赤ちゃんと喃語でおしゃべり

赤ちゃんと喃語でコミュニケーション!言葉の成長を促すには

赤ちゃんの喃語は、クーイング同様期間限定のなおしゃべりです。特に意味はないとはいえ心と言語の発達に重要な可愛い赤ちゃんの喃語にしっかり返事をし、赤ちゃんの言葉や心の発達に寄り添いましょう!また。奇声のような喃語が多い赤ちゃんや喃語の少ない寡黙な赤ちゃんへの心配にもお応えします!

赤ちゃんと喃語でコミュニケーション!言葉の成長を促すには

赤ちゃんの喃語って可愛い!赤ちゃん語を楽しもう!

喃語とは、「あ~あ~」「ぷぷ~」「ふえ~」などご機嫌な時に赤ちゃんが楽しそうに口に出す意味を持たない言葉(正確には意味を持たないので「言葉」ではなく「音声の羅列」)です。喃語を話しているときの赤ちゃんは、自分なりに口からいろいろな音を出すのを試しているかのように見えるでしょう。

赤ちゃんの喃語は、赤ちゃんが言葉を獲得する前に出す言語で、特定の意味は持ちません(もし仮にあったとしてもまったくわかりません)。喃語は言葉の獲得に向けて、口や声帯の使い方を覚えるための練習とも考えられています。

赤ちゃんの発する喃語は、どれも可愛い音ばかり。ママも思わず、いっそ喃語を習得して赤ちゃんと一緒におしゃべりしたくなっちゃいますね。喃語に応えて赤ちゃんとのコミュニケーションをもっと楽しむ方法、発語を促す話しかけ方を覚えて、赤ちゃんとのおしゃべりしてみましょう!

喃語の時期は?どんな言葉を話すの?喃語のあれこれ

可愛い喃語を話し始めた赤ちゃん

育児本や育児サイトでなんとなく見聞きしてきた「喃語」という言葉。子育てライフが始まって、初めて見聞きしたという方も珍しくはないはず。一体赤ちゃんは、どんな「喃語」を話すのでしょうか?

赤ちゃんの言葉は世界共通!赤ちゃんのおしゃべり開始の時期

喃語は、言葉を獲得する前の赤ちゃんが発する特有の言葉です。生後4ヶ月頃から出始め、生後8ヶ月頃にピークを迎えます。10ヶ月頃になってくると、徐々にボディランゲージで自分の意思を伝えようとしはじめるので、徐々に喃語は少なくなっていきます。

世界中、場所によって使う言語は違いますが、喃語は笑顔と同じで世界共通。
一つ一つの言葉に意味を持つ言語に対して、喃語は意味を持たず赤ちゃんは好きなように声帯を震わせているわけですが、どの国の赤ちゃんも、言葉は「ああー」「う~う」からスタートしているようです。

世界中で赤ちゃんは喃語をくりかえし発することで、自分が生まれた国の言葉に合わせて口や唇、声帯や喉の使い方を徐々に習得していくのです。

時期別赤ちゃんの喃語の様子

赤ちゃんの発する喃語も、月齢ごとにだんだんレベルアップしてきます。一体どんな喃語を話しているのヶ月齢ごとに見てみましょう。発達の道筋を知れば、我が子の成長がより興味深く感じられますよ!

~3ヶ月頃:クーイング・「あ~」「うぇ~」などの母音が出る

出典:www.youtube.com

生後1ヶ月頃から、赤ちゃんはご機嫌のいい時に、「く~」という喉の奥を鳴らすような声が聞こえるようになります。泣いている声なのかと思って急いで見に行くと、気持ち良さそうに声を出している様子が見られるでしょう。

そして次第に、「あ~」「うぇ~」といった母音に近い音を出せるようにもなります。
このように、舌を使わずに発音しているおしゃべりを、喃語と区別して「クーイング」と言います。

新生児期から1ヶ月程度は、笑顔を見せてもほとんど「新生児微笑」と呼ばれる生理的な反射ですが、クーイングが出る頃には、ママやパパの語りかけにニッコリと笑顔を見せてくれることが多くなります(社会的微笑)。

4・5ヶ月頃~:「ぷ~」「ぱ~あ」など子音が出る(破裂音が出しやすい)

