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赤ちゃんが人見知りしない理由

赤ちゃんが人見知りしないのは性格?発達障害との関係

赤ちゃんが人見知りしない原因は?性格の問題?「人見知りはママを認識できている証拠」とも言われますが、それじゃあ人見知りしない赤ちゃんは「認識できてないの?」「愛情不足?」と逆に心配になり、発達障害や自閉症を疑う方もいます。でも、人見知りとは単に「泣く」だけではないのです!

赤ちゃんが人見知りしないのは性格?発達障害との関係

【発達障害?】赤ちゃんが人見知りをしない理由【個性?】

誰が抱っこしても平気だったり、誰にでもニコニコ笑顔を振りまいたり、そんな可愛らしい赤ちゃんは、いつでもどこでも人気者ですね。
あれ?ちょっと待って!そろそろ人見知りが始まる頃のはず・・・。それに気付いたときや、他の人に指摘されたとき、「ママって認識できてないのかな?」「愛情不足なのかな?」と、急に不安になってしまうかもしれませんね。

人見知りは、生後6ヶ月頃からみられる、赤ちゃんの成長過程のひとつですが、中にはまったくしない赤ちゃんもいます。その理由は「個性」である場合が多いのですが、「発達障害」の可能性も考えられます。では、それぞれの特徴を詳しくみてみましょう。

人見知りしないのも立派な「個性」!

おでかけ中に人見知りで泣きじゃくる赤ちゃん

人見知りは、多くの赤ちゃんが通る成長過程のひとつですが、必ずしも全員がするものではありません。人見知りしないこと自体が「個性」である場合も多いので、必要以上に不安になったり、心配する必要はありません。

生まれつき社交的な性格

「怖い」「知らない」という気持ちよりも、「見たい」「知りたい」という好奇心が強い赤ちゃんや、人が大好きな赤ちゃんもいます。生まれつき社交的なんて、誰からも可愛がられて得な性格ですよ!
そせっかくですから、その個性を活かして、色々な人と触れ合う機会を作ってあげましょう!

ママ以外の人や大勢の人に慣れている

赤ちゃんが生まれ育った環境も大きく影響します。上にお兄ちゃんやお姉ちゃんがいて、その友達がよく遊びにくる、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に暮らしていて大家族、家族以外の大人の出入りが多い家庭など、ママやパパ以外の人がいる環境に慣れている場合は、人見知りしないこともあります。大勢の人に慣れていると、一時預かりや、保育園・幼稚園でも、泣かずに過ごしてくれますよ!

発達障害と人見知りの関係:人見知りしない=「自閉症」ではない

全く人見知りせずに溶け込む女の子

赤ちゃんが人見知りをしないと心配している方は、「発達障害」や「自閉症」の可能性を疑っているのではないでしょうか?
中には心無い方から指摘を受けた人もいるようですが、そういった方の中には「人見知りをしない」=「自閉症」と少々強引な認識をされているケースも少なくありません。

実際には、人見知りの有無だけで自閉症かどうかは判断がつかず、また、特に乳児期は成長や変化が著しいため、専門医であっても自閉症と診断することは難しいのが現状です。
間違った認識を払拭するためには、「発達障害」や「自閉症」がどのようなものか、正しく知ることが大切です。

そもそも発達障害とは?3つの分類

発達障害は、主に先天性の脳機能障害が原因とされ、乳幼児期からみられる発達の遅れのことです。なぜ脳機能障害が起こるかは、詳しいメカニズムは分かっていませんが、親の育て方やしつけ、環境などによるものではありません。

発達障害は、大きく分けて「広汎性発達障害」「LD(学習障害)」「ADHD(注意欠如・多動性障害)」の3つに分類されます。これらは、併発することも多く、どの障害も似たような症状がみられるため、専門医でなければ判断することができず、年齢や生活環境、医療機関で受診した時期により、表立って現れる症状が異なるため、診断名がそのときどきによって変わることもあります。

1.広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群)

見つめられても動じない赤ちゃん

「広汎性発達障害」は、コミュニケーションや対人関係、言葉や認知など広い領域において障害がみられ、パターン化された行動や優れた記憶力が特徴として現れる場合もあります。

自閉症の症状は、人によってさまざまなものがありますが、根底には3つの能力障害があると定義されています。

対人関係の障害

他人のみならず、親の認識や人との関わり方が希薄なため、「人見知りをしない」特徴がみられます。
人との関わりを全く求めない「孤立型」、指示がないと動けない「受動型」、人の気持ちを考えることができず一方的に関わろうとする「積極奇異型」などがあります。

