母乳外来の利用の仕方

母乳外来とは?母乳育児の味方「母乳外来」の費用と利用方法

母乳外来という言葉は知っていても、いつどんなときに利用できるのか、費用はどのくらいかかるのかなど、「詳しいことはわからない」というママが多いようです。何かと悩みやトラブルの多い母乳育児の味方「母乳外来とは何か」を分かりやすくまとめました。

母乳外来とは?母乳育児の味方「母乳外来」の費用と利用方法

母乳育児の悩みやトラブルは母乳外来がサポート!利用方法と費用

母乳外来をご存知でしょうか?
母乳外来は、母乳育児をするママの心強い味方です。しかし、言葉は聞いたことがあっても「いつから利用できるのか、どんなときにどんなふうに利用すればいいのかが、今ひとつよくわからない」というママも少なくないようです。
母乳外来の概要を知り、母乳トラブルが起きたときはもちろんのこと、母乳育児のアドバイザー・サポーターとして大いに利用しましょう!

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母乳に関する相談をするのが母乳外来

母乳外来とは、産婦人科や助産院で行われている母乳育児についての相談外来を指します
通常は出産したママであれば、いつからでも利用することができます。母乳に関するあらゆる悩みやトラブルに対応してくれるほか、乳房のケア断乳・卒乳の相談に乗ってもらうこともできます。

哺乳瓶でミルクを飲む赤ちゃんの手

母乳育児はだれでも簡単にできるようでいて、意外とスムーズにいかないことも多いものです。初めて出産したママにとっては、不安材料もたくさんあるのではないでしょうか?そんなママを強力にサポートしてくれるのが母乳外来なのです。

母乳外来に積極的に取り組んでいる病院も多く、出産した病院に母乳外来があれば、ぜひ気軽に利用してみましょう。出産した病院が遠方であったり、とくに母乳外来がなかったり…という場合は、近くの産婦人科や助産院で母乳外来に取り組んでいる病院を探してみましょう。

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母乳外来で対応できること

母乳の飲ませ方乳房のケアのしかたを教えてくれるほか、母乳育児に関する不安や悩みについてのアドバイスしてもらえます。母乳の出が悪いときや乳腺炎になってしまった場合は、丁寧にマッサージもしてもらえます。プロによるマッサージは効果抜群ですし、必要に応じて自宅でできるセルフマッサージの方法も教わることができます。

出典:www.youtube.com

また、搾乳の方法や保存のしかたミルクを足すか足さないかの判断、赤ちゃんの成長や発達についてのアドバイスをもらうこともできます。特に初めての赤ちゃんを育てているママの場合は、ちょっとしたことも不安に思い、悩みを抱えてしまいがちです。「母乳には関係ないことだから…」などと思わず、ぜひ相談してみましょう。

みんなどんなときに母乳外来を利用している?具体的ケース

ママが母乳育児で悩んでいるときや不安なことがあるとき、おっぱいが詰まってしまったなどのトラブルが起きたときなど、母乳に関することならどんなケースでも利用して相談に乗ってもらうことができます。具体的に列挙してみると…

・母乳が出がよくない。
・母乳が出過ぎる。
・母乳の量が足りているかわからずに心配。
・母乳育児がうまくいかなくて、気持ちがブルーになっている。
・母乳をあげようとすると赤ちゃんにいやがられてしまう。
・乳首が陥没しているため、赤ちゃんに上手に飲ませられない。
・乳房や乳首に痛みがある、乳首が切れてしまったなどのトラブルがある。
・乳房にしこりができている。
・乳腺が詰まり、発熱してしまった。
・乳腺炎になってしまった。
・赤ちゃんの体重がなかなか増えなくて心配。
・子供がおっぱいから離れようとしない。
・卒乳や断乳をスムーズに進めたい。

乳腺炎などのトラブルだけでなく、母乳育児に関連するお悩みなら幅広く対応してくれるとは安心ですよね!

受診の際は電話やメールで予約しよう

母乳外来は、予約制をとっているところがほとんどです。また、まだ赤ちゃんが生まれたばかりで外出できないママのために、出張サービスや往診をしてくれるところもあります。診察の曜日や時間帯、料金などは、病院や助産院によって違いますので、まずは電話やメールなどで問い合わせをしてみましょう。

赤ちゃんのために母乳外来に通うことを決意するママ

また問い合わせの際は、持ち物は何が必要か、上の子がいる場合は子連れでも大丈夫かどうか、パパの付き添いは可能かといったことも一緒に確認しておきましょう。面倒を見られるスタッフがほかにいない場合は子連れがNGであったり、たとえパパであっても男性は付き添えなかったりというケースもあるようです。

また、今すぐの利用は考えていなくても、母乳育児をしているママの場合、問い合わせをして詳細を把握しておくと「いざというときには、ここにお願いできる」という安心感につながるのではないでしょうか。

