添い乳の方法と長短所

添い乳のやり方は?知っておきたいメリットとデメリット

添い乳とは具体的にどのような方法で行うことができるのでしょうか。そして、添い乳はいつからいつまでが理想的なのか、げっぷはどのようにさせるのか、中耳炎になる可能性がある等のデメリットについても説明します。添い乳は正しいやり方で安全に行いましょう。

添い乳のやり方は?知っておきたいメリットとデメリット

添い乳とは何?一般的な添い乳方法と気を付けたい注意ポイント

カワイイ小さな赤ちゃん。でも、長時間抱っこしているのは疲れます。また、夜中など、眠くてどうしようもないときに抱っこするのも大変です。そのような「抱っこするのも大変なとき」に便利な授乳のやり方が「添い乳(そいちち)」です。添い乳の方法と注意点をまとめました。

慣れたら簡単!添い乳の基本的なやり方

添い乳はとても簡単な授乳方法です。慣れるまでは「腕がだるい」「赤ちゃんの頭はどこにおけばよいの?」と大変なことや分かりにくいことがあるかもしれませんが、慣れてしまうと数秒で授乳体制をスタンバイできます。添い乳のやり方を、順を追って説明いたします。

1.お母さんと赤ちゃんが一緒に横になる

お母さんと赤ちゃんが一緒に横になる

お母さんと赤ちゃんが一緒に横たわります。このとき、あまりにも柔らかいベッドの上に横たわると、お母さんの重みで赤ちゃんの姿勢が固定せず、授乳が難しくなってしまいます。硬めのベッドか布団の上、もしくは畳の上に横たわりましょう。

2.お母さんが横向きの姿勢になる

赤ちゃんと一緒に横たわったら、赤ちゃんがいる方向に身体を向けて、横向きの姿勢で横たわります。身体の下にある方の腕は軽く伸ばして耳の下にセットしておきましょう。

3.赤ちゃんの頭を脇の下にセットする

下側の腕を耳下に伸ばした状態で、お母さんの脇の下に赤ちゃんの頭が来るように赤ちゃんを置きます。ずっと耳下に腕を置いてしびれる人は、下側の腕を軽く曲げ、自分で腕枕するような姿勢をキープする方が楽かもしれません。

4.赤ちゃんに授乳する

添い寝で赤ちゃんに授乳する

下側になった方のおっぱいを赤ちゃんに飲ませます。赤ちゃんが飲みやすいように、お母さんの身体の向きや赤ちゃんの頭部を調整しましょう。

5.反対のおっぱいも授乳する

お母さんの身体を床に傾けるようにして、反対側のおっぱいも赤ちゃんに飲ませます。姿勢が厳しいときや赤ちゃんが飲みにくそうにしているときは、お母さんを軸として赤ちゃんを反対側に寝かせましょう。先ほどとは反対側を下にして横たわり、脇の下に赤ちゃんの頭をセットして、下側になったおっぱいを赤ちゃんに飲ませて下さい。

6.げっぷをさせよう

赤ちゃんが充分に飲んだと判断したら、一度お母さんも起きて、赤ちゃんを抱っこしてげっぷをさせましょう。赤ちゃんの背中をかるくトントンと叩き、赤ちゃんが楽そうにしていることを確認してください。

基本的な添い乳ではうまく飲ませられないとき

赤ちゃんによっては、基本的な添い乳のやり方では上手におっぱいを上手に飲めないことがあります。そのような場合は、次の方法を試してみてください。

1.赤ちゃんを腕枕する

飲ませる方のおっぱいがある二の腕に、赤ちゃんの頭を乗せます。頭を乗せる位置は、赤ちゃんが乳首に吸いつきやすいように調整して下さい。

2.授乳する

赤ちゃんにおっぱいを飲ませます。赤ちゃんの頭が二の腕から落ちないように、反対側の腕で赤ちゃんの後頭部を支えましょう。

二の腕で赤ちゃんの後頭部を支える

3.反対側の腕に赤ちゃんの頭を乗せる

赤ちゃんの頭をお母さんの肘あたりにずらせて、反対側のおっぱいを飲ませることもできます。ですが、この姿勢を取ると赤ちゃんを圧迫してしまう可能性が高いですので、赤ちゃんの頭をお母さんの反対の二の腕に置き、赤ちゃんが乳首を吸いつきやすいように頭部の位置を調整して飲ませましょう。

4.げっぷをさせる

赤ちゃんがお腹いっぱいになったら、お母さんも身体を起こして、赤ちゃんを縦向きに抱っこし、げっぷをさせましょう。背中をやさしくトントンと叩いて、赤ちゃんが楽な姿勢を取れるようにしてくださいね。