出典:www.youtube.com

4、5ヶ月頃になると、「ぷ~」「ぱ~あ」「ぶーっ」など、子音の混ざった音が出るようになります。はじめは、破裂音が出やすいようですね。

産まれたばかりの頃は、狭くて舌も動きづらかった口内ですが、急激な頭部の成長とともに喉の空間が広がります。その結果、舌も自由に動かせるし、喉で音を出せるようになり、いろいろな音が出るのです。
唸り声やキンキン声など、赤ちゃんによっては奇声と思われるような声を出して楽しむ子もいます。

6・7ヶ月頃~:「あうあう」などの反復喃語(繰り返し音)が出る

出典:www.youtube.com

離乳食が始まると食べることを通して、口の動きがだんだん上手になります。

「まんまん」「あうあう」「あばばば」のように、くりかえし同じ音を発声できるようになっていきます。

言語の獲得には「子音プラス母音の発声がリズミカルに行えること」が大切。一見単純に思えるこの繰り返しはとても重要な役割を持っているのです。
この頃になると、何か声を発することで、ママやパパを呼ぼうとする赤ちゃんも出てきます。声や音が意味を持ち始めるのです。一般的に、ま行の音が出やすいと言われていますし、もしかして…?!

8ヶ月頃:喃語のピーク!「ま~ま」「ぱーぱ」などと聞こえることもある!

喃語でママと話しをする赤ちゃん

母音、子音、反復と様々な種類の音を出せるようになる生後8ヶ月頃は喃語のピークを迎えます。
一つ一つの発音が、よりはっきりとし、特に、ま行とぱ行の音が上手になります。「ママ」「パパ」といったように感じることもありますが、パパを見て「ま~ま」と呼ぶなどの現象も珍しくありません。それでも、もしかしたら本当に意思を持って発言している可能性もあります。

赤ちゃん自身も、いろいろな声が出ることを楽しめます。ここは積極的に、ママやパパも喃語返しをしてあげましょう。赤ちゃんとのコミュニケーションとして喃語を反復すると楽しい言葉遊びになります。

いずれにせよ大切なのは、喃語に対してしっかり返してあげるということ。赤ちゃんが自分が発した声に対して、ママやパパ、周りの大人が反応してくれたという感覚を持てるように、少しオーバーアクション気味に応えることが大切です。

これにより、赤ちゃんが「楽しい!」「もっと話してみたい!」と、コミュニケーション能力の素地をつけていくことができるのです。

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10ヶ月頃:ボディランゲージが始まり、喃語は少なくなる

10ヶ月を過ぎると赤ちゃんは自分の動作を自分の意思でコントロールできるようになり、自分の意思を指差しやボディランゲージなどでも知らせられるように。動作が一つの意味を持ち、やがて音にも意味があることを理解していきますので、意味を持たない喃語はこの頃より次第に消えていきます。

それに代わり、早い子では1歳頃になると、意味のある言葉が少しずつ出てきます。どんどんコミュニケーションが取れるようになっていきますよ。

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喃語というか…もはや奇声。キーキー声の理由

得意げに喃語を話す赤ちゃん

喃語…というよりは、何だか奇声のようなキーキーしたような声を出しているからちょっと心配…という声もしばしば聞きます。

たまに、ずっと奇声を発している子はいます。家の中で絶えずキーキー声が聞こえていたり、お外でも大きな声が止まらなかったりすると、さすがにママも困ってしまいますね。それだけではなく、うちの子何か発達に問題があるのかしら?と心配になってしまうこともあるかもしれません。

練習していたら思わず大きな声が出ちゃった!

喃語期に奇声のような声が出るのは、特別悪いことではありません。むしろ、普通のことだと考えたほうが良いかも?

まず一つは、赤ちゃんが思わず出した声が奇声になっているという場合があります。
おしゃべりの仕方も発声の仕方も知らずに産まれてくるわけですから、生後数ヶ月では、まだまだ発声のコントロールができないことも多くあります。
声を出してみたら「おっと、大きな声だったよ~」なんてことは十分ありえます。

ご機嫌すぎて興奮しちゃいました!

