳以降の断乳の最大のメリットは赤ちゃん、ママ共に高い満足度を得られることです。断乳をする際、赤ちゃんだけでなくママも寂しい気持ちを感じますがしっかりとおっぱいを通したコミュニケーションをしたことで強い絆を作ることができます。

断乳するときはおっぱいのケアも忘れずに

断乳の仕方を本で調べるママ

母乳をあげていたママが断乳する場合は、おっぱいのケアを忘れないようにしましょう。授乳をしなくても母乳は作られるため、何もしないでいるとトラブルを招きかねません。

搾乳の仕方

■断乳当日と2日目

たまった母乳を搾乳しますが、気をつけたいのは搾乳のしすぎです。空になるまで絞ってしまうと、それが刺激になり、さらに母乳の分泌を促すことに。おっぱいに痛みを感じたときに軽く搾乳する程度にとどめておきましょう。

搾乳の際は、乳頭やおっぱいのつけ根を刺激しないこともポイントです。両方のてのひらを大きく使い、おっぱい全体をゆっくり包み込んで絞るようにするとよいでしょう。

■断乳3日目

3日目になったら、すべての母乳を絞り出すように搾乳をしましょう。ここでしっかりと絞り出すことが、後々のトラブルを避けるためにはとても大切。痛くて自分ではどうにもならないという場合は、出産した病院の助産師さんにお願いをして、断乳のためのマッサージをしてもらうとよいでしょう。

■断乳4日目以降

断乳して4日目以降は、母乳がたまって痛くなってきたら搾乳するようにします。こうしていくと、少しずつ搾乳する間隔が開いていきます。2ヶ月ほど経つと、ほぼ母乳は出なくなります。

断乳でおっぱいが痛い!痛み緩和&正しいおっぱいケア方法
断乳でおっぱいが痛い!痛み緩和&正しいおっぱいケア方法

おっぱいが痛むときにはペパーミントの冷湿布が効果的

おっぱいが張って痛むときには、ペパーミントの精油を使った冷湿布が効果的です。

ペパーミント冷湿布の方法

  1. 冷たい水を入れた洗面器に、ペパーミントの精油を5~6滴ほど垂らす
  2. おしぼりタオルを浸して軽くしぼる
  3. おっぱい全体にかぶせて湿布をする

おしぼりタオルを何枚か用意して交互に当てると、かなり楽になります。あらかじめ絞ったタオルをビニールの密閉袋に入れ、冷蔵庫で冷やしておいても便利です。

ハーブティーで母乳の分泌量を減らす

ペパーミントやセージには、母乳の分泌を抑える働きがあります。ハーブティーにして飲むことで、体の中から母乳をケアすることができます。

乳腺が詰まりやすい食事を避ける

断乳を始めたら、カロリーの高い食品、高脂肪食品など、乳腺が詰まりやすくなる食材はなるべく避けるようにしましょう。

断乳のメリットとデメリットを知っておこう

断乳が終わり熟睡している子供

断乳には、メリットもデメリットもあります。スムーズな断乳のためにも、最後に、この2つのことを理解しておきましょう。

断乳のメリット

  • 赤ちゃんもママも、夜ぐっすり眠れるようになる
  • 赤ちゃんの食が進むようになる
  • ママが薬を飲んでも大丈夫になる
  • 赤ちゃんが精神的に成長できる
  • 外出が楽になる

中でも、夜ぐっすり眠れるようになったことを喜ぶママは多いようです。夜泣きから解放されると、精神的にも楽になりますよね。

断乳のデメリット

  • 一時的に赤ちゃんが情緒不安定になることがある
  • おっぱいのトラブルが起こることがある

おっぱいを求めて泣き叫ぶなど、一時的に情緒不安定になることもあるかもしれません。ですが、3日間を乗り切れば、案外ケロリとしているもの。何度もお伝えしているように、ママの気持ちを強く持つことが大切です。

おっぱいのトラブルは、ケアを心がけることで対処が可能です。あらかじめペパーミントの精油やハーブティーを揃えておくとよいかもしれませんね。

赤ちゃんの成長を喜びながら断乳を完了させましょう

断乳は成長のステップですから、決してかわいそうなことではありません。ただ、いつも触れていたおっぱいの温もりがなくなってしまうと、赤ちゃんが不安に思うこともあるでしょう。

おっぱいの代わりに、たくさんスキンシップの時間をとってあげてください。おっぱいを求めて泣くこともあるかもしれませんが、断乳を始めたら後戻りはしないことが、赤ちゃんのためでもあり、ママ自身のためでもあります。

赤ちゃんの成長を喜びながら、断乳を完了させましょう。断乳したら、「赤ちゃん」という呼び方からも卒業かもしれませんね。