添い乳をする際の注意点

添い乳をすると赤ちゃんの頭部がお母さんの脇の下に入りますので、抱っこして赤ちゃんにおっぱいを飲ませるときと比べると、赤ちゃんの顔が見えにくくなってしまいます。赤ちゃんが飲みにくそうな姿勢になっていないか、こまめに赤ちゃんの唇の位置と乳首の位置を確認するようにしましょう。

また、そのまま赤ちゃんが眠ってしまうと、げっぷができなくなってしまうこともあります。赤ちゃんの様子をしっかりと観察し、「もう眠ってしまいそうだな」「お腹がいっぱいかも」というときは授乳を切り上げ、赤ちゃんの身体を一度縦に起こしてげっぷをさせるようにしてください。

添い乳をする際の注意点

授乳期間中はお母さんの身体も疲れていますから、横になった楽な姿勢で授乳をすると、お母さん自身が眠ってしまうかもしれません。赤ちゃんの上に覆いかぶさってしまったり、赤ちゃんの口から乳首が外れていることに気付かなかったりすることもあるでしょう。眠くてどうしようもないときは、授乳を短く切り上げるようにしてください。

添い乳はいつからいつまでが理想的か

添い乳はいつからできる授乳方法なのでしょうか。また、いつまでできるのでしょうか。

いつからでもOK!新生児も可能

首が座っていないときは、抱っこした姿勢でおっぱいを飲ませるときも、頭部をしっかりと支えなくてはなりません。ですが、添い乳なら赤ちゃんも横たわって姿勢でおっぱいを飲むことができますので、頭を支える必要もありません(上手に吸いつけないときは頭を支えて下さい)。

いつまで添い乳を続けるかはママ次第

添い乳をいつまで続けるかは、特に決まっていません。お母さんによって授乳をいつまで続けたいかは異なりますので、赤ちゃんに良いと思われるタイミングまで続けるようにしましょう。

添い乳のメリット

添い乳には多くのメリットがあります。

お母さんが疲れにくい

赤ちゃん添い乳で楽な姿勢を保つ女性

赤ちゃんの体重は軽いとはいえ、長く抱っこしておっぱいを飲ませていると腕がだるくなったりしびれたりします。添い乳にすると赤ちゃんを抱っこしなくても授乳できますので、お母さんの疲れを軽減させられます。

赤ちゃんが安心感を得られる

添い乳をすると赤ちゃんを抱き抱える姿勢になりますので、赤ちゃんは全身を抱っこされているような感覚になり、強い安心感を得られます。また、お母さんが横になってリラックスしながら授乳しますので、お母さんのリラックスした気分が赤ちゃんに伝わり、赤ちゃん自身の気持ちもゆったりと落ち着いたものになるでしょう。

下腹部に痛みがあるときにも楽になる

帝王切開の傷口が痛むお母さんや出産後下腹部に痛みや違和感を覚えるお母さんにとって、赤ちゃんを抱っこして授乳することは楽なことではありません。特に新生児のときは、赤ちゃんもおっぱいに慣れていないので飲むのに時間がかかったり、夜中や日中何度も飲みたいと泣いたりすることがあるでしょう。添い乳なら赤ちゃんを支えなくても授乳ができますので、痛みを感じる下腹部に力をかけません。

睡眠導入が難しい赤ちゃんにも

なかなか寝付けない赤ちゃんも、授乳中にはスムーズに睡眠に入れるということがあります。本来ならばおっぱいを飲んだ後はげっぷをさせなくてはいけません。しかし、あまりげっぷが出ない赤ちゃんで普段は寝付きの良くない傾向にあるなら、睡眠導入代わりに添い乳をするという方法もあります。

添い乳のデメリット

お母さんの身体と赤ちゃんの身体が楽なだけでなく、赤ちゃんの安心感にもつながる添い乳ですが、いくつかのデメリットもあります。デメリットを防ぐ方法についても説明していますので、添い乳を実施する際には参考にしてください。

中耳炎になる可能性がある

赤ちゃんが横向きの姿勢でおっぱいを飲みますので、赤ちゃんの口からこぼれた母乳やよだれが頬を伝って耳の中に入り、中耳炎になってしまうという可能性があります。また、赤ちゃんは中耳と喉をつなぐ耳管(じかん)が短いですので、喉に入った母乳が耳管を通って中耳に流れ込んでしまうこともあります。赤ちゃんの口内に細菌があるなら、母乳と一緒に細菌が中耳に流れ込み、中耳炎が引き起こされてしまうことにもなるでしょう。