ママにイタズラをアピールする女の子

興奮して奇声を発していることもあります。好きなおもちゃやキャラクターが見えると、楽しくて、思わず叫んでしまう…まるで、アイドルのライブに行った若者みたいですよね。

キーキー音が楽しい

奇声の一番の理由がこれかも。赤ちゃんは、自分から出る音が楽しいのです。赤ちゃんからすると、音遊び、声遊びの感覚なのかもしれませんね。

大人は奇声をあげると迷惑だという分別がありますが、赤ちゃんにはその概念どころか良い悪いもないので、楽しくて奇声をあげている場合には、どうにも止めさせることが難しくもあります。

周りが同調すると、それが楽しくてさらにエスカレートすることもあるので、あまりにも調子に乗ってやっているようなら、ママはボリュームを落として応えてあげましょう。他のおもちゃで気を別の方に反らせてみる工夫も良いですね。

ご機嫌ナナメなサイン!「寂しい」と訴えている

不機嫌なときに奇声を発する赤ちゃんもいます。もし赤ちゃんに不機嫌さを伝えてくるようなしぐさが見えたら、泣くことの他にも意思の伝え方を身につけたのかも?!

また、奇声を発するとママが寄ってきてくれることを学習し、寂しい時にわざとキーキーと叫ぶ賢い赤ちゃんもいるそう。赤ちゃんの学習能力って、すごいですね。

喃語にまつわる発達の心配

足をなめつつ喃語を話す赤ちゃん

赤ちゃんの体格に個人差があるように、喃語の出方にも個人差があります。
あまりお喋りしてくれない寡黙な赤ちゃんや、キーキー叫んでばかりいると不安を抱えてしまうこともあります。

奇声は心配ないの?発達との関係

喃語でおしゃべりが増える時期にキーキー奇声を発する我が子を見ると、「もしかして…」とよからぬ不安が生まれるときも…。
確かに、発達に問題がある子の中には奇声をよく発する子もいます。しかし、子供が発する奇声が問題になってくるのは、会話でのコミュニケーションがきちんと取れるようになった3・4歳以降、発達に問題があるかどうかの診断も赤ちゃんの頃にはできません。

まだ言語を獲得していない時期の奇声は、ごくごく自然なこと。ほとんどの場合は、問題がなく、会話が成立するようになると自然と消失していきます。

つまり、奇声を発するだけでは、発達との関係性は指摘できません。
発達に問題があれば、それ以前に、不自然なほどに目を合わせてくれない、同じ遊びをひたすら続けている…などの特徴が見られるはずです。
「赤ちゃんの奇声イコール発達に問題ありというわけではない」ことを念頭に入れておきましょう。

喃語を話さない…

10ヶ月になっても、あまり言葉を発してくれないという赤ちゃんも中にはいます。喃語が目安通りに出て来ないからといって、気にしすぎる必要はありません。

喃語の量は、その子その子の性格の差にもよるところがあります。子音が出ずに母音だけが続いているという子もわりと多くいます。
唇の形を変化したり口を閉じたりする発音ができるようになれば、自然に子音の音も出るようになっていきますよ!

ママの反応で赤ちゃんも楽しい!喃語でコミュニケーション

喃語でママと会話をする男の子

赤ちゃんとのまったりとした時間は、とても幸せな時間ですね。今しかないこの時間をたっぷりと味わいましょう!まだおしゃべりができなくても、コミュニケーションの時間は赤ちゃんにとって必要な時間です。情緒面や言葉の発達の面で、良い効果をもたらしてくれるのです。

通じていなくても反応してあげることが大切

言葉が通じていないから、話しかけても無駄だよね…なんて思っていませんか?いいえ、全くそんなことはありません!むしろ、良いことばかりですよ。

赤ちゃんは、周りの大人のことをよく見ていますし、日々コミュニケーション能力も育んでいます。言葉が通じていなくても、自分の出した声に対して反応してくれたという感覚が、赤ちゃんの情緒面にとってはとても大切。

赤ちゃんの発する喃語に対して、おうむ返しをしてあげるというのでもいいですし、意味のある言葉でお話してあげるのも良いでしょう。

ママが共感してくれたことが、言語獲得への原動力になる

ベビリナ

赤ちゃんが言葉を獲得していくには、多くの言葉のシャワーを浴び、そして口や喉の動きが上手になっていく過程が欠かせません。でも、それでも十分ではありませんよ。「言葉を話すのが楽しい!話したい!」という赤ちゃん自身の意欲もとても大切です。

自分の発した声や音に対して、ママやパパが共感し、やりとりしてくれたという喜びは、赤ちゃんの意欲を引き立てます。「ママと同じ音が出た!あ、パパが何かお話している」「あれ取ってほしいな…あ!通じた!」と言った気づきは、言葉に対する興味を高めてくれるでしょう。

喃語で受け答えましょう!言葉の発達の促し方

ママの手作り耳つき帽子で笑顔になる赤ちゃん

赤ちゃんの言葉の発達は、ママやパパの語りかけによってさらに促せます。
月齢別にどういったポイントがあるのか、知っておきましょう!