コミュニケーションの障害

言葉の発達の遅れが多くみられ、身振りや行動に特異さが現れます。
言葉が出始める前は、人の手を掴んで代わりに物を取ってもらうなどの「クレーン現象」がみられます。言葉が出始めると、他の人には理解できない「独り言」や、人の言ったことやCMのフレーズをくり返す「オウム返し」がみられます。さらに成長すると、年齢にそぐわない大人びた言葉遣いなどの特徴が現れます。

イマジネーションの障害

変化することを理解したり、未来を予測するなど「想像力の弱さ」が特徴で、ひとつの物や事柄に執着し、特定の状態や手順に強いこだわりを持ちます。そのため、「ままごと」などの「ごっこ遊び」が苦手です。

特徴的な月齢の発育の様子

叔母さんの膝の間で様子を伺う赤ちゃん

自閉症の赤ちゃんの身体的の発育はほぼ標準的で、精神的な発達面でその特徴が現れます。不安な方は以下の点に注視してみましょう。

生後1~4ヶ月

「喜」「楽」の感情や表情があまりみられません。ときに「怒」の感情が激しく現れることがあります。また、聴力に問題はないものの、音や声に反応することも少なく、目線が合いにくいのが特徴です。

生後5~7ヶ月

抱っこすると、反り返って抵抗するほどスキンシップを嫌うのが特徴です。
一般的には「人見知り」が始まる時期ですが、自閉症の赤ちゃんは、人見知りすることはほとんどなく、ママが見えなくて後追いしたり、寂しくてかまってほしいなどの理由で泣いて欲求することもありません。

生後8ヶ月~1歳

「バイバイ」「パチパチ」など、人の真似はほとんどしません。しゃべり始めても、「ブーブー」「ワンワン」など意味のある言葉ではなく、理解できない独り言のような言葉を発します。

1~3歳

経験から学ぶという認識がないので、同世代の子どもとの遊びを通して学ぶことが苦手です。
ひとりで過ごすことが好きで、キラキラ光るものを長い時間見つめたり、ミニカーを動かすのではなく並べるなど、遊び方に特異性がみられます。また、親という意識が薄いので、手を離すとすぐにどこかへ行ってしまい、問いかけに対しても反応がないなどの特徴があります。

この頃から、親が周りの子どもの様子と異質なものを感じて、「もしかして自閉症では?」と考え始めることが多いようです。

いつ頃診断される?

人見知りせず表情も乏しい赤ちゃん

自閉症の兆候は、生後1ヶ月頃から現れ始めますが、まだ成長途中で変化も大きいため、一般的に3歳くらいまでは自閉症かどうかの判断は難しいとされています。1歳半健診を受ける頃に、言葉の発達の遅れなどが気になり、自閉症の可能性を考えるきっかけになる場合が多いようです。

発症頻度はどのくらい?

以前は、500〜1,000人に1人の割合といわれていましたが、最近では、発達障害者と広くとらえるようになったため、軽度の人も含めて100人に1〜2人の割合といわれています。

アスペルガー症候群

最近になって理解され始めてきた発達障害です。言語障害や知的発達の遅れ、コミュニケーションの障害がなく、社会性の障害と強いこだわりを持つことで定義されます。

本人が生きづらい思いをして苦しんでいても、一見、障害があるとは分からないため、周りからは「変わった人」と思われたり、理解に苦しんだりすることも多くあります。

2.LD(学習障害)

知的な発達に遅れがないものの、「聞く」「読む」「書く」「計算する」などの能力のうち、ひとつまたはいくつかを習得することが困難な特徴がみられます。

3.ADHD(注意欠如・多動性障害)

集中力が続かない「不注意」、じっとすることが苦手な「他動性」、善悪を判断できず行動してしまう「衝動性」などの特徴がみられます。

本当は人見知りしているかも?赤ちゃんの人見知りの様子

大きな猫と仲良しの赤ちゃん

「うちの子、全然人見知りしない!」と思っていても、実は人見知りをしている場合もあります。人見知りとは、単にママやパパなど毎日会う家族以外の人を怖がって泣くだけの行動ではありません。

では、赤ちゃんの人見知りとは、どんな様子なのでしょうか。

人見知りの時期はいつからいつまで?