赤ちゃんが息苦しくなる可能性もある

赤ちゃんが息苦しくなる可能性

赤ちゃんに授乳している間にお母さんが眠ってしまい、赤ちゃんの呼吸を妨げさせてしまうことも考えられます。特に横になった姿勢で上側のおっぱいを飲ませているときは、赤ちゃんに向けて身体を預けるような姿勢になりますので、油断して眠ってしまうと危険です。

添い乳をするときは、できれば下側のおっぱいだけを飲ませるようにし、反対側のおっぱいを飲ませるときは、お母さんを軸として赤ちゃんを反対側に寝かせるようにしてください。

布団で息苦しくしてしまう可能性も

お母さんが赤ちゃんの呼吸を苦しくさせなくても、布団がそうしてしまうこともあります。これは、一般的に赤ちゃんの布団よりも大人の布団の方が柔らかく赤ちゃんが埋もれてしまったり、掛け布団が赤ちゃんの顔面に覆いかぶさったりすることで起こります。授乳が終わったら赤ちゃんを赤ちゃん用のベッドに戻し、顔周りに布団がかからないように注意して下さい。

赤ちゃんとの添い寝に隠されたリスク・安全な添い寝の方法
赤ちゃんとの添い寝に隠されたリスク・安全な添い寝の方法

虫歯になりやすくなることも

母乳自体が虫歯を引き起こしやすい成分というわけではありません。ですが、離乳食が始まって口の中に食べ物のカスが残った状態で添い乳をし、そのまま眠ってしまうと、赤ちゃんの乳歯が虫歯になりやすくなってしまいます。

食べたらすぐにオーラルケアをするか、少なくとも添い乳をする前に歯磨きをするようにしてください。また、離乳食が始まったら、寝かせつけ目的で添い乳をすることを止めるという方法もあります。いずれにしても、乳歯が虫歯になると後から生えてくる永久歯にも影響を及ぼすことがありますから、赤ちゃんのうちから虫歯にならないように充分にケアする習慣を身に付けてください。

乳腺炎になりやすくなる

添い乳の姿勢で授乳すると、乳房に入った母乳をまんべんなく飲ませることは難しくなります。乳房の下側にしている部分(身体を起こした状態では乳房の外側・脇に近い側)から母乳が出やすくなりますので、乳房のそれ以外の部分に母乳が残ってしまうようになるのです。母乳が残った状態が長く続くと、詰まりや乳腺炎が起こることもあります。授乳する際に添い乳を利用することは良いですが、授乳の度に添い乳の姿勢を取ることは避ける方が良いかもしれません。

お母さんの肩が凝る

添い乳して肩がこるおかあさん

抱っこするよりは身体の疲れが少ないとはいえ、同じ姿勢で赤ちゃんを抱えていると、肩が凝ったり腕が痛くなったりすることがあります。肩が凝りやすい人は、添い乳よりも普通の抱っこスタイルでの授乳が向いているかもしれません。

寝たままミルクを吐いてしまう

添い乳をすると、げっぷをしないでそのまま眠ってしまうことも少なくないでしょう。横になった姿勢でげっぷをしてしまい、ミルクをベッドに吐いてしまうことにもつながります。また、吐いたミルクが赤ちゃんの鼻や耳に詰まってしまうこともあるでしょう。できるだけ、添い乳後はげっぷをさせてから寝かしつけるようにしてください。

添い乳を辞める方法

添い乳をしながら眠りにつく習慣が身についてしまうと、添い乳をしながらではないと眠れないようになってしまうことがあります。普通に寝ようとしても、添い乳するまで泣いたり、いつまでも寝付けなかったりすることもあるでしょう。では、添い乳習慣からどのように脱却できるでしょうか。

昼寝の時間を短縮する

昼寝の時間を短くすると、夜はすぐに眠ってくれるようになりますので、添い乳による寝かしつけが不要になることがあります。活発に日中は身体を動かして、夜にしっかりと長時間眠れるライフスタイルを作ってあげましょう。

カウントダウンする

いきなり「今日からおっぱいはダメ!」と言うと、赤ちゃんは「どうして?」と悲しくなってしまいます。「もう大きくなったから、あと1週間でねんねのときのおっぱいはおしまいね」ときちんと説明し、赤ちゃんが心の準備をできるようにしてあげましょう。

添い乳するかどうかはお母さんが考えよう

中耳炎や乳腺炎と聞くと、「添い乳はデメリットが大きすぎる!」と不安になるかもしれません。ですが、きちんとげっぷをさせたり、添い乳は1日に1~2度程度しかしないと決めておいたりするなら、決して危険な授乳方法ではありません。添い乳をすることで母子ともにリラックスできることは事実ですし、夜中など睡魔が襲っているときでも授乳できるのも本当です。お母さんがよく考えて、添い乳をするかどうか決定して下さい。

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