1~2ヶ月|積極的に話しかけ、真似して答えてあげましょう

視力が出始め、周りの世界がぼんやりと見えるようになっていきます。クーイングが出てきた赤ちゃんには、その音を真似して応えてあげましょう。ぜひ、赤ちゃんと目を合わせながらおしゃべりしてみてください。

ついでに話しかけながらベビーマッサージなどをして五感を刺激してあげたりすると脳の発達も促されますので、言語発達の素地ができていきます。

ベビーマッサージで赤ちゃんとのスキンシップを楽しもう!
ベビーマッサージで赤ちゃんとのスキンシップを楽しもう!

3~5ヶ月|聞き取りやすい効果音をつけながら遊んであげるのもおすすめ

クーイングや喃語が活発に出始める時期です。
また、首が座ったり寝返りを打ったりと、視界がどんどん変化していくことで、赤ちゃんの好奇心はどんどん湧いていきます。笑顔が増え、ご機嫌に過ごす時間も格段に増えますので、おしゃべりも自然と増えていくでしょう。

赤ちゃんのご機嫌な時間に合わせて、ママはたくさん語りかけをしてあげましょう。おもちゃで遊びながら、「ぶーん」「パオーン」など、赤ちゃんが聞きとりやすい簡単な言葉を使ってあげるのもよいですね。
喃語のおうむ返しは、音遊びにもなって赤ちゃんも大喜びです。

6~9ヶ月|身振り・手振りを交えながら言葉を伝えてきましょう

口の動きもずいぶん上手になっていくので、喃語の種類もどんどん多くなります。
また、動作もコントロールを覚え器用にできるようになりはじめる時期。早くも指差しやジェスチャーなどで自分の意思を伝えようとし始めたなら、「おめめ」「おはな」「おくち」など、赤ちゃんが指し示すものの名前を一つ一つ教えるように応えてあげましょう。

最初は全くわかっていないようでも、赤ちゃんは、物には名前があるということを少しずつ理解していきます。

10~12ヶ月|赤ちゃんの指差しに応えてあげましょう

引き続き簡単な言葉であれば、どんどん教えていきましょう。
物の名前や動作の名前は、言葉の獲得においては基本ですし、指差しやジェスチャーなどで説明しやすいですよね。赤ちゃんが何か言葉を発したら、すぐに繰り返すなどしてあげるだけで、赤ちゃんの言葉やこころの成長を支えてあげられますよ!

喃語が終わり、意味のある言葉を発するのは1歳・2歳頃

妹大好きな仲良し家族

根気よく話しかけを行っていても、すぐには効果が出ないことの方が多いもの。
赤ちゃんがなん語を卒業して、言葉らしき言葉が出る時期には、個人差があります。早い子で1歳ごろ、遅い子では2歳を過ぎたころにやっと単語を話し始める子もいます。

しかし、なかなか言葉が出なくても、語りかけはどんな子にとっても無駄なことではありません。
寡黙な赤ちゃんは、まだ話す機会をうかがっているだけなのかもしれませんよ。いつか、言葉の数が急激に増える「言葉の爆発」の時期がやってきますから、その時を楽しみに、根気よくお話をしてあげましょう!

可愛い赤ちゃんの喃語を聞けるのは、今だけの特権!

小さな赤ちゃんが、ニコニコ笑顔で「ば~」「ぶ~ぶ~」とお話している姿に、私たち大人はおもわずキュンとしてしまいますね。この可愛い喃語を聞けるのは、わずか1年間弱の短い間だけ。これを毎日聞けるのは、ママの特権です。

可愛いおしゃべりが見られた時には、ぜひ、動画に残しておきましょう。きっと、大きくなったときにとても良い思い出と成長記録になりますよ。