一般的に、赤ちゃんの人見知りは生後6〜7ヶ月頃から始まり、1歳を過ぎる頃から少しずつ人見知りをしなくなります。しかし実際には、赤ちゃんの心の発達や、生活環境などが影響するため、人見知りの時期には個人差があり、早いと、生後3〜4ヶ月から始まる赤ちゃんがいたり、2歳を過ぎても人見知りが激しい子もいます。

赤ちゃんの人見知りはいつから?時期や理由と上手な対処法
赤ちゃんの人見知りはいつから?時期や理由と上手な対処法
赤ちゃんの人見知りはいつから?いつまで?人見知りの時期や仕組みを解説しましょう。赤ちゃんの愛着行動と脳の発達がわかります。人見知りに特効薬は?上手な対処法から場所見知りやパパ見知りなどについても知っておきましょう。

泣くだけが人見知りじゃない!

納得できない表情のパパ見知り中の赤ちゃん

「人見知り」と聞くと、赤ちゃんにとって知らない人、会う回数が少ない人が近づいたり、抱っこをすると、火がついたように大泣きをするイメージではないでしょうか。これは、非常に分かりやすい例ですが、実は、大泣きすることだけが人見知りではありません。以下のようなものも、人見知りとされているので、お子さんの様子に当てはまるかどうか、比べてみてください。

  • 抱っこされても、ニコニコしない。
  • 抱っこされていても、ママを目で追う。
  • 知らない人が近づいてくると、目線をそらす。
  • 知らない人が近づいてくると、ママの服を強く握る。
  • 知らない人に対して、はにかんだような表情をする。

一見すると大人しくされるがままに見える赤ちゃんも、実は警戒心を持っていたり、困って固まっているだけだったりします。ママやパパなど毎日会う家族と、それ以外の人との区別がついている証拠です。これも立派な人見知りです。

赤ちゃんが人見知りをする理由

明日の天気が気になるテレビに夢中の赤ちゃん

人見知りの詳しいメカニズムについては、いまだに不明です。しかし、世界中で研究が行われていて、さまざまな説が唱えられています。

ママと他人の区別がつくようになったから?

生後6ヶ月頃になると、パパやママなど、赤ちゃんのお世話をしてくれる身近な人と、そうでない人の区別ができるようになるため人見知りをする、という説は有名ですね。

しかし、最近になって「赤ちゃんは生まれてすぐに、ママと他人を区別することができる」という研究結果も報告もされています。この研究結果は、赤ちゃんの人見知りは「ママと他人を区別できるようになったから」という従来の説を覆すものであり、「生まれてすぐにママと他人を区別しているなら、なぜ生後6ヶ月頃から人見知りするようになるのか」と新たな疑問が芽生えますよね。

生後6ヶ月で「怖い」という感情が生まれる

赤ちゃんの感情は、生まれてすぐに全てが備わっているものではありません。
喜びや笑い、嬉しいという「快」の感情は生後2〜3ヶ月という早い段階でみられるようになります。しかし、「怖い」という感情は、人見知りが始まる時期とほぼ同時に芽生えるものなので、「知らない人を怖がっている」と考えられてきました。

相手に近づきたいけど怖い!心の葛藤

最新の研究結果として、科学技術振興機構が発表している説は、赤ちゃんの人見知りは「相手に近づきたいけど怖い」という好奇心と恐怖心による心の葛藤の現れだというものです。

人見知りをしている赤ちゃんに、相手を見続けたり、時間が経ち慣れてくると近づくなどの行動がみられ、仮に人見知りの原因が単純に相手を怖がっているものであれば、これらの行動の説明がつかないというのです。そして、「本当は、知らない相手に興味を持っているのではないか」という仮説を立て、さまざまな観察や研究が行われました。

その結果、相手に近づきたいという「接近行動」と、怖いから離れたいという「回避行動」が混在した状態がみられ、これが心の「葛藤」の状態であると結論付けたのです。

人見知りするもしないも個性のうち!あたたかく見守って!

人見知りをしなくて不安になっている方もいれば、逆に人見知りが強すぎて心配する方もいます。赤ちゃんの人見知りひとつとっても、その時期や期間、程度にはさまざまあり、大きな個人差がみられます。
でも、「どうしたら人見知りが良くなるかな?」と悩む方は多くても、「人見知りしてほしい!」「人見知りさせる方法は?」と思う方は少ないですよね。人見知りしないなら、おでかけも楽で、基本的にはラッキーだと受け止めていいはず。

先述した発達障害や自閉症かどうかは人見知りの有無だけでは判断できません。赤ちゃんはあっという間に大きくなってしまいます。今は「人見知りしない」個性を大切にしてあげて、積極的に色々な経験をさせてあげましょう。