初診費用は4,000円から5,000円

費用は病院や助産院によってさまざまですが、初診で4000円~5000円くらいが相場のようです。出産した病院で産後1週間以内に受診するのであれば、無料(または安価)、再診の場合は、初診より500円~1000円程度安くなるというケースが多いようです。

赤ちゃんの可愛い足の裏

出張の場合は交通費や訪問料がかかったり、時間外で対応してもらった場合は、その分の料金がプラスされたりすることもあるようです。費用については、予約の際にきちんと確認をしておくと安心です。

母乳外来でかかった費用は医療費控除の対象になる

基本的には、母乳外来でかかった費用は医療費控除の対象となると考えて良いでしょう。
細いことを言うと、対象となるのは乳腺炎のトラブルなど「治療対象」となった場合とされているようですが、1回につき4,000円~5,000円前後の費用がかかるとなると、診てもらう回数にもよって家計への負担も気になります。医療費が1年間で10万円以上かかった場合は医療費控除の対象となり、確定申告をすれば一定金額が還付されますから、医療費控除が受けられると助かりますよね。

母乳外来に行った時の領収書

医療費控除の手続きには領収書が必要ですから、母乳外来にかかったら領収書をもらって保管しておくようにしましょう。そして、ほかの医療費も合わせた費用が10万円を超した場合は、領収書を持って税務署や市役所等の窓口で相談することをおすすめします。特に問題がない限り、還付対象となることがほとんどのようです。

母乳外来利用してみました!ママの声

母乳外来についてのおおまかな概要がわかったところで、実際に利用して「よかった!」と感じているママ2名の声を紹介します。

さやかママ(28歳)

授乳のしかたを教わったら、しこりがなくなりました!


胸にしこりのようなものができてしまい、産婦人科の母乳外来に行ってみました。母乳外来は母乳が出ない人が行くところだと思っていたのですが、しこりは気になるし、母乳の出が悪くなったら赤ちゃんにも影響が出るので、思い切って問い合わせをしてみたんです。そうしたら、「母乳のことで気になることがあれば、どんなことでも相談に来てください」と言ってくれました。


病院に出向くと助産師さんが出迎えてくれ、最初に赤ちゃんの体重を測定してくれました。その結果、順調に体重は増えているので「母乳の量は足りている」ということに。次に、私のしこりを触診で確かめてくれました。そうしたら、私がいつも横抱きの同じような姿勢で授乳していたために母乳がたまり、それがしこりとなっていることがわかったのです。いつも同じ姿勢で授乳しないようにと、縦抱きで授乳する方法や添い寝をしながら授乳する方法などを助産師さんが教えてくれ、その場で実践してみたところ、なんとしこりが小さくなったのです!


授乳するときにはいろいろな姿勢にしたほうがいいなんて知らなかったし、母乳がたまると味も悪くなるとのこと。思い切って母乳外来に行ったおかげで、母乳育児もスムーズです。

みぽりん(34歳)

母乳の量が足りていることがわかり安心できました!


もともと出産したときに助産師さんが母乳外来を勧めてくれたのですが、受診しようと思った直接のきっかけは、母乳の量が足りているのかとても不安だったことと、母乳育児を続けることに自信がなかったことです。


今も通っているのですが、いつも母乳の出具合や赤ちゃんの飲み具合を確認してくれたり、体重測定をして順調に成長していると太鼓判を押してもらえたり、きめ細かな対応をしてもらうことで、安心して育児に取り組めるようになりました。何よりも「ここに来れば、母乳のことも育児のこと相談できる」という安心感を得られたのが私にとっては大きかったです。


母乳が足りているかどうかについては、「毎日ちゃんとおしっことうんちが出ていれば、まず足りている」「唇が潤っているようなら、心配しすぎなくて大丈夫」というチェックポイントも教えてもらい、むやみに心配することがなくなりました。搾乳した母乳をパパにあげてもらって体を休めるという方法も教わりました。不安の種がなくなると、母乳育児にも前向きに取り組むことができます。悩んでいるママがいたら、ぜひ母乳外来をおすすめしたいです。

母乳外来を上手に利用して母乳育児を楽しみましょう

赤ちゃんが生まれてから卒乳・断乳するまでの期間は、長い場合で2年以上かかることもあります。その間、何ひとつトラブルもなく母乳育児を続けていくことは、至難のワザではないでしょうか。身近に相談できる人がいないと、ひとりで悩みを抱え込み、ストレスとなることも少なくありません。

そんなときこそ、母乳外来に相談してみましょう!ママが不安を抱えていると、それが赤ちゃんにも伝わってしまいます。すると、ちゃんと母乳は出ているのに、飲むのをいやがることもあるかもしれません。母乳外来は、母乳育児をするママの力になってくれるはずです。
母乳育児をサポートするための母乳外来です。大いに利用して、笑顔で育児を楽しんでくださいね。